今回、
■藤田和日郎登場「マンガのゲンバ」(2009年)をプレイバック
というのを作ってみました。よろしければご覧ください
(経緯は後述)。
えーと、いろんな方法があるけど、とりあえずtogetterの「藤田和日郎」タグで見てみるわ。
http://togetter.com/t/%E8%97%A4%E7%94%B0%E5%92%8C%E6%97%A5%E9%83%8E
■藤田和日郎先生、アシスタントについての語り。
http://togetter.com/li/92520
■藤田和日郎先生 @Ufujitakazuhiro がイナズマイレブン新キャラコンテストに投稿!その結果は?
http://togetter.com/li/92214
■藤田和日郎氏、『うしおととら』の連載再開のきっかけとなったファンと出会う
http://togetter.com/li/88220
■対決!?炎尾燃vs富士鷹ジュビロ第1ラウンド
http://togetter.com/li/75999
いや、こういうやり取りをあらためて見直すと、インターネット(twitter)上が平成の「トキワ荘」なんじゃないか?と思えてくる。まあトキワ荘というには、住んでる住民が大物過ぎるんだが。
だが、そんな中でだ、藤田和日郎氏の存在感というのが読んでみるとよく分かるんだよね。なんと言うか面白かったり傾聴したくなるつぶやきを発する漫画家も多いんだけど、特に目立つのは気軽に他の…おそらく面識無い漫画家にも声を掛けて、しかも「面白い」とか「俺は好きです」というのを正面切って語りかけてるんだよね。
(実はこちらの記憶にあってもtogetterになっていない、貴重なやり取りがかなりあるはずだ)
そして、特に今回こういうエントリをつくるきっかけとなったのは、上の「藤田和日郎先生、アシスタントに〜」でした。
…しかしねえ。ずうーっと、チーフアシスタントをやってくれてた男がこーんな漫画を描くなんてねえ……。いや、ジョーこと片山ユキヲってんだけどね。 …(略)…その男がね、今、月刊!スピリッツで、「花もて語れ」って漫画を描いて連載しているんだけどね。 ほんと、意外なんだわー。おれのトコロから出て行く漫画家は、初心者から入ってきて、うーんとおれとしゃべりまくって、努力しまくって出てゆくんだけど、その間にたいていのヤツの漫画の方向性はわかるのよ。長い間話し合うからソレは当たり前。 だけどね、片山ユキヲだけは「花もて語れ」を描く様になるとは思わんかったね。だって、朗読をテーマにした漫画なのよ。うん、本を声にだして読むこと。 そんなの考えられんよ。おれはね。だいたいヤツはギャグ漫画を描きたいヒトだった。それが、内気な女の子が朗読というものに出会って、その内なる「音読能力」で、聞く人たちを震わすほどの感動を与えてゆく……漫画を描くなんて。長い付き合いだけど、ぜんっぜん、見えなかったわ。(略)
元弟子(アシスタント)だから特別、つながりは深いにせよ、やはり同業者をこう賞賛し、そして読者にその存在を知らしめようというそのスタンスがね。
こういう例が、ほかにも沢山あるんだわ。
そこに、わたしは個人的な印象としてまんが道に出てくる「寺田ヒロオ」の幻影を見た、のです。まっすぐな正論と読み手の「少年」たちへの期待を持ちつづけ、そして仲間を励まし、導く存在としての。
そして、そういう形でアシスタントを経て個性ある作家を生み出す藤田スタジオの光景や、藤田氏のものの見方考え方…について思いをいたしているうちに、「あ!マンガのゲンバの映像を残していたっけ!」と思い出し、そこでちょっと労力を費やして、全文を起こしたとかじゃないけど、テキストにしてみたという次第っす。
藤田和日郎の仕事場の雰囲気、アシに求めるもの、そして自らのマンガに掛ける思いと情熱……そういう点で、このまとめを最初に読んでいただくと、他のtogetterで藤田氏が語っているスタンスや哲学が分かりやすくなるかもしれません。
と、いう経緯で、まずは資料として上のまとめを残しておきました。興味ある人はご覧を頂ければ。
【「マンガのゲンバ」まとめより】
「子供が一番最初に読むのが少年漫画なんですよ!だから嬉しくて仕方ないんですよ。これから(読者は)沢山の、自分より優秀な漫画家と出会いがあるでしょう。でも一番最初は俺なんだって」
「何年男をやっても、とどかない理想があるんですよ。高倉健さんみたいに。『おれ、こういうような生き方がいいと思うんだ』って作品を描いて言い続けられるなんていい商売ですよ。ましてや『俺も憧れるよ』『俺もそう思うよ』って言ってくれる商売ですよ!本当に嬉しい」
- 作者: 藤田和日郎
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