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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

話題沸騰、高瀬大樹ブログの連載一覧。PRIDE、格闘界の「光と影」とは?

この前も書いた、高瀬大樹ブログ。4月から始まった「光と影」シリーズが、最近シーズン2が終わることと相まって発掘され、一大ブレイクした。

ところがアメーバブログの機能をあまり使っていないのかデザイン上の必然ゆえか、このシリーズを順番に読んでいこうとするとけっこう難しかった。だが某所で、面倒なこのエントリーの一覧化がなされていたので、あらためて紹介します。

アリスターと兄が大暴れで逮捕、ストライクフォース参戦中止

NHBニュース( http://blog.livedoor.jp/nhbnews/ )とダブルポストです

【海外総合】 アリスターとその兄、喧嘩で5人 KO し逮捕&負傷。 S フォース防衛戦欠場 < Gryphon
http://kakato24.exblog.jp/11577018/
http://d.hatena.ne.jp/Gogoplata/20090520/1242813732

などによると、オランダのナイトクラブでオーフレイム兄弟がバウンサーと喧嘩し逮捕。すぐ釈放されたが、アリスターは拳の傷口から菌が入り、あわや手の切断の可能性すらあったとのこと。


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※上の2エントリーには他に「モンソン戦前に、ハリトーノフはオランダで無くロシアで練習していた」

サンチアゴ、『戦極との契約終了後はUFCを希望する』と明言」

などのニュースがあります。

上記ブログ「かかとおとし」の記事訳がおもしろくて

アリスターはヴァレンタインがなにやらもめている最中に外に出た。そのとき、ヴァレンタインはセキュリティガードが自分を殴ったと抗議していた。セキュリティガードはヴァレンタインを押さえつけ、アリスターは兄を助けようと割って入った。この結果、5人のセキュリティガードが病院送りになった。


原文をみていないが、翻訳文で面白いのはこの、原因と結果の説明を意図的に省略したり、間接的に表現するレトリック。


小話で好きなのは、

スターリンルーズベルトに言った。
「私は、私を題材にした政治ジョークを自分でも収集しているんです」
「それはご寛容な。いくつ集まりました?」
「収容所が三つ、満室になるほど」


あるいはちょといい話なのだが、「銀英伝」の中で、無口で有名な提督の少年従者が、先輩から提督の合図を教えられる。
「提督が指を一回鳴らしたらコーヒー、二回鳴らしたらウイスキーだ。いずれも、5分以内に!!」
(註:最初は勘違いしていたのですが下コメント欄の指摘を受け、なおしました)
ところがあまりの緊張に、従者は指を二回鳴らす音を聞いたら二杯のコーヒーを。


「この結果、提督は航海中、一杯のコーヒーと二杯のコーヒーに不自由しなくなった」

そんな描写を”全盛期の”田中芳樹はしていた。


ところで「兄弟で5人を病院送り」だが。

なにカール・ゴッチはギャング17人をKOしたんだぜ(笑)。ガッツ石松はエート…何人だっけかな。
そういえば、梶原一騎原田久仁信の「男の星座」で、銭湯帰りの極真空手の弟子が、やはりチンピラ集団をことごとくKOし、警察の厄介になるシーンがある。すぐに梶原(がモデルの主人公)たちが身元引受人となり、正当防衛ということで釈放されるのだが・・・

この梶原の描写が、またすごいんだ。
「●●、ケガは無いか?」と梶原たちが尋ねると、その人物は恐縮しきった顔で無言。
で、並みの作家なら、「まったくの無傷だった」と描写するのだが、梶原は・・・


「履いていた下駄の片方が割れてしまった」!


当然、結果的には同じく「まったくの無傷であった、極真は強い」という表現だが、こうやることで、さらに強調されるんだよな。

そんな折、このブログではセンセイ・ハラダの新作「プロレス地獄変」の紹介エントリと、梶原レトリック論がUPされているが…
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20090520

オット!
以下略


そういえばこっちも、同じ分野で大活躍するなかよし兄弟という点ではかわらないな。
二人が料理店で食事しているときに、戦極の國保広報がやってきて「貧乏なので看板スターがいない。ヴァレンタインくん、ゼヒ君に参戦してほしいのだが、ムリな注文だろうか!?」とオファーしたところ(以下略)。

映画「グラン・トリノ」のイーストウッド=神成さん(ドロンパの保護者)説

一寸おもしろい見立てでしょう。
http://d.hatena.ne.jp/gaikichi/20090521#p2

この映画でのイーストウッド演じるウォルト爺さんは、『オバケのQ太郎』でいうところの神成のおじいちゃんみたいに見えなくない。オバQでの神成の爺さんは若いアメリカ人のオバケであるドロンパをホームステイさせてたわけだが、そう考えると立場が逆転だ。

従来、老人の知恵を授けるのは東洋人の側だった。1980年代には、白人少年が空手を習う『ベスト・キッド』なんて映画がヒットしたっけ。それからすると隔世の感という皮肉。


