上で野中のことを書いたら、その野中が。まだ現役の怪物やってるようで何よりであります。
http://d.hatena.ne.jp/morinaoto/20091216/p1
もすこし詳しい内容紹介は、
http://blog.goo.ne.jp/jchz/e/e5db9d3b190841c0dddc41439a686c0c
に。ただ、野中の本質は上のリンクのほうがよくわかる。
司会は北田暁大氏でしたか。代表作の「嗤う日本のナショナリズム」は面白かったけど、分野的に野中に話を聞いてまとめるって資質とは別のような。で他の出演者は姜尚中に森達也かいな。どっちも一定の方向付けしてから、人を語る人だわなぁ。
姜尚中なんか金大中と親しく話した、ということを売りにしてこの前新書を書いていたが、たしかに野中的な無節操と権力のためになんでもやる、という部分(半分は褒め言葉だよ。)を持っている金を完全に浄化した、マンセー伝記をこしらえただけだったし。しかもそれを「リーダーは半歩前を歩け」といういかにもビジネスマン狙い!なタイトルをつけてたしな(笑)
最初のリンク先のように、シンポは野中の「煙に巻く」力が発揮されたらしく、時事放談拡大版、みたいになったようですが(
まあ、あくまでもいくつかのブログを読んだ限りの感想で、実際には丁々発止の議論や鋭い追及がなされていたんならすいません。橋本派闇献金や小渕内閣から森内閣になったときの「5人組」問題、記者との癒着などについて聞いてないかな?聞いていればすごいが)。
ところで、魚住昭の評伝や野中自身の自伝を読んだ人には周知の事実だが、同時にさらりと流されることも多い部分をこkではまとめてくれている。
http://d.hatena.ne.jp/morinaoto/20091208/p1
実は野中氏の出自に関してはいまや有名だが、それとは別に経済的な面では「何不自由ない」はややオーバーながら、当時としては非常に恵まれた幼少期を送っているのです。まあ「カムイ伝」だって、被差別階級の中でのまとめ役が持つ独特の経済的、社会的なパワーは描かれているのだから驚くにはあたらないが、実は重要な部分。
野中を政治的に葬ったのは小泉純一郎だが、それと一心同体だったといわれる秘書の飯島勲のほうが、よっぽど経済的に悲惨な青春を過ごしている(戦後なのに!!)。
リンク先では、その人がそこから、あふれる能力を使ってまず「国鉄」の中で頭角を現していくところ、そこから国鉄など、地方にある特殊技能・専門性が求められる集団の持った歴史的な意味なんかもわかるようになっている。
寄り道したが、どんな建前でも煙にまかれても、野中の話を残す意義はある。なぜかというと、もう彼が80代で、肉体的な残り時間が少ないからだ。何度も聞き、あるいはちょっとヨイショすることで(笑)、上に挙げたような野中の闇(出自がどうとかじゃなくて、利権と恫喝と政治の私物化の話だよ!)の尻尾をつかまないといけないと思っているから。