時間が無いまま、ちょっと流し読みした程度なので、何か読み飛ばして勘違いしたかもしれないが…いややっぱり間違いないな。船木誠勝インタビューが格闘技通信に載っている。
そこで、「前田さんがHERO'Sのスーパーバイザーを辞めましたが」という質問に対し「別に前田さんもK-1と喧嘩別れしたわけじゃない、今でも会っている」という答えの中で「大晦日、前田さんと飲んだんです。缶ビールを買って」という話をしている。
おいおいおいおい!!
大晦日って船木さん貴方、桜庭和志と復帰戦を戦った夜じゃないか。
桜庭はサブミッションファイターらしいテクニカルな関節への攻めで、MMAとしては例外的にパウンドは一発二発程度だったし、打撃の交錯もほとんど無かったが、それでも多少はもらっている。
その当日とかの飲酒は避ける。
これ、私のようなファンレベルでもしっている常識以前の話。
いやあなかなかこれが守られないのは知っているけどね。ヒョードルが日本の大晦日がすきなのは、その後の祝勝会込みらしいし、わしらが後楽園周辺の居酒屋で興行帰りにあーだこーだ言っていると、そこに「あれ、さっき戦ったXXX選手がいるよ」というのも珍しい話じゃない。
勝ったら気分が良くて一杯やりたかろうし、負けたら憂さを晴らしたかろう、たしかに。
だが、今回ことさらに問題だなあと思うのは、前田日明はわしが覚えている限り、HERO'Sスーパーバイザーとして復帰した直後は「スポーツ医学」を前面に押し出し、今の格闘界はスポーツ医学の常識を無視し、選手の安全面を考えていない!俺がそれを改革してやる!というのを一番のうたい文句にしていたはずだし(体重差やレフェリーストップについてもこの流れで語っている)、「試合直後の飲酒」もはっきりと、それはあかんよとインタビューで答えていたはずだ。
「うっかり」のたぐいというか、たぶん前田は目の前の「船木、お疲れさんやな。まあ負けたけど、体作り直して復帰戦やれてよかったわ!」という感情回路が発動すると、通常モードの思考回路はそれはそれで存在していても、作動が吹っ飛ぶんだろう、とこれは今までの言動からそう感じているのだが、それじゃだめじゃん(笑)。
前田は逆にHERO'Sから離れた分、この面でのオピニオンリーダーとしては(自興行「THE OUTSIDER」での健康管理を他のお手本級にすることも含め)まだまだやるべきことがある。その信頼度を自ら落としてはイケナイ。
もう一回船木インタビューを読み直してみたい(結局買ったが、今手元には無い)が、これから読む人もちょっとこの部分に注目して読んでほしい。
あと、飲んでいる船木自身も大問題であってさ。
一度は団体の長を務め、今でもプロファイター柴田勝家柴田勝頼を食事の部分まで含めてコーチしているんだから、それがこの程度の認識じゃあ困るのだ。
といってもほんとに、格闘技界(プロレス界)ではちょっとマスコミを通して聞くだけでも勝って祝杯、負けて反省会で一杯という風習はあるみたいで。グラップリングは例外として、あかんあかん。
試合後のビール、それは見る側だけの特権です(笑)。他人の規制はいくらでも耐えられる。
格通もこのへんはインタビュアーが即座に突っ込んでほしいところ。