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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

北岡悟vs弘中邦佳が決着。そして…北岡がパンクラス卒業

今気づいたが、まだサムライTVのニアライブは放送中ですね(現在午前零時半)。まずはそちらをお楽しみください。

放送終了後記す

遠方のファンも、間を置かずにこの緊迫感ある熱戦を、全国で堪能することができたかと思います。
正直、自分は1Rはともかく、2Rからは流血などもあれば上をとる場面もあり、じわりと天秤が弘中に傾いているのかな、と感じていました。そして北岡のほうは上を取ることにかなり苦労していたから、フィニッシュにつながるような引き込み気味のムーブも「テイクダウンを奪えないゆえの、苦し紛れか?しかし、ここは我慢しても下になるのは避けたほうがいいんじゃないか?」とはらはらした場面でした。しかしそこから、あの締めを完成させるとは。
敗れた弘中の実力も十分に発揮され、本当にいい試合でした。

そして、北岡はパンクラスを去る。
もう、これは仕方がない。いても、北岡のバリューに見合う価値をパンクラスが提示できるかといえば難しいだろうから。貧乏球団からホームラン王や20勝投手が生まれたら、それをキープするのは難しい。保有球団にお金が入るような仕組みが、格闘技団体にもあればいいだろうけど…
芸能界などで、これを使うと非常に偽善的な感じもしてアレなんだけど、ここは敢えて北岡悟パンクラス退団を「卒業」としたい。あなたは問題行動も含めて目立つ生徒でした(笑)。

新天地が大晦日だとして、それがどういう形になるのか、海外の団体でも戦うのかなどいろいろ不明な部分は多いけどがんばってください。

余談。ドクターチェック・ブレイクについて

以前、UFC須藤元気vsD・ラドウィックだったかな、微妙な判定で須藤がやぶれて、日本の格闘技雑誌はいっせいにブーイング。そのとき判定基準についてとは別に
 
「須藤猛攻、寝技で上をキープしパウンドの雨あられ
  ↓
「出血でブレイクしドクターチェック。続行可能」
  ↓
「だがブレイクなので再開はスタンドから」
  ↓
「打撃でラドウィック攻め込み、須藤の優位消える」
という展開はなんか理不尽だ!という議論があったのを記憶している。
ああ、記録があった。
http://www.boutreview.com/data/reports/030425ufc42.html

須藤はラドウィックを金網に運んでは、五味を彷佛とさせるインサイドガードからのねちっこいパンチと肘で、ラドウィックの右目尻と鼻から出血を誘い、顔全体を血で染める。3分過ぎ、レフェリーのビッグ・ジョン・マッカーシーはドクターチェックを要請。須藤のTKO勝ちかと思われたが、ラドウィックの顔の血をタオルで拭ったドクターは、続行可能と判断。しかもレフェリーは膠着ブレイク扱いとしたのか?グラウンドの同じ体勢からではなく、スタンドから試合を再開させてしまう。

今回、外形的には
それに似た感じのブレイクが一回ありましたね。
 
もっとも、今回は猪木アリ状態だったので「まず膠着でブレイクし、その中断を利用してドクターチェックも行った」というのが正しいのかもね。

そもパンクラスはルール上、「ブレイク」の場合はすべてスタンドから再開と決まっているようで。
http://www.pancrase.co.jp/data/rules/20100808.pdf
ドクターチェックのあとにスタンドから再開するか、同じ体勢から再開するかは一長一短で、「どっちかに決めればいい」問題といえば問題かもしれない。ただ緊迫した攻防の中で、そんな7,8年前のUFCで勃発したルール論争を思い出したしだい。
 
パウンドでA選手がB選手を攻め流血させ、その出血をドクターがチェックしたものの「続行」となった場合、そのパウンド体勢のポジションから続行させる…というルールの採用団体ってどこかにあるのかしら。