昨日書くつもりだった。
http://www.ueno-mori.org/special/dali/index.html
SALVADOR DALI
生誕100年記念 ダリ回顧展
20世紀美術界、最大の奇才として知られるサルバドール・ダリ(1904−1989)は、独自の表現方法を用いて、さまざまな幻想的で非現実的、はたまた精神錯乱的な世界を描き、シュールリアリストのなかでも特異な位置でありつづけました。奇抜な振る舞いや独特の物言い、生涯創作の女神(ミューズ)であった妻ガラとの関係も広く知られています。本展は、スペイン・ガラ=サルバドール・ダリ財団と、アメリカ・サルバドール・ダリ美術館からそれぞれ、日本初公開の作品を含む主要な油彩画約60点を中心に、貴重な初期のドローイングや写真なども展示し、1989年に84歳で生涯を閉じるまでの巨匠ダリの足跡をたどる大回顧展となります。
会期 2006年9/23(土)〜2007年1/4(木)
午前10時〜午後6時(入館は閉館30分前まで)
会期中無休
この前行って参りました。
数年前、新宿三越でやったときより、多分展示作品数が多いはずだ。
ダリの作品に描かれたモチーフが持つ象徴的な意味合い・・・とかを論じることもじぇんじぇんできないので、もっとレベルを落とします。
かつてみうらじゅんが「見仏記」で「仏像はカッコイイ!!ウルトラ怪獣のようじゃん」という新しい見方を提示し実際に人気を呼んだわけですが、はい、ダリも「ウルトラっぽい」んです(笑)。
これは当たり前田の坂田制裁、ってなもんで伝説のウルトラ怪獣デザイン・成田亨、同じく伝説の造形師・高山良策ともシュルリアリスム作家ですから。もっとも成田氏がウルトラマンをデザインした際には、ダリじゃなくてキリコのほうを参考にしたそうですが(笑)
・・・と思ったら今参考のために検索、発見したリンクでは
http://www.infosakyu.ne.jp/~yamaken/sfxbooks/narita/narita.html
「ウルトラマン」は、イタリアの画家のジョルジオ・デ・キリコの絵から着想を得ているとよくいわれていますが、それは違います。僕がキリコの名前を出したのは、円谷プロを辞めて十五年して画集が出版されたときに書いたんです。要するにキリコのように単純だというだけの意味です。なんか一度キリコと言ったらみんなキリコ、キリコって言うんだけれども、例えば実相寺昭雄さんの本でも、僕がそういうことをしゃべったみたいな書き方になっているんだけれども、しゃべったことなんかないです。(中略)要するに、生命感のある単純さを求めたのです。キリコみたいにしようということではないですね。その単純さの質はキリコと「ウルトラマン」では違うものです。
なるほど「キリコのように」が「キリコから着想を得て」と誤って伝わっていたのか。
さてダリに話を戻すけど、ダリとかキリコって自分は昔紹介した「SF教室」に紹介された図版で知ったんだな。だからかどうか、もともと現実離れという共通点があるから当然なのか、ウルトラを含めてSFっぽくある。もともとSFが形を成す時期に画業を重ねた人だし、自身も原子理論とかそういうのを聞くたびに画風に取り入れているんだわ。
あと、時々荒野と言うかへんな風景のわきっちょにぽつんと親子とか子供とかの絵を小さく描いてるんだが、これがものすごくさびしーー感じがするんです。あれは泣かす。
あと下世話な話をもう少しすると、最後に御土産屋があって、商業化されたダリ作品がいろいろある。
ダリが作ったぐにゃぐにゃのワイングラスとか、ぐにゃぐにゃ時計とか。
安くてお勧めなのはあのへんな口髭のダリを模したフェイスクリップ。
実に不気味でこっけいだ。700円たらずだったか。
狂人と私の唯一の違いは、私が狂っていないということだ!
なんだそりゃ(笑)。
しかし、シュルリアルではひけを取らないと個人的には思う成田亨や高山良策の個展、いくつかの会場では生前に開かれた(http://www.art-yuran.jp/2001/02/__36.html)そうだが、上野でもやってもらえないだろうか。スターウォーズ展、開いたくせに。
え「開催場所が二駅違う」ですか。