2007年9月号 / 8月1日発売 / 定価680円(本体648円)
特集● 朝鮮半島発「怪しい気配」
徹底取材 瀕死の朝鮮総聯を救ったのは誰だ!野村旗守(ジャーナリスト)
送金疑惑最大のキーマン、許宗萬責任副議長をなぜ追い詰められなかったのか。タブーの核心に迫る
なぜ、ふたたび北へ? 脱北者を打ちのめす子供たちの悲痛な叫び
三浦小太郎(「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」代表)
脱北帰国者を日本に定着させるために、何が必要なのか。支援活動で見えてきた課題、そして提言
月報「北朝鮮問題」拡大版
〈安明進・覚醒剤疑惑〉は、親北・韓国政権のデッチ上げか
荒木和博(特定失踪者問題調査会代表/拓殖大学教授)
拉致問題における彼の誠実な貢献を忘れるわけにはいかない。その身に、一体何が起きたというのか?
岩波書店のプロパガンダ本に反論す
日本の領土「竹島」の歴史を改竄せし者たちよ 下條正男(拓殖大学教授)
文献批評を怠り、恣意的解釈を繰り返す彼らの妄言を放置すれば、日韓の将来に禍根を残すことになる
老いも若きも、安倍首相も――八月十五日、靖國神社で会おう!
上坂冬子(ノンフィクション作家)《インタビュー》笹 幸恵(ジャーナリスト)
いびつだったが、ひたむきだった昭和二十年の日本人に会いに行く。靖國とはそのための場所なのだ
「しょうがない」に秘められた画期的意味
久間前防衛相の「原爆発言」がGHQの呪いを解いた
柴山哲也(メディア・アナリスト)
その瞬間、「原爆報道検閲」以来、日本人を拘束してきたタブーが、期せずして破られた
特集● 「中国=人権偽装帝国」の闇
スーダン政府の大虐殺に加担する中国
アメリカ議会は「北京五輪ボイコット」も辞さない
古森義久(産経新聞ワシントン駐在編集特別委員)
資源に目がくらみ、「世界最大の人道危機」を招きよせる中国に、平和の祭典を開く資格などない
グアンタナモ基地に囚われたウイグル人たち
中国政府よ、「対テロ戦争」の名を騙るなかれ
水谷尚子(中央大学非常勤講師)
アフガン山岳地帯から米国のテロ容疑者収容所へ。数奇な運命に弄ばれた五人が、獄中の苦悩を語った
〈集中連載〉若き世代に語る日中戦争(2)
中国共産党軍との奇妙な戦い 伊藤桂一(小説家・詩人)《聞き手》野田明美
戦場を生きぬくのはどんなタイプの兵隊か? 「百団作戦」の衝撃とは? 平易に語られる中国戦線の真実
米軍撤退の条件を問う 中東危機の構図が変わった 山内昌之(東京大学教授)
非アラブ大国の影響力増大、再編進む国際テロ組織──。イラク戦争当時の常識は、もう通用しない
双子の「将軍様」大暴れ
ポーランドが“欧州の北朝鮮”になっていようとは……
川口マーン恵美(作家)
大戦時の遺恨まで持ち出して譲歩を迫るカチンスキ兄弟の前に、EU首脳会議は大混乱
北京の空に日の丸を掲げよ
円谷幸吉の魂が日本スポーツ界を救う 高川武将(ルポライター)
三島由紀夫を感動させたあの遺書をもう一度読み直し、失われた日本人の美質をいまこそ取り戻せ
京都学派と昭和天皇
勃興する「中華帝国」に対峙する日本。喫緊の課題は、
「天皇」と「世界史の哲学」の再構築である 野田宣雄(京都大学名誉教授)
松本健一(評論家・麗澤大学教授)
■佐々淳行 インテリジェンス・アイ 63
■小手毬るい NY発エンキョリ通信 12
■西木正明 誇り高きろくでなしの時代 3
■樋口進 文藝春秋写真館 17
■草野徹 気になるアメリカン・ブックス 26
■中野 翠 この世は落語 3
■杉原志啓 音楽は国の響き 2
■出久根達郎 言の葉のしずく ■池谷伊佐夫 古本蟲がゆく 26
■中西輝政 国家情報論 21
■保阪正康 ナショナリズムの昭和 27
■長部日出雄 作家が読む『古事記』4
■荒川洋治 言葉と世界 86
■佐々木俊尚 ネット論壇時評 2
■紳士と淑女
■山本皓一国境の島を往く 2
SHOKUN BOOK PLAZA 新刊書評 釈 徹宗・東谷 暁・三浦小太郎/本の広場
読者諸君・編集後記
今月の「論座」
歴史学と現実政治/深化する「翻訳」
国家を超える「学問共同体」の役割
●三谷太一郎 東京大学名誉教授
「慰安婦」問題の射程
境界人の位置から
●関口すみ子 法政大学教授
対談
台湾から見る東アジアと日本
