Dropkickで、臼田勝美インタビューってのを連続で掲載している。うち第三弾が、この前UPされた。
バトラーツといえば、初期のPRIDEに大きな足跡を残した団体、ということもできる。
そこから団体自体も発展して、両国国技館での大会も実現させた………(観に行ってる)、だが同時に、多くの光と影も残した。
そのうち、今では大きな「影」になったと言っていい試合がある…それが、PRIDEの「高田延彦vsアレクサンダー大塚」。
マルコ・ファスに大金星を挙げて「飛ぶ鳥を落とす勢い」のアレクが、PRIDEでは振るわない高田延彦と「PRIDEルール」「総合格闘技」で戦ったはずなのに……
ALEXANDER OTSUKA VS NOBUHIKO TAKADA WORKED SHOOT MATCH IN PRIDE AHHH YEA pic.twitter.com/TAdOD4bQk3
— Tanta Claus (@Tanner1495) January 27, 2018
――(略)PRIDEでいえば、アレクさんと高田(延彦)さんとの試合ってどう思いました? シュートでマルコ・ファスに勝って名を上げたのに。高田さんと不思議な試合をやったことで……。
臼田 たぶんアレクの中では高田さんとPRIDEという大舞台で対戦できるだけでいいと思ったんじゃないですかね。そんな深く考えてないと思います。俺の名前がもっと上がるくらいな感じなんじゃないのかなと思うんすけどね。
――言葉はきついですけど、ボクはあの試合で汚れちゃったなって思っちゃったんですね。
臼田 すごい深い部分を見る人だったら、あの試合を見て、もうアレクの出るPRIDEの試合なんかはもう見ないって思うかもしれないですね。俺も一応、あの試合はセコンドに付いてたのか、会場で見てたのかは、記憶が定かじゃないんですけど。俺も試合を見てて「なんだ、これ」って思いましたね。
――アレクさんが試合中に高田さんに「(プロレスラーとして)目を覚ませ!」と吠えたり、プロレス技の攻防もあったりしたんですけど。そんなに深く考えないアレクさんが自発的にやるのかなって。
臼田 まあ、思い当たる人物はいますね(苦笑)。
――その人と仲の良かったボクの師匠(山口日昇)も一枚噛んでるんじゃないかって見てるんですけど(笑)。
臼田 でも、誰かにそう言われて、そのとおりにやっちゃうアレクもバカっちゃあ、バカなんですけどね。(略)……もし入れ知恵されたとして「どうなんの?」って疑問に思うんじゃなくって、逆に「盛り上がるんじゃないのかな」みたいなポジティブシンキングですよね。でも、あんなこと…(後略)
そうそう、……内容がなんか「格闘技に拘っているから、MMAでものびのび戦えない高田に、アレクが『プロレスラーとしての誇りこそが必要だ!目を覚ませ!』と煽って激励する。その情熱に応えて、高田のプロレス魂がよみがえり、プロレス的な技の応酬の結果、高田が勝利する」……という、なんというか、「理屈、文脈、ドラマ的な展開」の上滑り感があったんだよねー。
I can finally make GIFs again, so enjoy Alexander Otsuka hitting a shoot fisherman's buster on Nobuhiko Takada in PRIDE pic.twitter.com/54LMLDRnh4
— Unchained Reviews (@UnchainedRevs) July 15, 2022
ここにブレーン的な人間が、そういう”ストーリー”を組み立てたのでは?というと、かなり合点が行く。
ただ、PRIDEの場合、試合は競技でなければならないという制約があり・・・・・・・・・ぶっちゃけ、今、PRIDE周辺の人たちが高田vsアレクを語りたがるか?話を避けようとするか?という点で、いろんな意味で自明かと思う。
そんな証言を、臼田勝美がしたというのを、記録に残しておくべきだろう。