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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「BSマンガ夜話」今季終わる。最終日の感想

ゲストの女性、初めて見た人だが普通に美人だったな。べしゃりは何の印象もないが。
この「ハチミツとクローバー」というのも、普通なら少女漫画の情報や評判がつたわらないこちらに伝わってきた時点で、少女漫画の枠を超えていたのだろう。たぶんこれも「このマンガがすごい!」のおかげだった。

ハチミツとクローバー 1 (クイーンズコミックス)

ハチミツとクローバー 1 (クイーンズコミックス)

ノローグ

ノローグが誰のものなのか統一されていない、だれの視点からだれに呼び掛けているのかわからない、ひとつの場面で二種類以上のモノローグが同時進行する…などのモノローグマスターっぷりが話題になっていたが(褒めている)、俺は普通についていったので気付かなかったな。
なぜここまでついていけるかと考えたら、そりゃあれだ、「エリア88」で鍛えられたからだと気付いた(笑)


砂の墓標は
語るを知らず……

コマ割り

あと、コマ割りの独自性や視点誘導の工夫、自分ではその工夫に気付かず、ついていったし「おっ工夫しているな」と分からなかった。
自分は映画やTVドラマもそうだが、ストーリーはけっこう細部まで注意して鑑賞するほうだと思うけど、カメラワークについてはほとんど、作り手側が供給するものを何の抵抗もなく無意識に受け止め、肯定的にも否定的にも批評しない。
でも漫画や映像って、(小説の文体だって同じだろうけど)ひとつのストーリーを思いついても、どこからどこを撮るかどこからどの角度で描くかで変わってくるんだよなあ。
ゆうきまさみも以前、結構カメラワークを気にしていると発言していて「漫画じゃパンができないのが悔しい」とか言ってたな。
いつも足から登場する鰯水。

「漫画の子」とセルフパロディ

漫画を読むのが好きでない、他人の漫画を知らない漫画家は山ほどいるが、この人は漫画が大好きでいろんな知識を導入し、シミュレーションができる人・・・という指摘がありました。
修斗で純粋培養され、最初から修斗の技術体系を学んだ「修斗の子」と日沖発は評されるが、そういう感じの、漫画の歴史を血肉にしたんだろうなあ・・・という感じの漫画家はいる。同じ女性というくくりなら荒川弘とか。

で、「ああ、この人は漫画好きなんだろうな、たくさん読んでいるんだろうな」と思わせるのは作品中のパロディなんだが、これも一長一短であります。「漫画の子」の先輩格である椎名高志(彼の場合は他の文化もたっぷり吸収しているが)について、このブログで「彼には藤子・F・不二雄のテイストを感じる」と長年の持論を書いたら、「椎名には自己言及、パロディで『照れ』を見せてしまうから、藤子の後継にはなりえない」という意見がコメントで寄せられた。
それもなかなか一理ある。

ハチクロは「アマデウス」か? 主人公はぐはモンスターか?

ワタシもそんなに心清くないので(笑)、あんまりここの恋愛向きに共感するってえわけではない。そこでやっぱり指摘された「芸術的才能に満ち溢れ、世間知には疎い天才と、普通人の関係」というほうが面白い。ただ、岡田斗司夫氏が言ったような、類似の存在としての「海原雄山」とくらべると、その「意志」として、どこでも芸術を一にして、迷惑をまったくいとわないような「意志」部分が欠如しているんじゃないかと思う。その意志は無いのに、いきなり街をひとつ滅ぼせる超能力を持った人みたいな。
 逆にいうと、そういう人間が最後の最後で、芸術=自身のエゴに基づいた行動をするから、あの話は成立していたのかもね。
芸術家として致命的(かもしれない)ケガを負ったはぐ嬢に、お互いに憎からず思っていた相手が「お前が好きだ、天才芸術家のお前じゃなくていい。お前がお前であるだけで俺には重要なんだ」と求愛し・・・・、それを受け入れれば確かにそれでも大団円だったと思う。でもそうはしなかったから、一段上にいけたのかな。

大仕事を終えた夏目房之介氏、心は「DREAM」に。ををホントに格ヲタ化している。

http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2008/06/post-7c6b.html

2008/06/20

「夜話」最終夜『ハチクロ』終了!

んがー!

終わりました。やれやれ。いまだに慣れない大学のゼミ、講義とのかねあいで、かなりシンドかったけど、とにかく終わった。

とはいえ、今回は3夜とも盛り上がって、最後が『ハチクロ』でよかったなー。いい感じで終われました。佐藤大さんも、吉川怜さんも、すごくいいポジションで参加してくれたし。

・・・・で、あさっては松山で学会にゆくわけですが・・・・。
う〜ん・・・・。ま、いいか。
「Dream」の録画、忘れないようにしなくちゃ。


氏は多忙過ぎて無理かもしれないが、DREAMでも戦極でもリングサイド・チケットを無料で差し上げ招待してはどうか。
どうせあまってるんだろうし(笑)


■第一夜、第二夜の感想
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080619#p3

夏目房之介岡田斗司夫に「格闘技の楽しみ方」語る。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20061030#p1