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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

医療問題への提案二題

医療の問題は、だいたいの意見がゼロサムで、こちらを立てればあちらが立たずとなる。
ただまずは、ブレーンストーミングのように何でも意見やアイデアをぶちまけて、そこからふるいに掛けるということをやってみたい。
ひとつはブログ、ひとつは新聞の社説だ。


http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20060417
のコメント欄より

たまごどん 『物理的に医者が不足してるのが大問題だピョン。医学部の枠増加は将来のためにやっておくとして、医者の雑務軽減が一番の対策じゃないかと思うんだあ。医者には0.5〜3.0人のアシスタントを雇えて、雑用その他を任せられるようにすればどうかにゃ?病室にはアシスタントと一緒に回り、容態チェックを見る。カルテ書きをアシに任して、先生はよく寝とく。このカルテの全責任は医者にあるということにしとけば、お医者さんもよくチェックするやろし、自分で一から書くよりは楽やろ。


国はこのアシの半分の給料を負担する。ま、結局税金やけど、この支出はシャーない。アシの期限は半年/人くらいにしてローテーションやね。決まった年月を勤めることで、医学部卒と同じ権利を有するようにしておく。そのかわりアシの給料は低めに設定する。税金と病院経営負担の軽減のためや。そのうちにアシスタントが国家試験に受かり医者になるんで、医者不足はちょっとは改善するんちゃう?アシになる試験と実技が必要やね。トータルで医学部行くよりは安くなるように設定しとけば、社会人の優秀なのが来ると思うけんどな。
医学部卒の医者が嫌がるかもしれんけど、現在の殺人的な雇用状況よりはマシじゃないかと、たまごどんは思うんだあ。』



# NATROM 『・・・医療秘書をつけて業務の効率化を行うというのは一案です。USAの専門医は自分ではカルテや手術記録を書かないとか。そこまでしてもらおうとは思いませんが、エコーの機械を運んだり、検査結果の伝票をカルテに貼ったりするのは医師がするべき仕事ではありません。』


朝日新聞4・18社説より
http://www.asahi.com/paper/editorial20060418.html#syasetu1

医師不足 病院の集約は一策だ

 病院を担う中堅の医師が、きつい勤務に耐えかねて次々と辞める。休みを取りやすく、収入も多い開業医になるためだ。こんな話をあちこちで聞く。

 千葉県では350床の病院の内科医9人が開業などを理由に辞めてしまい、4月から内科と泌尿器科の入院の受け入れを中止した。

 そんな厳しさのなかで、医療制度改革法案の国会審議が始まった。医療費の長期的な抑制とならんで医師の確保策を盛り込んでいる。

 問題を話し合う場として、都道府県ごとに大学関係者や病院長などによる対策協議会を設けるという。しかし、これだけで解決できるはずもない。与野党でもっと知恵をしぼる必要がある。

 なぜ医師が足りないのか。その引き金になったのが、2年前に始まった新人医師に対する臨床研修の必修化である。

 新制度では、新人が研修先を選ぶ。その結果、大学の医局よりも実践的な技術を学べる病院に行く人が増えた。人手が足りなくなった大学病院は、学外に出していた医師を呼び戻す。

 大学からの派遣医に頼っていた地域の医療機関の打撃は大きく、残った医師の勤務はいっそう厳しくなる。後ろ向きの連鎖が全国で進んでいるのだ。

 内科や外科、救急などを回り臨床の経験を積むことで医師の実力は上がる。大学病院が研修医を囲い込み、こきつかうようなことはもはや許されない。

 しかし、地域や診療科目によって医師が足りなくなっては、国民の生活に深刻な影響が及ぶ。

 残念なことに医師の偏在をただす特効薬はない。医師の開業は自由だし、診療科目も決められるからだ。

 それでも効果が望める手はある。病院の集約化だ。自治体ごとに同じような規模の病院がある地域は多い。県などが中心になって再編を進めてはどうか。

 地域医療の中心となる病院と診療所の連携を保ちながら配置を見直せば、拠点病院は規模が大きくなり、一人ひとりの医師の負担は減る。診療所を手助けする余裕も生まれる。医療の質を高めながら、医師不足を緩和できるはずだ。

 保険医療の診療報酬を開業医より病院に手厚くするのはいうまでもない。収入が増えれば、医師の待遇は改善できるし、優秀な人材を集めやすくもなる。

 もう一つ考えるべきことがある。そもそも医師の数は足りているのだろうか。

 川崎厚労相はそう聞かれるたびに、「足りている」と答える。だが、日本の人口千人当たりの医師は2人で、先進諸国の平均2・9人を下回る。

 しかも、医療は複雑になり分業が進む。仕事のやり方が変わり、出産などの負担を抱えた女性医師も増えている。もう少しゆとりをもたせるには、医師を増やしてもいいのではないか。

 医療費の抑制にばかり目を奪われていたら、病院からお医者さんがいなくなった。こんな本末転倒はご免だ。

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