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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

腕がらみ、キムラロック、或いはチキンウイングもしくはダブルリストロックについて

たまに更新され、たまにプロレスの話題もあるこういうブログで、この前こんな話題が出た。
http://blog.livedoor.jp/hardcore_heaven/archives/52273037.html

自分はここ数年『チキンウィング・アームロックとキムラロックは別の技じゃないか?』説というのを考察している。
これは柔術で植野さんから習ったキムラロックが足を首にひっかける事により、肩の稼動域を狭める事で極める技なのに対し、桜庭対ホイラーを例に挙げると分かりやすいと思うが、首に足をかける事なく腕を極めようとしていた事について、技の効かせどころが違うのではないか(別の技なのではないか)と考えた・・・

書き手は、Uインターの技術を学んだ人に聞く機会を探していて、たまたま
長南亮U-File出身)
に聞く機会があったのだが

しかしどうも長南選手が通っていた頃には田村が直接指導する事は殆どなかったようで、どちらかというと出稽古で得た技術を『U−FILE』に持って帰って研究する事が多かったようだ

ということだった由。

へえと思ったのは、自分の記憶がまったく逆で、Uインター系の選手がダブルリストロック(チキンウイング)をやるときこそ、最後にぐいっと相手の頭をまたぐというイメージがあった。自分はそういう体系を柔道で知らなかったので「うーむ、これはえぐいな。さすが鉄人テーズや鳥人ダニー・ホッジによるフッカーどもの技術は珍しい」と感じた記憶があるのだ。
 
まあこれは実際にUインター系の連中が腕がらみを極めた映像を見れば分かるわけで、それほどきちんと覚えているわけではない。

逆に思うのは、ほんとにU系選手はこの技を守護神としてきたなぁ、ということ。
自分はこの腕がらみを、技の単純さゆえに何度と無く仕掛けてきたが、あまり極まった記憶が無い。そして自分は、そういう時は大抵、技のせいにしてきた(笑)ので「腕がらみというのは極めにくいものですネ」というインプットがされてます(笑)。
さらにいうと、これは説明不要で感覚で分かると思うのだが「腕がらみ→腕十字」という、そういう連携があり、それはけっこう極まるのだ。(これは自分、実践スパーで自分で思いついたのだが)、だからなおさら、腕がらみだけで極めるということは無かった。
Uインターの人々が、アームロックで勝負を極めるのにはやはり、技術に加えこの技への「こだわり」があったのだろう。

Uインター系の選手の、この技での勝利というと・・・
桜庭和志vsホイラー・グレイシー(※極まっていない、との主張あり)
桜庭和志vs船木誠勝
桜庭和志vs美濃輪育久
金原弘光vsカカレコ
金原弘光vsエイドリアン・セラーノ
山本喧一vs無名のクラブファイト選手

など。一部、レコードから引用しただけで映像を見てないのも入っている。
こういう映像のほか、フィニッシュに至らなかったものも含めて検証すれば、「Uインターの選手はダブルリスト(他の呼び名もいろいろ)の時、最後に相手の頭をまたいだか?」についても分かるだろうし、逆に柔術系・柔道系選手の腕がらみの動画と比較したり時系列を見れば、そういう違いも分かるだろう。
もちろん、自分はそんな面倒なことをやるつもりはまったくないのである。
これにて、なげっぱなしでおしまい。