INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 報道、記録、文化のために

「昔はプロ漫画家・小説家にならねば、読者に読ませられなかった。今はそうではなくなった」という話。


最後の「カラオケが無かった時代は、流しのギターが食えていた」という話をもう少し普遍化すると、「その仕事・商品が、専門家から購入しなければならない場合は、専門家に利益が蓄積され『その利益を基にできた、特殊なこと』も生まれる。しかしその商品が普遍化され、専門家を経由しなくても入手できるようになれば専門家は衰退する。そして、かつての『その利益を基にできた、特殊なこと』もなくなる」と…


文章はこなれていないが、まあそういうことで、念頭に置いたのは、やはり大手新聞の調査報道、大手出版社の大型ノンフィクション、あるいは新人賞や、若手作家の育成、辞書の編纂、テレビ局の特大スケールのドラマ、文化メセナ…などだ。

文芸春秋の編集長に田中健五が就任した時、いきなりノンフィクションの原稿料を二倍にして「ノンフィクションはカネがかかる」のひとことで会社を押し切ったとか

m-dojo.hatenadiary.com
本田靖春氏は読売新聞で活躍したあと、フリーのノンフィクション作家となった
・が、その時、発表の場と取材ができるような十分な環境を整え、才能を花開かせた編集者が文藝春秋田中健五だった


そもそも
雑誌というスタイル自体がそうだった。
過去記事より

・そもそも単行本は別にして、漫画も含めた「雑誌」とは「不備のある抱き合わせ商法」なのである。大人気作品と、そこそこの人気作品と、不人気作品と(笑)、新人の研修をセットにして、数百円で月1回、週1回販売する。へんなシステムなんですよ。人気漫画が、不人気漫画の500倍(雑誌上で)読まれようとも、おそらくはページ当たりの原稿料がちょっと高い低いの違いぐらいしかない。

これは2013年の指摘。


な、わけだから
かつて、物語を読みたい、ニュースを知りたい、文字に触れたい…という人の小銭…雑誌代が出版社に集約され、そのマネーでまた何かが造られる…このサイクル自体、あるいは新しい時代のこのサイクルに似たものをどうやって作れるのか。



この記事の数日後、同じことを別の方角から、ベテランのプロ作家が語った