すごいな。
自分は年明け、いや昨年末から「いよいよ吉川作品は人類の共通財産になる。いやーわくわくだね」と宣伝してきたけど、やはり準備に時間はかかるもので、すぐに公開、とはいかなんだ。
そして先月、9月に公開されたらしい。
過去の予告編的文章
吉川英治没50年。=いよいよ「初代国民作家」が著作権フリーに!! -
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120908/p8読売新聞「編集手帳」(※2012年9月7日付)で本日吉川英治の没50年だと知る。すなわち、著作権フリーの世界にようこそ!だな。来年はたくさん本でそう。
あらためて、ウィキペより『吉川 英治(よしかわ えいじ、1892年(明治25年)8月11日 - 1962年(昭和37年)9月7日)』 ー―本日没50年。あらためて、すばらしい時代小説、歴史小説に敬意。そして著作権の切れた貴方の作品を、全人類の共通財産として大切に使います!
没50年で著作権フリー化の吉川英治作品、まずは「三国志」が新潮文庫に。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130205/p2
「ブラックジャックによろしく」二次使用許可で、多くの電子書籍が配信。ならば「イガグリくん」「吉川英治」も希望 -
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121007/p4
両作品の序文を読もう。
宮本武蔵 序
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/files/52395_49779.html
宮本武蔵のあるいた生涯は、煩悩と闘争の生涯であったといえよう。もちろん世代は遠く違うが、その二点では現代人もおなじ苦悩をまだ脱しきれてはいない。武蔵のばあいは、しかし、もっとも闘争社会の赤裸な時代であった。そして当然、かれも持つ本能の相のまま、なやみ、もがき、猛り泣いて、かかる人間宿命を、一箇この剣に具象うし、その修羅道から救われるべき「道」をさがし求めた生命の記録が彼であったのだ。ということには、たれも異論はないと思う……

- 作者: つのだじろう,梶原一騎
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三国志 序
……原本には「通俗三国志」「三国志演義」その他数種あるが、私はそのいずれの直訳にもよらないで、随時、長所を択って、わたくし流に書いた。これを書きながら思い出されるのは、少年の頃、久保天随氏の演義三国志を熱読して、三更四更まで燈下にしがみついていては、父に寝ろ寝ろといって叱られたことである……
大山倍達の生涯の指針となった、という「宮本武蔵」、そしていわずと知れた「三国志」、未読の方も既読の方もこの機会にドーゾ。
横山光輝版「三国志」と吉川英治版の関係について
@gryphonjapan
横山光輝版の三国志って特に冒頭はその取捨選択、吉川版にほぼ準拠しているよね?これの元ネタがそもそもあるのかな?茶を買うとか、そのへんの話って。 / “吉川英治 三国志 桃園の巻” http://htn.to/NEPg8r
posted at 19:41:19
おりた@toronei
@gryphonjapan 権利関係がうるさくなる前は、半ば公然と原作とか言ってたような気もしてるんですが、どうだったでしょうか?
@gryphonjapan
自分は似てても、両方が同じ資料を使っただけと思ってたんですけど、最近出た荒川弘「三国志魂」の解説で「桃園の誓いの前部分は、ほぼ吉川英治の創作」と言われてて驚いた次第。吉川三国志が横山の原作だと「認めざるを得ない」レベルかも?? 詳しい人はすぐ分かるだろけど @toronei
@gryphonjapan
ふむう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89E5%9B%BD%E5%BF%97_(%E6%A8%AA%E5%B1%B1%E5%85%89%E8%BC%9D)…
には「横山光輝の代表作の一つ。吉川英治の小説『三国志』を元に独自の解釈等を織り交ぜて描かれた作品」と明確に書かれておるわい。
さすれば、吉川の遺族から正式に許可を取った上で下敷きにしてるか否か、じゃが……
ふむう。
これ、詳しい人はおしえてください。
なにしろ、良かれあしかれ翻案やアイデア引用の許される範囲が、いまとは違った時代を生きた世代だからねー。それに「歴史小説に描かれてることはたぶん史実だろ。これを『資料』にしてそのまま書こう」なんてのを、半ば本気で信じる人も多かった。
「お通」の存在もふくめて、ね(笑)