周 婉窈 台湾大学教授
×東アジアの対話に見合う近現代史の補習を
●三谷 博 東京大学教授
歴史研究が現代外交にもたらすもの
時代の趨勢に流されぬ廉直さを
柳田国男の視座
資料編
追悼 宮澤喜一元首相
独占インタビュー「首相がもっとも楽しかった」と言った
父へのオマージュ
●ラフルアー宮澤啓子
対談
「自由を愛した政治家」だった
若宮啓文 朝日新聞論説主幹特集 深化する「翻訳」
なぜいま新訳なのか●中島美奈 編集部
村上春樹訳の繊細さと過剰さ
翻訳とは忠実さの芸術である
言語学は翻訳の役に立つか
言葉の「わからなさ」と向かい合う
翻訳と教養をめぐる「怪物」対談
「文化的背景を伝えきれますか」
「笑いに限っては99%できます」
柳瀬尚紀 英文学者、翻訳家
インタビュー 1言葉の裏にある概念を伝えたい
『国富論』『自由論』の 新訳にあたって
●山岡洋一 翻訳家
インタビュー 2
訳文は耳で書く
英語の達人・ベック先生に聞く
●別宮貞徳 翻訳家
インタビュー 3
大先生の訳をありがたがる時代ではない
翻訳論の立場から
●柳父 章 評論家
データで見るわが国の本当の課題
その3
都市部に待ち受ける深刻な事態
●藻谷浩介 日本政策投資銀行 地域振興部参事役
群像ルポ
松坂世代の10年
大輔と戦った者たちの幸福と不幸
●「松坂世代」取材班
ホントはこわい? 王子ブーム
●信田さよ子 原宿カウンセリングセンター所長
ポスト京都議定書の戦略を構築せよ
「世間師」のジャーナリズム
宮本常一生誕百周年によせて
●佐野眞一 ノンフィクション作家
誕生120年 エスペラントが拓く世界
田中克彦言語学者×谷川俊太郎詩人
竹島めぐる2カ月間の秘密外交金鍾泌元首相の兄が初証言
●牧野愛博 朝日新聞ソウル特派員
ヨルダン渓谷でのJICAプロジェクトの現状
●土井敏邦 ジャーナリスト
FOREIGN AFFAIRS
21世紀は権威主義的資本主義大国の時代になるのか●アザル・ガット
パキスタンの混迷への正しい外交路線とは
●ダニエル・マーキー
●CFRミーティング
サマーズ、ボルカーが語る世界共通通貨の可能性
●ローレンス・H・サマーズ、ポール・A・ボルカー、ジェームス・D・グラント
●CFRヒストリーメーカー・シリーズ
●ウィリアム・J・ペリー、ジョン・マックウェシー
キーパーソンが語る◎証言90年代第24回 菅 直人(4)
「党代表をやっているときは肩がこって、2日に1回マッサージをしていた」
聞き手/五百旗頭真(防衛大学校長)、伊藤元重(東京大学教授)、薬師寺克行(本誌編集長)
シリーズ
中国UPDATE 5 李銀河
「わたしは、人々を『啓発』したいと考えています。たとえば、同性愛者に対して、どんな視点でどう対処すればよいのか、と」
妖花 女優 竹久千恵子
第4回 劇団解散、それぞれの旅立ち
●香取俊介 脚本家、ノンフィクション作家
読書空間
“生涯現役編集者”松本昌次が語るわたしの戦後出版史
――その側面
(18)西郷信綱、廣末保、安東次男と民衆文化
聞き手 鷲尾賢也(元講談社)/上野明雄(小学館クリエイティブ代表取締役社長)
『抵抗の場へ』マサオ・ミヨシ×吉本光宏
評=津島佑子
『国連の限界/国連の未来』ジャン=マルク・クワコウ『国連の政治力学』北岡伸一
評=功刀達朗
『近代日本の社会科学』アンドリュー・E・バーシェイ
評=都築 勉
『近代日本とマイノリティの〈生─政治学〉』小畑清剛
評=立岩真也
『ブッシュのホワイトハウス』上・下 ボブ・ウッドワード
評=会田弘継
『メキシコ時代のトロツキー』小倉英敬
評=高島直之
『芸術とマルチチュード』トニ・ネグリ
評=野田 努
『名編集者エッツェルと巨匠たち』私市保彦
評=宮下志朗
『「洋酒天国」とその時代』小玉 武
評=木村衣有子
『パニック都市』ポール・ヴィリリオ
評=大澤真幸
『メタボラ』桐野夏生
評=石井千湖
新・文庫主義(4) 加藤陽子
『わが青春無頼帖』柴田錬三郎
この人を見よ!(17)
「ITmedia News」記者
本から時代を読む(18)
郊外・コミュニティー ●玉野和志
本の虫日記(18)
詩人
出版魂(18)森話社
巻頭コラム 潮流07
田中明彦(東京大学教授)
「空飛ぶモンキー」が示す
歴史的アジアの統一
吉崎達彦(双日総合研究所副所長)
クルマが売れない?
