■甲野善紀さん( @shouseikan ) 〜ニューヨーク・リハビリテーション研究所の壁に書かれた一患者の詩〜 病者の祈り
http://togetter.com/li/215472
より。
大事を成そうとして力を与えてほしいと神に求めたのに 慎み深く従順であるようにと弱さを授かった
より偉大なことができるように健康を求めたのに よりよきことができるようにと病弱を与えられた
幸せになろうとして富を求めたのに 賢明であるようにと貧困を授かった
世の人々の賞賛を得ようとして権力を求めたのに 神の前にひざまずくようにと弱さを授かった
人生を享楽しようとあらゆるものを求めたのに あらゆるものを喜べるようにと生命を授かった
求めたものは一つとして与えられなかったが願いはすべて聞き届けられた
神の意にそわぬ者であるにもかかわらず 心の中の言い表せない祈りはすべてかなえられた
私はあらゆる人々の中で 最も豊かに祝福されたのだ
宗教的な分析をすれば、いわゆる全能の神のしろしめす一神教が、現実の不幸や悲惨に直面した時にどうしても編まなければいけなかった、ヨブ記以来の「神義論」の変形だとはいえる。自分はこの種の神義論はどう考えても矛盾が多いと思う。
ただ、自分はこのtogetterにこうブクマをつけた。
gryphon この詩の思想や哲学には反対だが、詩とは正しさではなく美しさである。そして、それは美しい。
ちなみに原文などを、甲野善紀氏は自分のHPでのちほど紹介するとのこと。