元ネタ知ってる?韻を踏んだなかなか出来のいいパロディなのだが(自称)。
http://kotobakai.seesaa.net/article/8239445.html
まあそれはどうでもええわ。
TKの試合後解説というのはもう名人芸に達していて、本当かどうかの検証なんてのも必要ないような気がする。
しかし、kamiproと格通とゴン格に一度にこういう解説頼まれたら、どこに答えりゃいいのかね?
まあそれもどうでもいい。
やっと本題。で、今回TKはフェザー級GPのあったDREAM.11をkamiproで総括しているのだが、高谷裕之vs所英男戦を面白い総括してらしたんです。
高谷は基本的に拳ひとつで倒すオフェンスと、テイクダウンを取られないディフェンスの技術、その二つしか使ってないんですよ。でもその二つが特化してるので、あそこまで勝ちあがれるし、お客さんにも伝わりやすいんだろうと思うんですけどね。
そして、「所を高谷はまず精神的に追い込んでいってた」という
高谷は前半からスタンドで圧力をかけて、コーナーに追い込んでいって、そうすると所は回り出しますよね。その回りだす瞬間はガードが甘くなるので、たとえばフックやローキックを入れるのって有効なんで、普通の選手だったら手を出したくなるんですけど、そこを高谷はスルーしたんですよ。
そうするとどうなる?せっかくのチャンスなのに
・たとえばライオンがにらんでいるだけで相手が動けなくなる
・圧力だけで相手のスタミナを奪う
・暗黙のうちに上下関係をはっきりさせられる
・食う高谷、食われる所という、先輩後輩みたいな関係ができる
と。ただ所英男は追い込まれると力を出すタイプなので、そこからのパンチで一度は逆転したが
最初から頭を抑えているからドカンとやられたところで
「てめえやるじゃねえか、じゃあ本気出すか」みたいな感じになってしまう
うーーん、面白い。面白いけどおもしろすぎるというか(笑)。
いや、実際に圧力=恐怖感の中で動いていると呼吸もままならずスタミナの消費ははげしい。これは科学だろう。
しかし、上のような心理学はねぇ。
実際の選手が言っているのだから当然、実際にあるのだろうけど・・・なんつうかな、理論にはなりにくいよね。ガードが下がって当たりやすい瞬間をあえてスルーするより、やっぱりこつこつローでも当てたほうが「目に見える」というか。
だから結局は「高谷裕之だからこそできる戦法」なのかなぁと。でもTK、「若い選手に見て欲しい試合」とも言ってるな。そういえばジャイアント馬場も「相手が回るか、こちらが回るかでリングの格は決まるんだよ」と言ってたなぁ(バキ外伝の、マウント斗羽vs猪狩の試合の冒頭はここから来ている)。
すると佐野哲也も、過去のOUTSIDERの試合はそういう「目力」を発揮していたのだろうか。しかしあの大会、目チカラにおいてはトップクラスの選手ばっかりだしなぁ。「目のチカラ2009」という副題をつけてもいいくらい。
そういうわけでまた佐野哲也オチになってしまったが、要は細かく理論的な解説も技術を超えた「心理学」の部分までをカバーするといまいちフに落ちないというか、もやもやとしたものが残って、またそれが逆に面白い、という話でした。
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