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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

木村紺「からん」”最終巻”発売。

まずはこちらを引用しよう
http://d.hatena.ne.jp/eg_2/20110906#1315313004

木村紺「からん」最終刊を読む。”柔道にかけた少女達の物語、ここに堂々完結!!”なる文字にブチキレる。

アフタヌーンの経費削減策で薄くなった関係なのか何なのか知らないけど、これを終わらせるってのはマンガ史に唾を吐きかける行為・・・(略)

・・・京や雅や聖や、、というか全員の過去と現在がまだまだ語られていない。
登場人物の成長が始まったばかりだ。ライバルもやっと揃ってきたのに。
(略)
”以上をもちまして、このまんがは幕切れとさせていただきます。 ご愛読、心より感謝いたします。    木村紺"
だってさ!「幕切れ」なんて表現をさせるなよ(略)

からん(7) <完> (アフタヌーンKC)

からん(7) <完> (アフタヌーンKC)

まあ、どう考えても「堂々完結」じゃないわな(笑)。
んでな、アマゾンレビューがすごい
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4063107612
「編集部には、漫画を観る目がないとしか言いようがない。この漫画をここで終わらせるなんてなに考えてるんだ」
「手に取ってまず、71頁加筆できるならあと2か月は連載できたじゃん……というアンニュイな気分になりました。帯に書かれた「渾身の描き下ろし」というフレーズにおもわず舌打ち。」
「ここで終わってしまうのが本当にもったいない漫画。」
「これほどの質を保っていて打ち切りになるのであれば、アフタヌーンとはよほど凄まじく面白い漫画で溢れているのだろうな。と、呆れつつも皮肉のひとつもこぼしたくなります」


ぼくは連載中に感想を書いていたので、今は特に付け加えない。
木村紺の学園女子柔道漫画「からん」が,格闘技漫画として凄い件(アフタヌーン
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090725#p2

柔道漫画「からん」続報 主人公vs主人公の先輩(師匠格)の寝技対決は?
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090810#p3

■「オールラウンダー廻」メグル優勝ならず。一方「からん」は次回最終回(涙)。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110409/p1


ひとつ付け加えるなら、これも前に指摘した話しだが・・・主人公は抜群の「人間関係の戦略的コントロール」が出来る頭脳とカリスマを持つという設定で、それをもって序盤(※本来の構想での「序盤」です)はすべての人間関係が動いてきた。しかしその姿勢にいささかの傲慢性がなきにしもあらず、だったのだが、柔道部の中で皆が成長し、ぶつかりあう中で、その「戦略的人間関係」にほころびが見られるようになった。
無敵の大軍師の名作戦が破られるようなもので、そしてその失敗と敗北から、主人公がさらに成長する気配があったのだが・・・
連載が「幕切れ」した以上、論じても意味はない。
何度目の引用になるかなあ。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000119/files/622_14497.html

書洩(かきも)らしは? と歴史家が聞く。
書洩らし? 冗談ではない、書かれなかった事は、無かった事じゃ。芽の出ぬ種子は、結局初めから無かったのじゃわい。歴史とはな、この粘土板のことじゃ。
若い歴史家は情なさそうな顔をして、指し示された瓦を見た。

ところでなぜ木村紺はあんなに柔道描写が上手かったのか?

しかしまあ、木村紺がなぜあそこまで柔道関連の知識を持っていたのか。取材か、趣味か、経験か。 そもそも作者、「神戸在住」のころから経歴が不明なのである。どこかに資料ある?名探偵ウィキペディアですら、手も足も出ない状態だ。