皇帝陛下が、再び玉座を離れ米国へ親征に向かわれる。
ヒョードルに関しては、ダナ・ホワイトを筆頭にこういう言い方がされる。
「たしかに強いが、強敵を避けている。本当に王者にふさわしい挑戦者を迎えたのは2005年のミルコ以来。あとはお茶を濁すような相手だけだ。」
「ランキングは、ランカーと闘わなければ自然に落ちていく。だからヒョードルを最強とは呼べない」。
しかし、そんな男に今回用意された相手はティム・シルビアだ。
これも何度か書いたが、どうもWOWOW加入も遅く、UFCにちょっと縁遠かった私はシルビアの過小評価癖というのが抜けなくて困る。
ミルコの「でかくてちょっとボクシングができるなら。ヤン”ザ・ジャイアント”ノルキヤと同じ程度だろ?」という抜群のキャッチコピーがいまだに残っているということもある(笑)。
しかしつい最近、そしてもうすぐWOWOW放送がある、ノゲイラをKO寸前まで追い詰めたあの試合によって、PRIDEやリングスを見続けたファンもシルビアを認めざるをえなくなった。
実は上の、ランキングうんぬんはノゲイラが言ってたわけだが(笑)、今回シルビアに勝てるか、その勝ち方はどうかによって、ノゲイラとヒョードルの因縁はふたたび動き出すことになる。以前、「ここで立ち上がらなければ、永遠に二番手と呼ばれる」というノゲイラの煽り映像があったのだが、団体が分かれてもそうなるかも。
もちろんシルビアが勝利し、チームPRIDE対チームUFCのペナントレースでまたまた差が開く結果となるかもしれないが。