http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150802/p1
で書いたとおり、
- 作者: 施川ユウキ
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2015/07/27
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (12件) を見る
くり返しだが、1巻は
「読書好き…のふりをしたい子」vsSFファンの名勝負…そして「SFファンがいかに危険か」を描く名作「バーナード嬢曰く」(施川ユウキ) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131207/p5
「ニンジャ」や「パンをくわえて登校する女の子」と同じく「偏狭なSFファン」もどこかにいてほしいもの(そうか?) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131212/p2
- 作者: 施川ユウキ
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2014/04/18
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
で2回ここに出てくる「SFファン」のおそろしさ(だいたいリングスファンのようなもの、と考えると分かる)を中心に語りましたが、そのSFファンの神林嬢ももちろん登場し、盛大にバーナード嬢にツッコミを入れまくる。
されど、今回の巻ではそれでも彼女は、このニセ読書人たるバーナード嬢をどう見ているのか?という内面が描かれ、ちょっとほっこりします。
しかしまぁ、そもそもの話として、「楽譜はみんな読めないがバンドを結成しました」とか、「波には乗れないけど浜辺でサーフボードを持って歩いています」のように、、ここまで読書人をかっこいいと思って憧れて、実際に読んでいなくても読書家のフリをする…というのが、昨今のハイスクールにおいて、どれほどリアリティがあるのか。
読書家というスクールカーストがあったりなかったりするのか。
もし、いまだ多少は「見栄を張ってでも読書家と思われたい」という文化が、ティーンエイジャーの中にあるのなら、それこそが何かの光明だったりするような気が、ほんのちょっとだけはしないでもない。
虚栄心が原動力でも、バーナード嬢は上のコマのように実際に「老人と海」や「はつ恋」を、薄さにつられて(笑)読んだのだから。