ひとことでいえば、「いい気なもんだ」というしろものであるが、詩人がいい気になると、こういう威勢のいいポエムができるという見本にもなってる。
十二月八日
記憶せよ、十二月八日この日世界の歴史あらたまる。
アングロ サクソンの主権、
この日東亜の陸と海とに否定さる。
否定するものは我等ジヤパン、
眇たる東海の国にして、
また神の国たる日本なり。
そを治しろしめたまふ明津御神なり
世界の富を壟断するもの、
強豪米英一族の力、
われらの国において否定さる。
われらの否定は義による。
東亜を東亜にかへせといふのみ。
彼等の搾取に隣邦ことごとく痩せたり。
われらまさに其の爪牙を摧かんとす。
われら自ら力を養いてひとたび起つ。
老若男女みな兵なり。
大敵非をさとるに至るまでわれらは戦ふ。
世界の歴史を両断する。
十二月八日を記憶せよ。
(昭和16年12月10日執筆、初出「婦人朝日」昭和17年1月号、詩集『大いなる日に』収録)」
とのことだ。
何故有名なこの詩を、いまさら紹介してんの、といえば・・・・・・・・・ちょとだけ以前書いたけど、この日、アメリカの地で、突然日本が攻勢・・・・・・・・いやその連想したいけどさすがに不謹慎なので(実質言ってるだろ)。
あらためて、それとは、全然関係ありませぬ。
ちなみに四年後
一億の号泣
綸言一たび出でて一億号泣す。
昭和二十年八月十五日正午、
われ岩手花巻町の鎮守
鳥谷崎神社社務所の畳に両手をつきて、
天上はるかに流れきたる
玉音の低きとどろきに五体をうたる。
五体わななきてとどめあへず。
玉音ひびき終りて又音なし。
この時無声の号泣国土に起り、
普天の一億ひとしく
宸極に向つてひれ伏せるを知る。
微臣恐惶ほとんと失語す。
ただ眼を凝らしてこの事実に直接し、
苟も寸毫の曖昧模糊をゆるさざらん。
鋼鉄の武器を失へる時
精神の純おのづから大ならんとす。
真と美と到らざるなき我等が未来の文化こそ
必ずこの号泣を母胎としてその形相を孕まん。
作家の辻真先氏は、「この日の記憶」がある>朝、母親にたたき起こされた。「日本がハワイで大勝利だよ!」
朝、母親にたたき起こされた。「日本がハワイで大勝利だよ!」昭和16年の今日、対米戦の火蓋が切られた大詔奉戴日。陛下のお言葉を謹んで頂戴した日、という意味です。そして昭和19年の昨日、昭和東南海地震(マグニチュード7,9)が名古屋の軍需工場群を襲った。情報統制で知られざる巨大天災。
— 辻 真先 (@mtsujiji) December 8, 2024
恒例、1941年の「この日」を時系列に沿って再現するXアカウント。
「虎落録」(8月には同じアカウントが「芙蓉録」という名前になる。)も例年通り、時系列に沿ってのツイートが続いている。