こんなツイートのやり取りや、引用の流れ。
WWEスマックダウン・ライブが米FOX(地上波)と放映契約締結へ。5年契約、年間2億500万ドル。放送日が火曜から金曜に変わるとの報道も。WWEの株価は急騰中。来年10月からWWEがRawとSmackdownで稼ぐ放映権料は合計4億4,500万ドル(493億円)、従来比3倍増となる。https://t.co/SOFeIO4IRK
— OmasukiFight (@omasukifight) 2018年5月22日
放送局からすると格闘技よりプロレスの方が「計算できる」のだろうか?AbemaTVにWWEやルチャを売りに来るエージェントも「盛り上がりが見通せる」ことをセールスする。格闘技に携わる商売人として今こそ「何が起きるかわからない」「ファンが涙して家路につくこともある」を誇りにしたいです。 https://t.co/fqfwtm92EX
— yuji kitano (@long_goodbye) 2018年5月23日
※このツイートをされた方は以下の通り。
yuji kitano@long_goodbye
AbemaTV 格闘&スポーツ シニアプロデューサー /「格闘代理戦争」「vs那須川天心」「横浜DeNA」「大相撲」 /元 新日本プロレス /French bulldog lover / kickboxing addict https://abema.tv/pickup/sport
ふーむ、やっぱりabemaTVには、コンテンツを売り込みにくる「エージェント」がいるのか。
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2018年5月23日
放送される団体、されない団体、放送が終わった団体など、いろんな交渉があるのだろうな…https://t.co/rdck2uOXqA
売り込まれる場合、地の果てまで買いに行く場合、然るべき場所で出会う場合。色々なパターンがあります。サッカーや野球、水泳やバドミントン、乗馬やトルコ相撲と一緒にカタログに入っていたりもします。 https://t.co/BpDsI9Cv6t
— yuji kitano (@long_goodbye) 2018年5月23日
「トルコ相撲」!
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2018年5月23日
トルコ相撲の映像権を世界各国に売り込むビジネスって、成功不成功はともかく、何かロマンだな…https://t.co/umc8dK8Kf1
自分はそういう才覚もないし、実際にやることはないだろう、と思いつつも、こういう映像権とか配信権とかを売ったり買ったりする、そういう商売の方には尊敬…いや尊敬というより「興味」を持ちつづけている。
ネット放送、スカパー、地上波、PPV…「放送権料」「視聴料」をめぐる模索と決着点 - 見えない道場本舗 (id:gryphon / @gryphonjapan) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131014/p1
映画、TV、出版…「最後の冒険商人」が生きているのは、こういう権利仲介ビジネス? - 見えない道場本舗 (id:gryphon / @gryphonjapan) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110619/p2
なんだかんだで、ここに相場とかあるようで、ないだろうし交渉ごとのかけひきや迫力、あるいは誠実や愚直さによって買ったり買えなかったり、高くなったり安くなったりするのだろう。
そういう「権利ビジネス」の世界を、どこかで少し覗いてみたい、という気持ちはずっとある。
だから、上のツイートでほんのちょっとだけでも、あのabemaTVで映像の権利をどう売り買いしているのか?が感じられただけでも無限に興味深かった。
そして出てきたのが「トルコ相撲」の映像すら国際的に売り込まれたりしている、という……もう、これだけでロマンじゃないですかね?
この一節を再度紹介しよう。
代理人、仕掛人…浮草虚業の、栄光と誇りを逆説で語る「グラゼニ」の一節がかっこいい&「限界集落温泉」(鈴木みそ) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131014/p2
野球選手は「グラウンドにゃ銭が埋まってる」とかいう…。
確かに…成績を上げた選手には確実に埋まっている。
こんなまっとうなことはない。働けば働いただけ儲かる。いいよな堂々としてて…。
じゃあ……”俺たちのゼニ”はどこに埋まっている?
そこら辺にフワフワ浮いているのさ!俺たちはそいつを掴みに行く!
でも そんなモノはフワフワしているから本当に掴めるかどうか分からない。スルッと手から逃げていくかもしれない。
うまく掴めたとしても それがいくらか分からない。
そんなあやふやなモノ! 努力が報われるとも限らんし 堂々ともしていない。隙間をついていくよーなもんだからな…。
言うならば”ミジメが仕事”よ
(部下 「ミジメが…仕事……」)
だけどな よく考えてくれ……。 保証されている銭を取りに行くだけなら…… それは単なるサラリーマンだ!
無いとこに 銭を産み出させる! それがビジネスマンだ!
俺たちはビジネスマンだろ?
そうはいいつつ、けっこういい加減だったりもするらしい。
「いい加減」つっちゃーへんだけどさ、たとえば日本は埼玉あたりで細々とインディプロレスをやって、それをまぁ、一応映像として撮影して、コンテンツにしているとする。
そこに怪しげな…たとえばエルサルバドルでもボツワナでもモルジブでもいいや、そこの国の人で手広く貿易してるとかいう人が表れて「いやー、あなたガタの団体のプロレス、おもしろいデース。わたしは(前述の国名参照)のネットテレビ局とケーブルテレビに顔が利きマース。あちらに売り込むので、私に配給の権利を委任してもらえませんカ?」みたいなことを言い出すとする。
これ、うさんくさいから成立しないように見えて、実は案外脈があるらしい。というのは、「そいつを信じて金がちょっとでも入れば儲けもの。そいつを断るといったって、じゃあかわりに独自にエルサルバドルに映像権を売る当てがあるか?といえば無いわけだから、ならかれに委任してみっか」…みたいな文脈が働くから。
けっこうこういう「ダメもと」な発想のもと売られた映像権利もあるとかないとか…でも、これだけ世界中でコンテンツを配給するグローバルな仕組みができたのだから、今はこれはもうお伽話かもね。
さきほどの話は、基本的に90年代ぐらいに聞いた話でした。当時はローカルMMAやローカルプロレスのそういう映像権で、ちょとビジネスしないか?と取材した記者や、招聘選手のマネージャーに団体側から声をかけるなんてこともあったらしいね。
そして、今書けない、語れないのは承知の上で、「いつか」回想録を書くつもりで、@long_goodbye氏には「格闘技の映像権の売買をめぐっての息詰まる駆け引きやビッグディール」について書きこのしてほしいし、なんならバックステージをドキュメンタリー用に映像で残しておいてほしい(笑)