これに関連して「神成さん」の画像を挿入したいと思って探したが、見つからなかった。
だが代わりに、こちらも覚えている、あるエピソードの紹介を見つけた。
なかす。ハンカチを二枚ご用意ください。
id:koikesanに意味無くTBを送信。


http://www.senmaike.net/color/html/yume/q09.html

オバQドロンパ。どちらも極めて魅力的なキャラクターですが、その魅力の質には大きな違いがあるように思います。
 一方のオバQは天真爛漫で素直。子供のように無垢で純粋で、他人に騙されることはあっても騙すことなど思いもよりません。バカにされると怒り、困った人を見ると助けずにはいられないオバQは、裏表のなさ故に誰にも愛される存在だと言えるでしょう。
 一方ドロンパはといえば、自惚れが強く、いじっぱりで負けず嫌い。素直じゃないうえに平気で人をバカにしたりウソをついたりします。お世辞にもかわいげがあるとは言えません。
 にもかかわらず、ドロンパは子供にとってオバQに劣らず魅力的なキャラクターでした。

(略)

 天気の良いある日、神成さんがドロンパを釣りに行こうと誘いますが、ドロンパは気乗りしない様子。
 「また今度にしようよ。今日はいそがしい」
 「いそがしいってべつに何もしてないくせに」
 「だからこれから何をするか考えるのにいそがしいんだ」
 ドロンパの返事に少しばかり気分を害した神成さん。仕方がないので一人で出掛けようとしたところ、なんとゲタが釘で打ちつけられていました。ドロンパの仕業です。これでは外には出れません。ひどいイタズラに腹を立て、気分直しに酒でも飲もうと一升瓶を手に取ったところ、中は空っぽ。これまたドロンパのイタズラでした。
 「実験してみたんだよ。イヌにお酒を飲ませたらどうなるか」さすがに腹を立てた神成さんは、ドロンパをしかろうと追い掛けますが逃げられてしまいました。
 すっかり落ち込んでしまった神成さんは、たまたま通りがかったオバQに悩みを打ち明けます。
 「わしはあいつがかわいいんだ。孫みたいに思ってる。ところがドロンパの方はわしをどう思ってるのかさっぱりわからんのだ
 「つまりおじいさんをすきかきらいか知りたいというんだね。そんなら・・・・・(後略)」

ちなみに、いまちょん切った部分は中盤のクスグリ部分で、オチはまた別なのだが、この部分は落語「厩火事」からの本歌取り
自分はこっちのほうが先だったので、本家の落語を聴いたら「ああ、あれか」と分かった。

藤子・F・不二雄先生の、とくにオバQは落語のネタを換骨奪胎したものが多い。

サンデー二大巨頭、なつかしのTA砲(あだち充・高橋留美子合作)

http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2009/05/post-d69a.html
夏目房之介ブログで紹介されている。

あだち充×高橋留美子合作『MY SWEET SUNDAY』
http://club.shogakukan.co.jp/detail_maisuihtos_001.html

「群馬生まれの少年と新潟生まれの少女。2人のまんが道が交錯する時、少年サンデーの歴史に数々の伝説が生まれる―――!! あだち充高橋留美子。日本漫画界が誇るW国民的作家が描く、自らの漫画人生と少年サンデーでの青春の日々。週刊少年サンデー創刊50周年を記念して発表された、両巨匠初となる合作読切、ここに登場!!!(『週刊少年サンデー16号』より) 」だそうです。
週刊少年サンデー創刊50周年記念作品。

5月24日まで見られるそうです。

ふーん、いま気付いたけど、あだち充って、けっこうサンデー派だった小生だったが、ほぼゼロの水準で見てない、読んでない。
何が嫌いだったのかといえば嫌いですらなくて、そもそも嫌いになるほど読んでいないのだ。
なんででしょうね?って自分が分からないのに聞いてどうする。
それに今でもそうだけど、同じ雑誌に載っていても、興味ない作品や作家って本当に記憶に残さないものだね。表紙とかにはなってたのでしょうが。「タッチ」ってテレビでは20から30%ぐらい視聴率取ってたし、学校でも主に女子がもりあがっていたような気がするが。
あそうか、まだ田舎では男の子文化と女の子文化が完全に分かれて相互不可侵だった時代だからかも(少年サンデーなのにな)

高橋留美子はSFの法統を受け継いだものとしてリスペクトしている。

あ、そうだ。センセイ・ルミコは世界に受け入れられているが、センセイ・アダチは海外でも一流作家としてリスペクトされているんだろうか?ジャンル的には高橋のほうが受け入れられやすかったかな。

そんなわけで、合作自体に興味がそんなにあるわけではないが、紹介。
そういえばあとひとつ、BI砲やON砲になぞらえたタイトルの通りだが、この二人の全盛期や円熟期ってほぼ同じで、ほぼサンデー一誌だけでやってたよね?
「どっちがサンデーの真の看板なんですか?あなたはやつより格上ですか格下ですか?」
って、本音部分で聞いてみたい。
「キン肉星王位争奪戦」で戦いの神・ゴールドマンと平和の神・シルバーマンが子供の一言で決着の付かない戦いを始めたように、サンデーを二分するすごい争いになるかも(笑)


夏目談

しっかし、この二人が競合するなんて、ホントに凄いよねー。何で同じサンデーにずっといたんだろうって、今でも不思議な感じがする。でも、ジャンプ的な競争を感じさせないところがサンデーなんだよね。