昨日、パンクラス大会がありました。ネオブラの優勝者が決まったほか、慧舟會駿河道場のABが国際戦を行い序盤は押されるも3Rを猛追、接戦で惜しくも敗れた試合も見ごたえがありました・・・。だが、印象に残ったのは2本のマイクでした。
ひとつは久松勇二のマイク・・・これは後で語ることもあるでしょう。
もうひとつは。
フライ級初代王者
○砂辺光久(TEAM reversaL) 2R 5:00、判定/3-0 島袋力(CORE)×
の試合。既に20周年興行で砂辺は挑戦者決定戦を勝ち抜いた田原しんぺーの挑戦を受けることがきまっており、その前哨戦として砂辺は上の階級で気鋭の新人と戦う・・・という構図でした。
『MMAはなあ、「ここで前哨戦を組んで、あいつに勝ってもらってさらに盛り上げて‥」とかの思惑が失敗するんだよ。大丈夫かいな』と思っていたが、トリッキーなカラテテクを使う島袋を寝技で完封して判定ながら圧勝でした。
前煽り会見でも「しんぺーは前の試合に勝って盛り上げた。俺もそうしないと」「会場に来ているはずのしんぺーに見せ付けてやる」と公言していた砂辺、なんと田原しんぺーをリングにあげて「再度挑戦表明を聞きたい」とマイクを渡す。
そのマイクがすごかった!
俺はあんたを殺しに来たんだよ。
あんたを殺せば、おれは引退してもかまわない
なんと・・・言いたいこともいえないこんな世の中にポイズンだ。(それは別の選手の入場曲だった)
田原しんぺーはなんとなく童顔で、そういう発言をするタイプには見えなかったのだが、この前の試合、前半の打撃戦で優位に立ちながらパワーボムという大技で失神させられた屈辱への復讐心は炎のように、ヤツの心に燃えさかってやがるゼ・・・(梶原一騎超)
田原しんぺーという前座名から、大名跡の田原正蔵を継いでもらってもいいぐらいだ。(それは落語だ!しかも林家だ!おまけにこぶ平だ!)
しかし、砂辺も心の師匠を鈴木みのるとする”プロレス志向”の格闘技選手。いやもちろん、プロレス自体を自分がやりたいという意味ではなく、因縁やドラマを積み上げていって、そのストーリーの終着点として、試合を行いたいということである。ただ淡々と王者vsランキング1位が戦うというのじゃ満足できないのだ。
なら俺は、命と同じくらい大切なベルトを賭ける、と応じた砂辺。
この盛り上がりには、してやったりの感も満々だろうが、しかしそのベルトの留め金は、いま、かつてないほど緩んでいる・・・(かこいい比喩表現)
アントニオ猪木が「猪鬼」、青木真也が「青鬼真也」といった言葉遊びができるなら、田原しんペーは9月、「死夢兵」になるかもしれない。対する王者は・・・さて、何になるのだろう。
この試合の放送は8月11日。
http://www.samurai-tv.com/program/pancrase.html
パンクラス「PANCRASE250」2013.7.28 ディファ有明
【放送スケジュール】
8月11日(日)午後10:05〜深夜 0:00
8月12日(月)午前 8:05〜午前10:00
8月12日(月)午後 8:00〜午後10:00
8月13日(火)午後 6:00〜午後 8:00
8月15日(木)深夜 0:00〜深夜 1:55
8月24日(土)午後 1:00〜午後 3:00
※予告無く変更する場合がございます。