http://mmaplanet.jp/archives/1581171.html
…ケージを背に立ち上がったハントは、テイクダウン狙いを2度防ぐと、思い切りパンチを打ち込み、ロズウェルのテイクダウン狙いを潰して、逆にトップを奪う。
(略)パスガードに成功。さらにパウンドを続けるハントはニーインザベリーからパンチを落とす。
・・・・(略)ロズウェルのバックに回り込んだハント。動きが止まったロズウェルからマウントを奪うや、鉄槌攻撃から腕十字を仕掛けた。腕を伸ばすことはできなかったが、MMAへの対応が十分に進んでいることを証明するかのような、ラウンド終盤の攻めだった。
もともとただのデクノボーだったら、PRIDEの無差別GPでTKに関節でも極められ、最後はミノワマンの相手ぐらいを務めて終わっただろう。ヒョードルにもあわやの場面を作ったりしたマーク・ハントは、確かに総合格闘家としても魅力を発揮し掛けていた。だが、DREAMでは相手が悪かったこともあり大失速。
UFC参戦も「PRIDEの契約が残っていたからやむを得ず」と言われれば「ああ成る程」と納得するものだった。
だが、そのハントがUFC3戦めにして活躍。これもそれなりに著名なベン・ロズウェルに寝技やポジショニングも駆使して勝ったのだからやはり予想外のことであった。
そして、「UFCがPRIDEの契約を引き継いだ」云々についても意外なことが分かる。
http://sadironman.seesaa.net/article/227647428.html
我々がPRIDEを買収した時に彼はPRIDEとの契約が残っていたからここに来ることになった。私は彼に『PRIDEの契約が残っているからその分は支払おう』と言った。すると彼は『いや、だったら俺は闘いたい』と返答した。
(略)…彼は『いや、俺はそこに出たい。闘って稼ぎたい』と言った。そして実際にそうした。私は彼を全面的に尊敬するし信用している。彼がここに来て闘うことを選んでくれたことが嬉しい。彼がUFCで闘ってくれたことを誇りに思う
ハントといえば、日本の格闘技の煽り映像や記事では「のんきで怠け者で、カネがあるうちは試合も練習もせず、足りなくなったらようやく稼ぎにくる」というキャラ付けだった。それが真実で無いとも思えないし、UFCで「闘う」ことの選択はその後の仕事場確保やギャラ獲得の意味もあるだろうから一概に言えないけど、それでも野心や向上心を感じさせる挿話だった。
今回勝ち星が先行したからといって、UFCヘビー級のトップ戦線で互角にトップと闘うのは難しいだろうと思う。
それでもなお、マーク・ハントのような存在を認めないなら、オクタゴンとはいかにも狭すぎるではないか・・・と懸念していたのだが、ダナの絶賛で一安心ではある。
見る物に、何かを伝えたのではないか。