PRIDE「REAL DEAL」夜遅く見てます。気付いたことは

フィル・バローニ

今回はボクサーに綺麗なレッグダイブを決めてアームロック（笑）。
総合格闘技である以上、当然なんだけどさ、このご本人が相手がそういうことをやってくると、「男なら、正々堂々殴り合いをしやがれ！！寝技なんてお前はオカマか？」とか言ってたヤツだからな（笑）。
「お前の寝技は卑怯者、俺の寝技はグッドゲームプラン」というジャイアニズムのなせるわざだろうか。

そういえばバタービーンが

身長と体重の数字がほぼ同じに。これはドラえもんと同じ。

中村和裕

別に文句ない。　おい文句あるのが前提かよ。　しいて注文つけるなら、ペンタくんペンペン君（コメント欄参照）もアメリカにつれてってあげて。

ダン・ヘンダーソンｖｓビクトー・べウフォート

今回は、あまりにいろんなことで「バラつき」があったことが秒殺続出につながったと思うけど、やっぱりいい選手といい選手を、互角っぽいかなーと思う同士で闘わせると、判定にもつれ込むものだ。そしていい試合だったじゃないか。
だが、逆にダンヘンは今、年齢的に上下の波がはげしくなっているのかな？　今回の観たら、三崎和雄に負けた試合はどうなってるんだって話だし。

あと、今日高阪剛が何度も言っていた「ダンヘンの動きは打撃も寝技もすべて変則」という話は、なんか分かるな。
しかし、べウフォートに寝技で攻められたらどうしょうもないだろ・・・というイメージなぞ全くなく、いろいろ対応している。
おそらく、パウロ・フィリョとリングであいまみえるのも（武士道ＧＰの決勝の結果に関係なく）時間の問題。
粗いと言われているビクトーのグラウンドをおそれている場合じゃない。

一番うれしいこと。

高田延彦と、アホっぽい女性レポーターは追い出され、矢野通矢野武と高阪ＴＫ剛のマンツーマン！！！
これ、めっちゃうれしわーー。
（放送席からの）高田追放、支持支持。

煽り映像

佐藤大輔復帰説が、どの程度確実なのかはしらないけど、今回はそれとは関係なく、もっとシンプルなものになった。
かつて「ＵＦＣはシャドーボクシングの映像とインタビューだけ」とくさしていたけど、コストや制作期間とは別に、ひょっとしたらこういう映像が一番アメリカでは好まれているのかもしれないなあ。

さて、後半戦です。

いやいや危ない、ジョシュ・バーネット

いやあ総合格闘技って、やっぱり何が起こるか分からないですな。
パウエル・ナツラがいかに前回快勝したとはいえ、ジョシュに（１、２回テイクダウンはあるかもしれないが）危ない場面は皆無だろうと思っていたから、寝技の攻勢もさることながらパンチまで当ててぐらつかせたのは驚いた。今回は珍しく完全に情報遮断してた（もともとあまり気にしない）から、このまま負けるかもしれないと思った。

でも、最後はＹＡＷＡＲＡ系ファイターに対して足関節で逆転勝ちという、佐山の教えを受けた修斗ファイターらも何度か見せた伝家の宝刀、キャッチアズキャッチキャンの系譜につながる勝利を見せてくれたのだから合格点とすべきか。
本人は、もっといろいろ見せたかっただろうけどね。

パウエル・ナツラは大健闘だったが、このままヘビー上位になれるとは思わない。やはり年齢もあり、また１Ｒ10分にもどったらそれだけでキツイだろう。一発逆転の大番狂わせを狙える中堅、なんじゃないのかな。
たとえばゲーリー・グッドリッジやジェームス・トンプソンが勝てないかといったら、うまくいけば勝てると思う。

ケビン・ランデルマン

ああいう我慢でひたすら耐えるだけの在り方を、認めるわけにはいかない。
認めるわけにはいかないんだが・・・・・・・・・・・・それえでも、感動してしまった。良くないことに。

メインイベント。この試合は「名勝負」か？　答えよう。その通りだ。

マーク・コールマンは、何がどうであろうとタックルするしかない。
当然ヒョードルは予想している。首を取る。鉄槌の雨を降らせる。
そして、最後に倒してもすでに目はふさがり、ヘロヘロのごみ屑同然。
最後は、まったくこの前と同じように、下から腕十字を極められる。技術の進歩も何もあったもんじゃない。

しかし、彼は、それをやるしかない。そしてやった。最後は、そこから何もできなかろうと、つぶれた目のまま、絶対皇帝の背中をマットに着けた。

ジャンルは違う、というか、表面的には正反対なのだが、ある言葉を思い出した。
「侠客立ち」。
この場合の登場人物は「倒れない」ことが目標で、コールマンの場合は「倒す」ことが目標だから順逆だがな（笑）。

http://nekobako.sh4.jp/kikaku/meigen/292.html

五臓六腑を刻まれて
一歩も引かぬ〝侠客立ち（おとこだち）”〟

とうに命は枯れ果てて
されど倒れぬ〝侠客立ち"〟

とうに命は枯れ果てて
男一代〝侠客立ち"〟

この試合は、いろいろな形で物語をつむげるのではないだろうか。
最後に「試合では殴れなかったから、一発だけパンチさせろ」ってなって、皇帝が笑顔で、パンチを入れる恩賜の特権をコールマンに賜った光景も後味のよいものであった。

まあ、いいも悪いも、含めて「ハンマーナイト・フィーバー」であったな。

「つづれや」からの孫引き。

http://tsudureya.blog51.fc2.com/blog-entry-292.html

たしかに子どもにとって、自分の父親が殴られている姿を見るのはつらいだろう。だが、人生ってのはつらいもんなんだ。それに自分だったら、あれだけ殴られながらもちゃんと生きてリングから降りてきた姿を見たら、絶対にそのことを誇りに思い、尊敬すると思う。しかも相手は、世界最強の男だったんだぜ。コールマンの子どもたちも、将来父親の凄さを理解し、自分たちも強く生きていこうと思えるはずだ。オレはそんなコールマンの決断を、心から尊敬している。

本来的にいうならベストバウトはダンヘンｖｓビクトー。
ハラハラドキドキではジョシュｖｓナツラ。
本当は評価しちゃいけない、裏評価ではランデルマンｖｓショーグン

「人間力」をすべて総合したらコールマンｖｓヒョードル。

あれ？じゃあ凄くいい興行だったのか？　うーん、だろうなあ。