INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ホットケーキ道は修羅の道。修行は厳しく、道険し。されど叩けば門は開かれん(よつばと!)より

まず。ホットケーキが食べ放題という話から。

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100305/biz1003051449015-n1.htm

 ファミリーレストランロイヤルホスト」を運営するロイヤルホールディングスは5日、500円でホットケーキが食べ放題となるキャンペーンを9日から6月中旬まで、一部店舗で実施すると発表した。

 平日の午後3時〜6時までの限定。注文すると、まず5枚が配膳され、その後は好きな枚数を注文できるという。ホットケーキ好きには“垂涎(すいぜん)の的”となりそうだ。

 ロイヤルホストのホットケーキは、ふんわりとしながらさっくりした食感が特徴だ。全国279店のうち2割程度に当たる62店舗で売り出すという。

どの店じゃあ、われえええ。ちびくろさんぼのオチかよう。


なぜか産経は外国人参政権とホットケーキの記事が多い。
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/100228/tky1002281416003-n1.htm

ホットケーキミックス粉の市場規模は昨年、過去最大の131億円に達した。この2年間で3割増という急拡大ぶり。シェア4割を占める森永製菓の推計である。(略)

 昭和32年発売のロングセラー「ホットケーキミックス」は600グラム入りが現在、300円前後で販売されている。「家庭でつくるホットケーキ1枚(直径13センチ相当)のコストは卵・牛乳代込みでおよそ38円と安い。
(略)
 ホットケーキとパンケーキとを区別する明確な定義はないそうだが、同社は2月、ホットケーキミックス粉の無糖タイプで、水でも作れる「パンケーキミックス」を発売。こちらも3月までの出荷予定を一週間で達成する好調さだ。

そんな中、よつばもホットケーキ作りにいどんだという(1月発売の号)。

毎回毎回、読者が読めなくなる月まで引っ張ってしまうのが申し訳ないが、現在発売のひとつ前の「よつばと!」では、よつばがホットケーキを焼く、それだけをひとつのエピソードとして描いている。
ただ、今回の話って、普段にもまして漫画的誇張が少ない。


・絵本の「ホットケーキもの」をみて、自分も焼きたがる

親のつくるのを見て、自分もできると自信満々

・卵を割るのが大変
・かきまぜるときにあちこちこぼす
・フライパンへの投入のときにこぼす

・ひっくり返すときに180のTurn Overができず、オムレツのように二つ折りにしてしまう
・うまくいかず泣き出す

すべて「そのまんまやがな!」的にリアリズム文学の域に達した細部の描写がなされている。
リアリズムからやや離れているのは、敗北し挫折したよつばに再挑戦を促す「ホットケーキ大好きマン」(とーちゃん)の登場なのだが、とまれそれによってホットケーキを再挑戦で焼くことができたよつばは、人間としての成長を成し遂げたであろう。


わたしは以前書いたようにホットケーキ道の黒帯、ブラックベルトなわけだが、
「ホットケーキはタネを焼くのではない。おのれの心を焼くものなのだ」と教えられている。
千枚焼いても1万枚焼いても、なかなか修行に終わりが見えてこないものなのである。
だからこそ奥深いといえる。


今回、とーちゃんがよつばに伝授したおそらく古流のホットケーキは好漢惜しむべし、白身と黄身を一緒に混ぜていたようだ。それはわれわれが2000年前に通り過ぎた地点なのだが。


そのへんの技術体系はかつて
■[食]よりよいホットケーキをつくるために
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090629#p4
と題し、破門覚悟で秘伝を公開した。


「ホットケーキ文学」が世界にはある

ちびくろ・さんぼ

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しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)

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ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)

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これは外道に落ちた、異端の書!強さのみを欲し、強さにおぼれたか・・・