森 千香子(南山大学講師)
「便利」からの脱出
好評連載中
価格往来
(17) 450万円 文=小田嶋 隆
各地で発見された「修行の糧」一万円札の総額として
現代用語クロニクル
(6)「軽さ」の系譜
文=長沖竜二
SEA風土記
(6)クラゲ・スパイラルを断ち切れ
文=延東 真
万物環流
(21)森の国日本
文=小野寺 浩
勝見洋一が食べる
(21)「夢吟坊」
挑発するシネマ
(21)映画よ、TVをぶっ壊せ!
文=藤崎 康
グラビア
凶区/エロチカ 写真・森山大道
文=赤坂英人
最新!J科学
(30)金属セメント
写真・文=藤吉隆雄
本棚拝見(59)
槇村さとる(漫画家)
温泉の街
(24)飯坂
写真・文=染谷 學
GALLERY RONZA
絵=茂利勝彦
懸賞パズル 時代を解く
バックナンバー
読者の広場
編集手帳
※「中吊り倶楽部」は休載します
今月の「創」
『創』2007年9/10月合併号 8月7日発売!
月刊『創』9・10月合併号
◆この「私刑」の雰囲気は異常ではないか これでいいのか!!光市母子殺害裁判報道 綿井健陽
◆日米「鬼才」映画監督の特別対談
ドキュメンタリーとは何なのか マイケルムーア×原一男
◆詐欺商法だとして民事訴訟も!
自費出版業界トップ「新風舎」に相次ぐ告発の声 長岡義幸◆M&Aを繰り返した末に巨額負債で倒産
アダルト出版の雄「英知出版」の突然の倒産に隠された謎
英知出版元社員◆少年事件報道とノンフィクションのあり方について
法務省勧告に対する私の見解 草薙厚子◆検事から弁護士へ転身、闇世界に関わった半生とは
「闇世界の守護神」が見せた判決への覚悟 田中森一◆8万人動員!世界最大規模のイベントが
「おたく文化」はなぜこんなにフランスで隆盛なのか 清谷信一
◆「ルー・マニア」と呼ばれる若いファンが激増!
「アゲイン・ルー!」僕の再ブレイク ルー大柴◆[プロフードファインター]独占インタビュー 7連覇をかけた試合直後に僕が見せた涙 小林尊
◆鳴り物入りのイベントの陰で何が起きているのか
「世界陸上」の裏で進むホームレス排除と住民票剥奪 鈴木義昭◆「オールニートニッポン」特別収録
もう我慢できない!ワーキングプアからの反撃 雨宮処凛×斉藤貴男 梶屋大輔×山口素明◆!公共放送と受信料を巡る論争第6弾! NHK受信料裁判本格論戦始まる! 七瀬恭一郎
■巻頭グラビア
●風刺天国⑪永田町震度6強 アベ内閣倒壊か? マッド・アマノ●今月のカラクリ雑誌(22) 男も女も夏はサンダルだ 『smart』他 今柊二
●パリで開かれた「おたくの祭典」ジャパンエキスポのコスプレ 清谷信一
●マイケル・ムーアと原一男
●「アキハバラ解体」を叫びデモ行進/他<連載コラム>
●柳美里の「きょうの出来事」柳美里
●新連載東京ストリート 第一回 国際魔界都市・六本木 篝一光
◆「こころの時代」解体新書 河合隼雄の死去に思う 香山リカ
◆ナショナリズムという病理 外交官の誠心 佐藤優
◆タレント文化人 筆刀両断!「松本人志」 佐高信
◆言論の覚悟 赤軍派へのレクイエム 鈴木邦男
◆極私的メディア論 一年前の騒動 森達也
◆「非国民」のすすめ 安倍首相の歪んだ情熱 斎藤貴男
◆新世紀オタク清談 オタク論壇の老害化?
;唐沢俊一×岡田斗司夫(67.8キロ)
◆ニッポン欲望列島 格差社会の真相 本橋信宏
◆大川総裁の月刊『壊(こわす)』 新潟中越沖地震の現場 大川豊
◆バカ裁判傍聴記 弱い痴漢 阿蘇山大噴火