この事件、自分も過去に記事を書いていて、そこへのアクセスも多い。
news.yahoo.co.jp
ここで話題になった「せん妄」に関して、某医師が関わっていたある医療漫画(この内容全体については後述)で、ちょっと迫真的な一場面がある。
数ページ空けて…
以上の画面は、この書籍から。Amazon検索したら、偶然にも期間限定で1巻(と2巻)無料公開中でした。

医者を見たら死神と思え(1)【期間限定 無料お試し版】 (ビッグコミックス)
- 作者: はしもとみつお,よこみぞ邦彦
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2019/02/15
- メディア: Kindle版
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なお、同作品はこの箇所は見るべきものがあったが、全体的にはとてもお薦めできない作品だ。
せん妄の記述の信用性自体を毀損するわけではないが、上の引用では空けた中に、引用した本の書名が載っている。その引用本のうち一冊が、この前民事訴訟で記述が名誉毀損と認定された、百田尚樹氏の「殉愛」だというのもなんちゅうか……
ただ、話を戻せば、もともと麻酔に関しては、泉鏡花の「外科室」の時代から、こういう話はあったわけで…
<1分で読めるあらすじ>
画家である「私」は、友人の医師・高峰の手術の様子を見学することになった。
外科室にて、手術が始まろうとする。
しかし、患者である夫人は、麻酔剤(ねむりぐすり)を打たれることを拒む。「私はね、心に一つ秘密がある。麻酔剤は譫言(うわごと)を謂うと申すから、それがこわくってなりません。どうぞもう、眠らずにお療治ができないようなら、もうもう快(なお)らんでもいい、よしてください」
petite-lettre.com
これは作品そのものが読める。
www.aozora.gr.jp
麻酔とは、余りにも偉大なる医学の福音ではあるが、21世紀の今も、このような弊害を消滅させることはできなかった。何しろ、ある意味魔法のような効力を持つこの作用の「善」と比べれば、それは仕方ないことなのかもしれない。