記事はたくさんあるので
「海保」でのグーグルニュース検索結果を。
ここに、これを置いておく。
三島由紀夫「奔馬」より
忠義とは、私には、自分の手が火傷をするほど熱い飯を握つて、ただ陛下に差し上げたい一心で握り飯を作つて、御前に捧げることだと思ひます。
その結果、もし陛下が御空腹でなく、すげなくお返しになつたり、あるひは、『こんな不味いものを喰へるか』と仰言つて、こちらの顔へ握り飯をぶつけられるやうなことがあつた場合も、顔に飯粒をつけたまま退下して、ありがたくただちに腹を切らねばなりません。
又もし、陛下が御空腹であつて、よろこんでその握り飯を召し上つても、直ちに退つて、ありがたく腹を切らねばなりません。何故なら、草莽の手を以て直に握つた飯を、大御食として奉つた罪は万死に値ひするからです。
では、握り飯を作つて献上せずに、そのまま自分の手もとに置いたらどうなりませうか。
飯はやがて腐るに決まつてゐます。
これも忠義ではありませうが、私はこれを勇なき忠義と呼びます。
勇気ある忠義とは、死をかへりみず、その一心に作つた握り飯を献上することであります。
- 作者: 三島由紀夫
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最後のだけを肯定、最上のものとするように読まれてしまうとちょっと引用者の筋とは違う。いわゆる「愛国”無罪”」にはならないし、なってはいけないということをかの文士は示していたと思うのだ。
今回の社説比較はおもしろいぞ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20101110-OYT1T01167.htm
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20101111k0000m070126000c.html
(産経はこの話題での社説なし。東京も「海保職員事情聴取」は踏まえてない様子)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2010111002000079.html
ぶっちゃけ、毎日が突出してるわ。
理由はどうあれ、政府の一員である海保職員が政府の意思に抗する形でユーチューブに投稿したとすれば、妥当性を欠き許されるものではない。
・(守秘義務違反ではないとの説もあるが)そうだとしても、恣意(しい)的な判断による勝手な「公開」を正当化する根拠にはならない。
・政府が公開すべきものを職員が公開したと、その行為を正当化する向きの主張が一部にあるが疑問だ。国家運営に直接かかわらない公務員が「匿名」で政府方針に異議をとなえることは、国益を損なう恐れがある。
最初の段落は「youtubeに投稿」を「ジャーナリストに情報を提供」と置き換えても成り立つのか、成り立たないのかって議論にもなりえるし。
実は朝日社説はそれが逆に主題となっている。
これまでは社会に情報を発信する力は少数のマスメディアにほぼ限定されていた。メディアが表現の自由や報道の自由を主張できるのは、国民の「知る権利」に奉仕して民主主義社会を発展させるためとされ、その裏返しとしてメディアも相応の責務を負った。 情報の真偽に迫り、報道に値する内容と性格を備えたものかどうかを見極める。世の中に認められる取材手法をとり、情報源を守る。時の政権からの批判は言うまでもなく、刑事上、民事上の責任も引き受ける――。 だが、ネットの発達によりマスメディアが発信を独占する状況は崩れた。 情報が広く流通し、それに基づいて国民が討論して決める機会が増える。そんな積極的な側面がある一方で、一人の行動によって社会の安全や国民の生命・財産が危機に陥りかねない。難しい時代に私たちは生きている。
結論は出していないけど、それが今の段階では正しいのだろう。
「供述あいまい」との報道も。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101111-00000002-jij-soci
赤穂浪士討ち入り後の、儒学者の論争
法を超える正義はあるか。
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論争自体は
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オリバー・ノースを覚えていますか
オリバー・ローレンス・ノース(Oliver Laurence North, 1943年10月7日 - )は、アメリカ海兵隊退役中佐。1986年11月、ノース中佐はレーガン大統領直属となり、1987年、イラン・コントラ事件を調査するために設定された両院協議会のテレビ公聴会に先立って証言のために召喚された。聴聞の間、彼は自分が議会に対し虚偽の証言をしたことを認め、このことによって後に告訴されることになった。彼は、「自分が『自由の戦士』と見なしたコントラを援助する目的が正しいものであることを信じている」と述べることで自身の行為を弁護した。そして非合法のイラン・コントラ計画を「素晴らしいアイデア」であると自分は考えていると述べた。(略)1989年11月5日、ゲートハルト・A・ゲゼル連邦地方裁判所判事によって執行猶予3年、保護観察2年、罰金15万ドル、1,200時間の社会奉仕活動の刑を宣告された。
ノースは大きな物議を醸した人物である。彼の活動を熱烈に擁護する支持者がいる一方、反対者たちは彼の法破りを非難している。あるときは行き過ぎが認められた場合があるにもかかわらず、彼は保守的な人々から支持を受けている。
【募集】ウィキリークス・イラク機密文書公開事件と尖閣映像流出(海保職員取り調べ)両方において、リアルタイムで「義憤に駆られたからといって、自分の判断で勝手に情報を流すのはいかん」と言ってた人いますか?
【募集】思えば「ウィキリークス」がイラク機密資料を暴露したのは10月下旬、まだ1カ月もたっていません…。
「俺はあの時も海保職員への批判同様、ウィキリークスに対して『内容は別として、勝手な正義感と判断での機密ばらしは問題だよ』と当時から言ってた!これが証拠だ!」といえる人は、twitterの当時のつぶやきとか、当時のブログのエントリーをご紹介ください。
もちろん片方は主に外国の話だから興味関心に差があるとか、ウィキリークスは政府の一員たる公務員が関係しているとは断定できないとかの差があるから、どっちもやってない人が批判されたりはしない。ただ、そういう人がいたら一貫性はすごいなー、と思うんだが。
「ウィキリークスはすばらしいし、尖閣映像流出もすばらしい!」と両方をたたえる方向での一貫性があった人は、何人か確認できる。
おまけ togetterをざっと見て、関連まとめを並べた
適当。抜けがあってもしらん。
http://togetter.com/li/67133
http://togetter.com/li/67647
http://togetter.com/li/67614
http://togetter.com/li/67611
http://togetter.com/li/67551
抜けがあるかとか、新しいものが出てないか、気になる人は
各自
http://twitter.com/#!/togetter_jp
を見るべし。