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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

腕十字に誇りと歴史を、肘に進化と現実を〜UFC152

録画して夜にみた。
試合は
http://d.hatena.ne.jp/lutalivre/20120923/1348373188
の通り。
最終的に極まらなかった関節技というのはどんなダメージだったのか測りがたく、試合中の様子を見ていたら「すごく惜しかったけど、結果的にはゼロかー?」と思ったのだが、「腕を麻痺させ、力が入らなかった」という。映像見てもわかんねーよ!!!

結果的には、それ以外のところではジョン・ジョーンズの圧勝劇、だったのだが・・・それにしても、ガードポジションからの腕十字、である。人間が2本の腕、2本の足であるかぎり格闘技の技が大きく変化するってことはないはずだけど、知識は普及するからね。この基本ムーブが極まる光景はどんどん減っていった。でも21世紀の絶対王者を、今までで一番追い詰めたのは、この技であり、UFC12から参戦している選手だった。

ビクトーがカーウソン・グレイシー門下で、カーウソンはその才能を見込んで養子とすることも考えた、ことは知っているが、何しろパンチ大好きっ子だからね。「柔道部物語」に、本来、内股が得意技なのに本番ではなぜか決まらず、別の技でしか勝てない選手、というのが出てきたり、高阪剛がプロフィールの得意技欄に「三角絞め」と書いておきながらこれで極めたことなかったり・・・ビクトーの寝技はそんな感じなのかな?と思ったりしたが、あの一瞬の下からの腕十字は、UFCの歴史とビクトーの個人史の中に刻まれた。

あの技を見た後、肘や関節蹴りでぼろぼろにされるビクトーを見ながら、自分はグレイシー一族のテーマ曲「ラスト・オブ・モヒカン」(fort battle)をハミングしていた・・・。

背景を知って、見方が変わる例〜グレッグ・ジャクソン門下生の試合がにわかに別の見方で面白くなった

マイケル・ビスピン vs. ブライアン・スタン は以下の通り
http://d.hatena.ne.jp/lutalivre/20120923/1348368428
今回は絶対王者JJと、米軍の英雄ブライアンがグレッグ・ジャクソン門下から出場した。
スタンは嫌いも好きもない選手で、彼の試合はいつもぼーっと見てるのだけど、格闘技好きでない一般の人からも多数のブクマをもらった

グレッグ・ジャクソンは数学を格闘技に持ち込み、実戦経験ゼロで「最強のトレーナー」になった。嘘の様な実話。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120916/p2

すなわちその元になった

■数学と論理の格闘技――グレッグ・ジャクソンのゲーム理論/北米通信『MMA UNLEASHED』
http://ningenfusha.jugem.jp/?eid=271

を読んでしまうと、ビスピンと中距離で打ち合うブライアンを見て
「おお、いま彼は、グレッグの描いた『ゲームの樹』のどのへんにいるんだ?」とか
「ブライアンはこのあと、ノードのどれを選択するんだ?」
とか思っちゃうんだよね(笑)。
今回はどっちも、いままで批判されたようなアウトボクシング一辺倒、ではない試合だけど、とにかく「グレッグ・ジャクソンのゲーム理論に基づくファイト!」と思いながら見ると、全然興味や思い入れ・・・というか試合からの印象が違ってくるの。
 
「名前や定義はもっとも単純な”呪”だ」という夢枕獏の話は本当だのう。

上の絵は相原コージ「下ネタで考える学問」(漫画アクション)からの引用。


これの成功例に、郷野聡寛が「俺の打撃のガードは日本一!だれも俺のガードは突破できない」「完全にガードして、全局面で強さを見せて判定勝ちが俺の流儀」と口でPRし、そのまま自分のスタイルを浸透させたことがある。
ガイドージュツ門下生が自分からそうアピールしているわけでもないし、今回門下生は1勝1敗だったけど、見方によって格闘技の面白さは変わるもんだね、と実感した次第。

フライ級決勝

試合はこの通り。
http://d.hatena.ne.jp/lutalivre/20120923/1348370381

これを見ていたら、「堀口恭司は十分UFCの中堅で戦える!」というポジティブかネガティブかわかんない確信が。初代王者デミトリウス・ジョンソンに、師匠山本KID徳郁の敵討ちで挑んでも勝てる!!とはさすがに言えなんだが・・・あちらではブーイングが起きていたな。両方とも、あんなにスピーディな試合を見せたのにね。