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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「『巌流島プロレス』はもともと藤波のアイデア。それを猪木が奪ったので、両者の関係がおかしくなった」(上井文彦)

 ——以来、営業職。猪木VSマサ斎藤の巌流島決戦(87年10月)も上井さんの仕事

 上井 アイデアは俺じゃなくて藤波(辰爾)さんだからね。その年の4月、試合のない日に下関の火の山ってとこの展望台に行ったの。そこから巌流島が見えて、藤波さんが「上井、あそこが巌流島だよね。あそこで俺と長州がやったら面白いよね」って。

 ——それが発端

 上井 で、夏になって倍賞(鉄男元新日本プロレス副社長=故人)が「10月の特番、何かアイデアあるか」と聞いてきたので藤波さんの話をしたんです。「面白い! すぐテレビ局に行ってくる」って。1週間ぐらいしたら「巌流島、決まったぞ」と。「ただ上井、聞いてくれ。藤波VS長州でなく猪木VSマサ斎藤でやることになった」って。「えーっ」ですよ。だって盗作じゃないですか。

 ——完全にパクリ

 上井 猪木さんが「あの2人じゃ無理だろう。俺とマサでやる」と言ったそうです。藤波さんの顔、見ることができなかったですよ。これで猪木さんと藤波さんの関係もおかしくなっちゃった。いまだに藤波さんに申し訳ないと思う。

www.tokyo-sports.co.jp

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ハルク・ホーガンと藤波 プロレススーパースター列伝 


ちなみにこれも梶原一騎マジックで、アントニオ猪木本人は「藤波を後継者と考えたことなど一度も無かった」と自伝で言っている。


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おれ、藤波には一貫して興味なく、魅力乏しいレスラーだと思うんだけど、「上司に自分の企画をパクられた」なんてサラリーマンも多いだろうし、共感するのではないかな。その一方で管理職は「誰がそれを担当するかを決めるのも上司の役目。アイデアは良かったが、それをやるには経験不足と判断した」云々なんて言い分もあろう。

結果としてアントニオ猪木vsマサ斎藤は歴史に残る一戦となった。
何が正解かは、誰が問うのだろうか……