この画像…「Free」を呑みこむ、「Moscow」と記されたワニ、という落書きは、この本より紹介。
ハッキリ明示はされていないが、どうも読者層を、若き学生・生徒らで想定しているようで、文章が平易で読みやすい。
そして、構成がフリーダムというか、飽きさせないように?大幅に「コラム」を挿入、杉原の評伝からは離れて、しかし知っておいたほうが理解の進む周辺的な情報を詳しく書いているのだ。
そのコラムの一つとして「命のビザ」の舞台となったリトアニアを紹介する「リトアニアってどんな国?」というのがあり、そこで筆者が首都ヴィリュニスを旅した風景を、自分で撮った写真を添えて紹介しているのだが…。
ワニの落書きとは
・1991年、独立運動が盛んになってから描かれた落書き。
・国会議事堂の周辺で描かれている。
・当時の状況はソ連(当時)が独立運動を阻止するため武力行使するか、それが回避されるかのギリギリ。
・国会周辺やテレビ塔周辺で、民衆がバリケードなどを作って衝突に備えたが回避された。
・その時の落書きやバリケード跡は保管されているのだという。
コラムと言いう性質上、同書の本題からはやや脱線した話なのだが、印象に残った…というか、いまの状況に合わせて再び……、あまりにも意味が大きくなってしまった、落書きである。
よって、紹介させてもらった。