UFC「12月29日、UFCvsPRIDE最終戦争」を観るには…。
ヴァンダレイ・シウバvsチャック・リデルの年末UFC(12月29日)をきっかけにすればUFCをネットPPVで見る日本人ファンが増えただろうに、ZUFFAは怠慢と日本市場軽視の結果、その機会を逸しそうだ・・・というのが前回の話でした。
( http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20071210#p2 )
ただ、それでもやっぱりシウバvsリデルは観たい!という人のために、視聴方法を分かりやすく書いてあるページを紹介します。
http://d.hatena.ne.jp/lutalivre/20070617#1182034562
手順
1:http://video.ufc.com/に接続する2:最新のPPVライブは多分一番上に表示されているのでクリック。
3:イベントのページで「BUY EVENT!」のボタンをクリックする→選択したイベントがカートに入れられる。
4:「Check Out」ボタンをクリック・・・
(この後は略、リンク先をご覧ください)
結局ネットPPVは得?損?
で、ネットPPVに関して「興行する側」のほうからのメリットを知りたいんですけれどもね。
まず、システム構築にどれほどのコストが掛かるのか?
「ネット中継をやるには○○○円掛かる」という技術的な費用は、もう1年、2年経過しただけで(安くなる方向で)劇的に変わるからなんとも推計しようが無い。ここを観ている有識者のかたに教えて欲しいぐらいだ。
「撮影」のコストは別物。
ただ、書きながら思いついたんだが、さすがにPPVで中継しようというのならカメラを据えっぱなしで1アングル、というわけにも行かないだろう。つまり撮影スタッフには技術や機材が必要で、コストが掛かるんですね。
これも真偽は分からないんだが、日本のインディ団体のいくつか(大半?)はサムライTV!とギブアンドテイクだと聞いたことがある。
つまりサムライはプロの技術と機材で、カメラを複数持ち込んでちゃんとした試合映像を制作する。
その代わりインディ団体は、放映権料はものすごく勉強する・・・これで行って来いとなる・・・との話。
昔は格闘技のビデオを大会ごとに、大量にリリースしていた「クエスト」社もそうやっていたのかな?
試合、大会は一回こっきりなんだから、それはきちんとした技術や機材で撮影してほしいもので、1サムライ視聴者としては(事実なら)非常にいいシステムじゃないかと思うんだが、当事者の団体側やサムライ側も現状に満足しているかは分からんな。
ネットPPVなら理論上、直接ゼニは団体に入ってくるだろうが。ただ、規模が小さいなら、サムライTVと共存とかは・・・できるのかな?
サムライTVとプロレス・格闘技団体がどんなスキームのビジネストークをしているのか、よく分からん。
そもそも事実はどうなんでしょう。
日本テレビとNOAHのやり取りは、すばらしい名著である
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でその一端が分かるんだが。
トークイベントや演劇のネットPPVは可能か?「PPV委託会社」は?
んで、さらに今思いついたんですが、プロレスや格闘技はさすがにカメラも普通にたくさん必要だし、カメラマンの腕も要求されるんでしょうけど、これが舞台やトークイベントだったら、カメラは基本的にはおきっぱなしでよさそう。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20071209#p5
■「2007年日本オタク大賞」来年1月5日に開催。入場券発売中
で紹介したこのイベントは毎回超満員になるらしいが、前にも書いたけど会計学の専門家が指摘するように「大好評で即時売り切れ!」は「本来得られるはずの利益を逃しました!」というのと同じで褒められたことでは無いそうだ。
ま、これ以降は夢想といいますか、先ほどのネットPPVのコストのことが分からないと何とも言えないわけですけど、もしけっこう簡単・低コストで出来るのなら、こういうロフトプラスワンのイベントなら、数百円単位の料金であれば行きたくても地方在住で行けないような人からそれなりに購入するのではないかなあ、と思います。
むかーし昔、まだスカパーが出たか出ないのころ、DDTの高木三四郎社長が「PPVを500円ぐらいのレベルにすれば、2000人ぐらいの物好きは毎回見てくれる」とそろばんをはじいたことがあったが、スカパーの普及自体もぐんぐん順調に増加、というわけではない。
ただ、ネットPPV中継ということになると、「普及率」という点でスカパーの何倍にもなるわけだからね。
機材が重たいとか大きいとか(無いだろうけど)があるにしても、そもそも、ロフトプラスワンぐらい頻繁にトークイベントをやることろなら、会場側が機材を置いてもよさそうだしな。
もしそのへんに専門技術がいるとしたら、その技術を持った会社を設立し、大会やトークイベントの度に主催者から委託され、そのつどネットPPVの宣伝や中継を一手に引き受けて、利益を折半したりするなんて方式は可能でしょうか。
いやあ、想像で新会社のビジネス展開を想像するのはなかなか楽しいな。おまけに実際の技術の詳細をしらないから、想像はいくらでも広がる(笑)。
かのコラムニスト・山本夏彦氏は「住宅情報」や「就職情報」のアイデアを戦後いち早く、詳細に考えて…実際には何もせず(笑)、その後、リクルートのビルを指差しては、「あのビルは本来、ぼくの持ち物だよ」とにこにこ笑っていたそうな。
ネットPPVが今後増えるには−受け手の側から。
ただ、企業側の発想や計算はともかく、ネットPPVが広まれば消費者的にはありがたいんだよね。無料中継だと、なおいいが(笑)。
あとの難関は「ネット中継だとカクカクしたり途中で切れたりしそう」という、技術の初期についた逆ブランドイメージの解消。また、TVと遜色ない画質や動きを楽しむには、受け手のモニターやPCの性能、ネット接続環境自体が向上してなきゃならない。
なんか日本は知らないうちに定額制ブロードバンド普及の絶対数で世界一になっている(何しろ俺だってブロードになっている)から、そのへんは心配ないんでしょうけど、それでも自分も、なんかカクカクイメージはまだ残っている。
あとは、やっぱり「ボタンポン」になってほしいってのはある。
今のところ、視聴者からネットPPVでカネを取るのはクレジットカード決済以外はほぼ不可能ですよね。だが名前や暗証番号を打ち込んだりするのはやっぱり面倒だし不気味だ。
もっと簡単に決済出来る方法、いくつか皆が考えているようだけど、果たしてこれから画期的なのが生まれて、普及することがあるんでしょうか。
次回予告(いつになるかは分からんが)
あー、考えながらライブで書くのは楽しいんだが、目標点にたどり着かないのが難点。
ストライクフォースとかのことを書く余裕がなくなってしまった。
予告編的に、こんな最新ニュースを紹介しておきます。
「おまえらの好きにはさせねえ!」ブログより
http://omasuki.blog.drecom.jp/archive/1392
http://www.mmapayout.com/2007/12/first-success-story-in-internet.html
First Success Story in Internet Streaming?9月29日のStrikeforce、Playboy Mansion大会をストリーミング中継したYahoo!は、視聴者数が35万件であったことを明らかにしました。また、視聴者の平均視聴時間はおよそ60分だったそうです。
これって、まれに見る大成功なのではないでしょうか!
マーク・キューバンとHDnetのことに関しても書きたいと思っていたが、
http://blog.livedoor.jp/zeataka/archives/54906386.html
の紹介で十分足りそうだ。
最初に格闘技界にこの人や「HDnet」の名前が出たときは英語版ウイキペディアやお寄せいただいたコメントぐらいしか資料が無い中でエントリをでっち上げたものだが
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070915#p1
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070917#p2
今回のリンク先は分かりやすい・・・ああ、ここの元ネタは日本語版ウィキペディアの「マーク・キューバン」だったか。でも目を通して損は無い。