ついに記事にするところが出てきたか、というのが感想。
ちょっと記事の内容自体は粗い部分もあって、もともと日本の輸入で得ている外貨というのはそれほど大きいものではない。
また、安い物を買うという行為は圧倒的なリアリズムがあるもので、愛国心に訴えたバイ・アメリカン運動や中国製品不買運動なども大きなうねりをもたらせなかった。
だからちょっとしたボディ・ブローでしかないとはいえる。
ただし、ボディ・ブローであるから大いにすべきである、というのが小生の意見。
まだちょっと、時間が取れないのでペンディングにしている当ブログ独自の「北朝鮮、生かすか殺すか?」論も、これが基調となります。
不買運動、といえば現在の仏シラク大統領就任直後、同国が核実験を行ったことがありました。
そのとき、北欧だったか英国だったか・・・
「ジャッカルの日」を思わせるスナイパーが、どこかのパーティーで
グラスを片手に談笑する、シラクそっくりの男を別のテラスから狙う。
画面はスコープの中に映る偽シラク。
「フランスの、核実験をやめさせるには−−−。
やつらの心臓部を狙うことだ。一番重要な部分を、直撃せよ。」
引き金を引くスナイパー!
その一瞬後、砕け散ったのは・・・・偽シラクの、ワイングラス。「フランスワインを、みんなでボイコットしよう」
・・・・・・とある反核団体作成のCMでした。
当時は、蔵相である武村正義氏や環境庁長官の田中真紀子氏も、不買運動を呼びかけるなど、ちょっとしたブーム(というと失礼だがね)でした。各新聞、市民団体もそろって同調。
この段階で、「ある国の方針に異議ある市民が、
組織的不買運動を実施する」ということの正当性
に関しては論議の余地なし。やっていいのです。
そして、当時やってた人々も、当然現在の北朝鮮に対して同種の不買運動をやることに賛成するはずだ。異論を唱える人など、おそらくゼロでしょう。
いるか?いないね。よし。
週刊新潮は、そこらへんでもう少し具体論をあげるべきだった。
マツタケ、カニなどはどういう企業が輸入して、どの市場から出回るのか、それがわからないと市民も対処のしようがあるまい。
カニは「 鳥 取 県 」の市場を経由してくることが多いとも聞く。
北朝鮮の入港が一番多いのは「鳥取県」
http://blog.normalization-net.com/yukihiro/archives/000093.html
北朝鮮の入港日本一 境港市 唯一の姉妹提携市に逆風
http://nyt.trycomp.com:8080/modules/news/print.php?storyid=2103
毎日新聞紙上でも、どっかで特集してた気がするが・・・
私が知る限り、名指しできるのは焼肉のタレ「モランボン」を出している某社、広くいえば「さくらグループ」の商品かな。ここの会長さん、たいへんに朝鮮民主主義人民共和国の体制を愛していらっしゃって、高額の寄付を何度も行い、勲章をもらっていると聞きます。
あとは紳士服のどこかの大手メーカーが、安い既製服を大規模に輸入しているはずなのだがその固有名詞はわからない。
==========資料 週刊新潮04,12,2号より抜粋===============
・・・ある北朝鮮ウォッチャーは語る。
「私は今年5月28日、朝鮮総連の第20回全体大会に出席した際、たまたま同業者と”北朝鮮からおの輸入品のうち、食料品に対して不買運動が起きたらどうだろう”と雑談していたら、顔見知りの商工人が”本当にそんな動きがあるのか”と深刻な表情で聞いてきた。帰宅したら総連の幹部から問い合わせの電話まであったのには驚いた。北朝鮮が本当に不買運動を警戒しているのだと実感しましたね」
財務省の貿易統計によると北朝鮮の日本への輸出額は減少傾向にあるとはいえ、過去4年、毎年200億円以上に上がっている。具体的な品目が明らかなのは・・・合計額226億円のうち96億円がマツタケと海産物・・・アサリ62億、ズワイガニ16億、生ウニ8億、ハマグリ6億・・・
北朝鮮ウォッチャーが再び語るには「・・・行政が産地の適正表示を義務付け・・・北朝鮮産のカニ缶を我慢することを試して見る価値はある」
「コリア・レポート」の辺真一編集長も、「北朝鮮にとって100億円近い外貨が削られるのは致命的。効果は期待できます」・・・
記事としては読んでのとおり匿名情報が多かったりであまりストレートニュースとしての価値はない。
でも家族会、「救う会」の人たちにはご一考いただきたいとは思うね。
北は豊作、でもなお・・・
http://www.asahi.com/business/update/1124/079.html
北朝鮮豊作、過去10年で最高 なお50万トン支援必要
国連の世界食糧計画(WFP)は23日、北朝鮮が今年、過去10年で最大の豊作だったことを明らかにするとともに、それでも人口の4分の1以上にあたる640万人に年50万トンの食糧支援を実施する必要があるとの報告を発表した。今年11月からの1年間に、北朝鮮が自前で供給できる穀類は、237万トンのコメを含め前年比2・4%増の424万トンと予測。天候に恵まれ、病虫害が少なかったこと、穀倉地帯で潅漑(かんがい)設備が改善されたことなどが豊作の理由という。
しかし、約2300万人の同国民に必要な穀物の量は513万トンとみており、差し引き約90万トンが不足する。うち、北朝鮮が何らかの形で輸入できるのは40万トン程度・・・・ 報告によると、10月現在でコメの民間市場価格が昨年平均の5倍になるなど・・・
今年は異常気象だなんだとかいっても、夏暑くて台風もそれなりにあると、一般的には農業には有利なんすよね。過去10年で最高の豊作でなお足りない、まことに体制の失敗を象徴するお話です。
あと、輸入できるのは40万トン程度というけど、金大中がノーベル賞ほしさに「首脳会談実現料」として払ったワイロは5億ドルもあっただろうが(笑)。それで買えるって。
それはそれとして、WFPという組織はちょっと北朝鮮での活動に際し、一言で言って無能。
あそこらへんの職員、ちょっと大仁田厚じゃないけど「ファイヤー!!」(クビ)したほうがよい。日本では「国連幻想」という本が出たり、イラクの「オイル・フォー・フード」の汚職事件がぼちぼち報じられるけど、国連の個別機関、個別職員が仕事をちゃんとやっているかいないかを、こちらが判定してやるという批評的な風潮が少なすぎるのではないかと思う。
また一口噺(旧ソ連のネタを現在風に)
党地方組織の学習大会初日
「親愛なる指導者同志のご指導で、今年のコメは史上最高の豊作です。
その愛情とまごころに、人民は心から感謝申し上げねばいけません」
党幹部の演説に、おずおずと手を上げる若者。
「あの・・・配給にはまったくコメが配られないんですが、
そのコメはどこへ行ったんでしょう?」
学習大会二日目。別の若者。
「あの・・・私はコメがどこへ行ったかなんて聞くつもりはまったく
ありません。ただ…昨日手を上げた李君は、どこへ行ったんでしょう?」