「プロレススーパースター列伝」がまた「新装版」とか何とか銘打って電子版リリースされてるんだけど、0円。期間限定とかkindle unlimitedとかじゃなくて単に0円。……これはどういうビジネスモデル……? https://t.co/fXkBgglTwL
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) June 7, 2022
プロレススーパースター列伝、民明書房の先駆けともいえる「アントニオ猪木・談」や、ドキュメンタリーの体裁は取っているがその実中身はウソッパチとか、漫画史的にも興味深い作品だと思う
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) 2022年6月7日
まずしょっぱなから「あ、これって実話なんだ……へー、アントニオ猪木から取材してるんだ……すごい……」と子供に思わせておきながら、こんなコメント一言も猪木から取ってないとか。 pic.twitter.com/d2XdzkfRK4
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) 2022年6月7日
個人的にスゲエ悪質……いや、巧いなと思ったのがブッチャーの章で、インタビューの体裁を取りながら俗説を「ちがうそれも伝説」と否定させて、そこから語られる真実もまた全部ウソッパチという、なんかもうこれ詐欺師の手口だよな pic.twitter.com/afpjLQlRcw
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) 2022年6月7日
で、「あなたにだけ真実をお教えします」と体裁を整えた後は、「ブッチャーはカラテの猛特訓で地獄突きを体得した」だの「ミル・マスカラスは荒野に建つエル・サントの豪邸でサントからプロレスを伝授された」だの「ハルク・ホーガンは日本でプロレスを見て道を志した」だの荒唐無稽な嘘のオンパレード
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) 2022年6月7日
変な壷や金融商品を買わされないためにも、読んでおいて損はないと思います
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) 2022年6月7日
ということで、新装版にてなぞの「0円」配信が行われていると…いやこれそんなに珍しい訳じゃなくて講談社もしょっちゅうやってる方式だね。1-3巻までは無料で、残りは55円だった。
「読んだらとまらない!全巻大人買いしちゃった!」という層に期待してるわけで、もし55円で全巻買ったら55×14÷17で1冊45円、まあ昭和の、このランクの漫画を今電子で配信するとしたら、けっこうな儲けといっていいでしょう。
ただ、こっちがその思惑に乗る必要もなく、ずうずうしく1-3巻をフリーライドして恩恵にあずかるのもあり。
しかし、一方で自分はこの作品「モデルにされた外国人レスラーの遺族からいろいろ請求されたり怒られたり」で、封印作品になってもおかしくないとは頭の一方で思ってるんだけど、なんとか生き残ってるな…梶原一騎や桜井康雄が「何 か あ っ た ら 俺 に 言 え」という謎の解決メソッドで有耶無耶にしていた時代の神通力が今も通じてるのだろうか。
ほんと、子育てエッセイ漫画のモデル問題とかとご近所さんの案件なのだが、まあ考えるのをやめよう。
そういえば、偽史(それも偽史料を使ってのもの)という点で司馬遼太郎との比較をこなたま氏は以前していたな。
これはまとめがあったので、そこから引用しよう
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
例えばですね、「ヒトラーは死なずに南米へ脱出した」という大嘘フィクションがあったとして。小説の枠内なら、ヒトラーがいかに陥落寸前のベルリンから脱出し、焼け焦げた死体を捏造し、そして南米へ渡って潜伏し……と、いうのを小説内の視点人物の行動や思考で語る。これだと読者は小説を小説と思う
2022-05-05 09:36:41
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
それが司馬遼太郎の場合、「もっともらしくする演出」として、と「~という目撃証言を筆者はガイアナの取材にて地元の古老より得た(本当はそんな古老実在しない)」とか、「余談ながら、ニュルンベルク裁判にて、ゲーリングはヒトラーの消息について次のように語っている(語ってない)」とかやるんす
2022-05-05 09:39:42
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
それはね……いくら巻末で「これは小説ですよ~」と言われても、そこまで書かれたら偽史でしょう
2022-05-05 09:43:35
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
「民明書房・刊」みたいなエイプリルフール的な仕掛けとか、「アントニオ猪木・談」みたいな「いうてもこれプロレスやし」って前提とか、なんなら歴史系やる夫スレみたいな所詮は読み捨てのコメディって言い訳もない。とにかくメタ的に誤解させるよう記述してる。これが歴史家が司馬遼を嫌う理由です