ミスター高橋が明かす「藤原嘉明がUWFに移籍した理由」
テレビ朝日からの出向役員が当時はいたが、ここにもプロレスの裏の話は明かしていなかった。何しろ昭和だから。
その役員が、なにしろ親会社は一番の出資者だから年俸も査定する。
藤原にはギャラアップは無かった。
藤原「もうすこしなんとかなりませんか」
役員「うーん、ちょっと負けが多いじゃない。藤波くんのようにもっとがんばらないと」
藤原「では藤波を半殺しにすれば私のギャラは上がりますかね?」
役員「君が?何を言っているんだ。できるわけないだろう。あの強い藤波くんに!」
藤原はその場で契約書をビリビリ破って、新日本をやめてUWFに移籍したという。
以上、

新日本プロレス黄金時代 伝説の40番 完全解明 (別冊宝島 1557 ノンフィクション)
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世の中、「自分の仕事が組織の中で評価されない」という不満を持つサラリーマンは多々いるが、これ以上の泣き笑いというか、なんというかはなかなか考えにくい。
そのテレビ朝日からの出向役員だって、責められまい。
自分たちが世間にかけている幻想の魔術があまりにも見事だったために、自分にかえってきた。
そんな昭和の一舞台。
ミスター高橋は数年前、週刊誌で漫画原作を書いてあまり成功しなかったが、こういう話をベースにした読みきり短編をつくってみればいいのにと思いました。