■火の粉を払え ルポライター米本和広blog
http://yonemoto.blog63.fc2.com/
■やや日刊カルト新聞
http://dailycult.blogspot.com/
と言えば、少なくともネット上では実際の体験・取材に基づいて現代のカルト問題を語る中心的なブログ、と言っていいと思うし、両者とも雑誌などにも執筆したルポライターなのだけれども、この二つの媒体で論争が激化している。
「火の粉を〜」では「カルト新聞と主筆様を評す」というシリーズがタグまでついて始まっている。
http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-category-16.html
「やや日刊〜」では
“統一協会容認派”ライターが本紙主筆をデマで中傷
http://dailycult.blogspot.com/2011/03/blog-post.html
というエントリーのほか
のコメント欄で「米本氏のいい所は認めないのか?」という問いに
http://dailycult.blogspot.com/2011/04/blog-post_17.html
藤倉善郎 さんのコメント...
> 藤倉主筆は、米本氏の良いところは認めないのですか。
無理ですね。あそこまであからさまに「取材もしないでデマを書く」「指摘されても開き直る」「そしてまた取材もしないで別のデマを書く」をやられてしまうと、じゃあ彼がこれまで書いてきたことはどこが事実でどこがデマなのかという疑念を払拭できなくなります。
人間の主張やスタンスを評価することができるのは、その議論の前提となる事実が、取材等によって裏付けられているという前提(事実部分に関する信頼性)があればこそです。議論の前提となる事実が真実かどうかわからんということになってしまうと、その事実を前提とした議論の内容の是非なんか評論できません。良いところを見出すなんて、とてもとても。
良いところを認めないというより、意見の内容をいいとか悪いとか言うまでもない存在です。米本氏が何を言っても「だって、取材もしないデマ書く人の言うことだからねえ」で、全ておしまいでしょう。
2011年4月25日23:27
と答えていて、ひところは仲も良かったのだが、関係修復は難しいようだ。
なんかきっかけが、片方のコメント欄に私が書いた「自分は『火の粉を』と『やや日刊』両方を愛読してます」といったヒトコトだったような気がするが、こんな展開になるとは予想できんかったし…
まあ、紳士的な議論をとお茶を濁すなり。
【追記】藤倉氏は米本氏との一連のやり取りは「議論」と思っていないし、今後もしたくないとのこと。
http://twitter.com/#!/daily_cult/status/62665064519442432
@daily_cult 藤倉善郎
そういやGryphonさんのコメントがきっかけでしたね(笑)。でも、ぼくは米本氏と「議論」はしていない。たぶん今後もしない。 RT @gryphonjapan 「やや日刊カルト新聞」藤倉善郎氏と、「火の粉を払え!」米… http://htn.to/Pu6ezG
ノンフィクションが元気で、ついでに儲かる時代が少し前まであった。
そんな議論の中で、米本氏のこの回が本筋とは別の話で面白かった。
http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-257.html
話は遡る。
ノンフィクションが良き時代だった頃の話である。
私がルポライターになった頃、やや陰りを見せていたがそれでもまだノンフィクションは興隆期だった。「番屋会」という編集者とライターの勉強会の末席に加えてもらったが、眩いようなメンバーばかり。
今は都の副知事になった猪瀬直樹さん、今でも精力的に作品を書き続けている佐野真一さんなどなど。
当時、猪瀬さんは大宅賞候補になった『天皇の影法師』で、同じく佐野さんは『性の王国』で、出版業界の注目を集めていた。『人、旅に暮らす』でデビューした足立倫行さんの席には編集者が取り囲み、その後に著した『日本海のイカ』はノンフィクションの新しい方法を示す作品として話題になった。定例勉強会の場所は四谷の飲み屋「番屋」。それで「番屋会」と名付けられたそうだが、会が終わると、新宿のゴールデン街に繰り出した。飲みながらの話題はいつも作品の評価やノンフィクションの方法。ときに「おまえがこの前書いた雑誌記事はひどかったなあ」の言葉をきっかけに喧嘩も始まった。
チンピラ・ライターに過ぎなかった私にも、その後原稿依頼が舞い込んでくると、取材費としていきなり10万円を渡される。編集者と飲んで帰りが遅くなると、タクシーチケットをくれる。そんな時代だった。
天皇の影法師が大宅賞候補になったということなら、昭和59年/1984年度。世の中がバブルにこれから入ろうかというところでありました。
インターネット時代は、膨大な「テキスト」が無料で読める。資料も山ほど検索できる。それはいいことか悪いことかといえば確実にいい事なんだが、「取材費をかけて色々と調査し、それを媒体に発表して原稿料と単行本印税で収入を得る」という仕組みが徐々に難しくなっていることは間違い無く、いまだにその解決策は出ていない。
米本氏は特に、「別冊宝島」で活躍した時代を知っているが、あの当時は本当に「次の別冊宝島は何の特集だ?」とわくわくしたもんだったなあ。
そんな「ノンフィクションの時代」はやはり難しい。
と思ったら週刊ポストがなぜかノンフィクション雑誌化。「g2」も最新号が出る。
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