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草思社が民事再生法申請、「声に出して読みたい日本語」など出版
「声に出して読みたい日本語」や「間違いだらけのクルマ選び」などのベストセラーで知られる出版社の草思社(東京・文京)は9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額は約22億4700万円。出版不況で最近はヒット作に恵まれず、書籍の売り上げが低迷。自力再建を断念した。複数の出版社が支援に名乗りを上げており、2月末までに新たなスポンサーを選定し、今後も経営を継続したい考えだ。
本当に耳を疑った。
だって、草思社というのは中堅出版社ではあろうが、出版社の夢である100万部突破を2、3回ぐらいは実現しているし、数十万部、十数万部のベストセラーなら出ない年が無かったんじゃないか?というぐらいだった。
そういえば、一回アンケート葉書を出したらその後10年近く新刊案内が郵送されてきたんだよな。すごいきめ細かい対応には好感を持ったが、経費も掛かったんだろう。
高島俊男が10回ほど連載した「WEB草思」も今回休刊したが、逆に言うとここでオリジナルコンテンツを作ろうとは相当に野心的だったといえる。
自分は新聞サイトの書評をできる限りパソコンに保存しているが、それをざっと検索したり、本棚を見たり記憶を辿っても
「小泉の勝利 メディアの敗北 」 上杉隆
「イラン人は神の国イランをどう考えているか」
「「新しい中国」で成功する!―体当たり中国ビジネス必勝法」
「大国の興亡」
「北朝鮮を知りすぎた医者」
「女盗賊プーラン」
「戦争プロパガンダ10の法則」
「わが魂を聖地に埋めよ アメリカ・インディアン闘争史」
「レクサスとオリーブの木 グローバリゼーションの正体」
「銃・病原菌・鉄」
「徳川慶喜のこども部屋」
「イスラーム世界の二千年 文明の十字路中東全史 」
『マザーグースのうた1−5集 セット』
その他にも
声に出して読みたい、とか平気でうそをつく人、とかクルマ選び、とかソーユー個人的には興味のない系のベストセラーも出していたが、どっちにしてもここが駄目ならいったいどこの出版社なら安泰なのよ、という感じだ。
ただ、ベストセラー倒産というのもあの業界にはあって、
つまりは100万部売れても見極めを誤って120万部刷っちゃったら、5万部を売り切ったときよりダメージが大きくなるそういう世界。これは水商売の世界で、70年代のミリオンセラー「日本人とユダヤ人」作者兼、自称「日本最小の出版社」社長だった山本七平は「ミリオンセラーを出したことより、そこでうまく見極めて売り切ったことのほうが誇らしい」と回想していた。
何にせよ、草思社の本がもう買えない、再版されない状況になってしまったら大問題だ。上のラインナップだけでも惜しすぎる。
(救済会社も候補はたくさん有るみたいだが…)ブックオフでも草思社の本を注意して見よう。
草思社
http://www.soshisha.com/
これだけでも買っときたい。どこかからの文庫化を待ちたかったんだけどね・・・・
- 作者: ジャレドダイアモンド,倉骨彰
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2000/10/02
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【メモ】
http://blog.livedoor.jp/iron_picking41/archives/51267476.html