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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

読書好き…のフリをしたがる、彼女が帰ってきた!「バーナード嬢曰く」2巻、毒や風刺も含んで堂々発売

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150802/p1
で書いたとおり、

の2巻が出てました。


くり返しだが、1巻は

「読書好き…のふりをしたい子」vsSFファンの名勝負…そして「SFファンがいかに危険か」を描く名作「バーナード嬢曰く」(施川ユウキ) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131207/p5
 
「ニンジャ」や「パンをくわえて登校する女の子」と同じく「偏狭なSFファン」もどこかにいてほしいもの(そうか?) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131212/p2

で2回ここに出てくる「SFファン」のおそろしさ(だいたいリングスファンのようなもの、と考えると分かる)を中心に語りましたが、そのSFファンの神林嬢ももちろん登場し、盛大にバーナード嬢にツッコミを入れまくる。

されど、今回の巻ではそれでも彼女は、このニセ読書人たるバーナード嬢をどう見ているのか?という内面が描かれ、ちょっとほっこりします。




しかしまぁ、そもそもの話として、「楽譜はみんな読めないがバンドを結成しました」とか、「波には乗れないけど浜辺でサーフボードを持って歩いています」のように、、ここまで読書人をかっこいいと思って憧れて、実際に読んでいなくても読書家のフリをする…というのが、昨今のハイスクールにおいて、どれほどリアリティがあるのか。
読書家というスクールカーストがあったりなかったりするのか。


もし、いまだ多少は「見栄を張ってでも読書家と思われたい」という文化が、ティーンエイジャーの中にあるのなら、それこそが何かの光明だったりするような気が、ほんのちょっとだけはしないでもない。
虚栄心が原動力でも、バーナード嬢は上のコマのように実際に「老人と海」や「はつ恋」を、薄さにつられて(笑)読んだのだから。


ジェンダー的な問いもはらんだ、毒のあるコマ。書名は伏せます、当ててください。

話をふられた遠藤君はとんだとばっちりのような気もするが(笑)、内なるジェンダー的偏見を自省するきっかけとなった、と考えればいいような悪いような。


さて、このコマの書名と表紙画像を塗りつぶさせていただきました。

遠藤君が「女性が読んでいたらモテそうな本」と考え、女性陣がそのイメージを聞いたら「うわー」とひくこの本は何だったでしょう?

正解は、この作品を実際に読んでください。