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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

水垣も、超え難し元王者の壁。復活ドミニクに完敗/デミトリウスやロメロもすごい良興行

水垣、敗れる。

これが元王者だ、というその実力を目の当たりにして言葉がなかった。

http://d.hatena.ne.jp/lutalivre/20140928/1411867956
タックルに入ったクルーズ。テイクダウン!バックを取られた。立とうとした水垣だが潰されてバックを取られる。クルーズパウンド。水垣効いてる。正対して立とうとしたところに強烈なパンチが入り、またバックからパウンド連打!右手を固定してディフェンスできない状態で殴るクルーズ。もらいまくっている水垣を見てレフェリーが止めた。

まさかの秒殺KO。これは次期タイトル挑戦に向けて大きなアピールとなる。テ

ドミニク、正直3年のブランクで顔も戦法も覚えてなかった(笑)。テイクダウンとかもうまいのでしたね。しかし、スタンドファイトで打ち合う時間があればなあ…とか残念でならないですわ。だがそれをやらせないのが元王者なのだろう。
 
ここまで上がってきた水垣の充実ぶりと努力は誰もが知るところ。
決してゼロに戻ったのではない。
また凄い試合を見せてほしいところ。

ロメロvsティム・ケネディ、凄い試合だったね。

レスリングの五輪級選手で経験が浅い選手と、こういうベテランが戦うと「五輪級レスリング選手のそのポテンシャル”だけ”で勝てるか?」「やっぱり総合格闘技ならではの隙の突き方があるのか?」という別の形の興味が出てきて面白いのです。

柔道でいえば吉田秀彦vs菊田早苗、立場を変えて石井慧vs吉田秀彦とかね。

その通りに、レスリング選手ばりの身体能力で猛攻するシーン、逆に連打を食らってKO寸前のシーン、そこから大逆転のシーンなど見どころ十分、ロメロの個性も焼きつきました。

しかし、こんなミソも付いたようで。

http://omasuki.blog122.fc2.com/blog-entry-1652.html

3Rの開始時点でロメロが立ち上がってこなかったことが大問題に発展している。

ティム・ケネディ
1分間のインターバルが終わってもスツールから立てないなら、試合は終わりだ。1分半でも2分でもない。コーチがワセリンを塗り、それをまた拭き取っていた。試合は終わるべきだった。
 
 
ヨエル・ロメロ
インターバルに何が起きていたのかは知らない。僕は大丈夫だった。試合を再開する声が聞こえなかった。目の前にコーチがいて、すごく混乱していた。僕は大丈夫だったが、時間がきていたとは知らなかった。

(Shaheen Al-Shatti記者のTweetより)
実際に計測した人によると、ロメロは28秒間、余計にスツールに腰掛けて休んでいたという。ケネディ陣営はいまはやりの「提訴」に持ち込む意向だ!

ロメロはキューバレスリング五輪選手だったらしい

やたらと英語がシンプルで(でも一生懸命しゃべっていた)、難しい会話は通訳が必要。どこの人なのかと思ったらキューバの人ね。
へクター・ロンバートもそうか。

合法的な出国なのか、あるいは「亡命」なのか。
キューバも確かに西側の水準で自由のある国ではないが、それでもたとえば北朝鮮と一緒にするのは失礼だし、逆にたとえばハイチと比べ、普通の人の幸福度がどちらが上かは判断しがたい。


それでも、「亡命」する人が、特に野球はじめスポーツ選手にはいる。
このへんはさだやす圭の「何と孫六」やかわぐちかいじの「バッテリー」にも出てくるが、「自由を求めて西側に」みたいな部分も皆無とはいわないが、「スポーツ選手ならその才能で富をつかみたい。最高のレベルの場所で自分の力を試したい」というどうしようもない欲望に、己の人生を賭けたという面も描かれていておもしろい。

ロメロ選手は最後の勝利者インタビューで大ブーイングの中「わたしはこの国(アメリカ)が大好きです!」と繰り返していた。
その心境はどんなものだったのだろう。

追記

id:lutalivre 2014/09/30 09:35
2007年にドイツに亡命したそうです。