INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

田岡元帥・・・

また一応、「愛川欽也パックイン・ジャーナル」について。
ゼーリックという米国務省の幹部が、親中国で、戦略会議を日本とではなく中国とやるようになって、アメリカと中国が手を組んで日本は孤立する・・・・というのが、最近の田岡俊次氏のお気に入りの話。
ただ、今まで「ゼーリックは日本の政治家とは会いたくないと言ってる、無視している」と言ってたのに、先週日本で、彼はよりによって安倍晋三麻生太郎と会談(笑)。

それを解説する、田岡元帥の主張がすごい。
「あれは安倍、麻生をテストしたのだ。どれぐらいバカかな、ということを見に来たのだ」


ちょ、ちょ、ちょっと。
国務省の幹部は、ある人物に会うこと自体が相手をオーソライズし、重視していることの証になる。ある意味残念ながら、それがひとつの米のパワーだ。
つうか、だからこそ先週まで「ゼーリックは日本の政治家と会いたがらない」というのをひとつの「日本軽視」の証として田岡元帥は喜んでしゃべってたわけで(笑)。

さすがに、これは説得力がないと思った。


で、ゼーリックは「日米中の共同歴史研究をしたら」と提案、結局中国のコキントウは断ったわけだが、田岡俊次氏の分析
「それは中国が、あまり日本を追い詰めたくないからだ。米国は率先して、日本を叩くようになるからだ」


いくらなんでも。

米国が第二次大戦で、「民主陣営vsファシズム陣営」史観により日本批判を行う可能性は、それ自体は確かにある。
しかし、ブッシュが「ヤルタの不正義」を昨年認めたりしたように、
「俺は正義、日本は悪、しかし俺の仲間は(俺とは違って)しょーもなかったな(もうひとつの不正義だった)」という話に成りかねないのを恐れたんだと思うよ(笑)。「アメリカは独善的で、仲間にも配慮がないし恩にも着ない」というのはいつもの元帥のテーゼなのに。

さらに何より、そこからたとえば「朝鮮戦争」の歴史検証をするとなったらしっちゃかめっちゃか。


こういうことを恐れたというほうが「胡錦濤、日本に配慮説」よりは説得力あると思うんだがいかがか。
近現代史の評価をし始めると、朝鮮戦争や朴正煕の評価などをめぐっても混乱しかねない・・・という懸念が米国にはある、という話は船橋洋一もしている。
http://www3.asahi.com/opendoors/zasshi/syukan/briefing/backnumber/700/760.html

【補足】コメント欄より
# Jonah 『別アカウントでゼーリック関連の話を書いてみました。
http://d.hatena.ne.jp/travieso/20060125/p1  』