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などに詳細は譲るが、PPVで日本においてもリアルタイムで、皇帝ヒョードルの治世の完全な終わりが告げられることになった。
もちろんアントニオ・シウバには、これまでの黒星からさまざまな穴を感じるところもあったし、ヒョードルはティム・シルビアなどの巨漢を相手にしなかった実績もある。だからこの試合がビッグ・アップセットであることには異論ないが、ただ自分はヒョードルという選手に正直あまり思い入れはない。いつも「XXXの相手」「XXXの相手候補」という視点のほうが大きかった。
だから引退を示唆する発言も、「2連敗ならありえるだろう」とも思うし、「敗戦直後は弱気になるものだが、その後またやる気を出すかも」とも思う。本人のいうように神のみぞ知ることだろう。
それより自分は「ストライクフォースGP」というイベント自体の今後について興味と心配を持つ。
おそらく主催者が望まなかった2選手が勝ちあがった。続きは……
当道場本舗の思い入れとはまた別に、たとえば日本で生放送があるほどに注目とステータスをこの企画が集めていることの相当部分が「皇帝」「PRIDE無敵の王者」エメリヤーエンコ・ヒョードルの存在に負っていたことは客観的に間違いないだろう。
相当な集客力、PPVの契約要因になっていたに違いない。そして日本は兎も角、開催地アメリカではアンドレイ・アルロフスキーがセルゲイ・ハリトーノフ以上の人気と知名度があったはず。
もちろんトーナメントは上手く転がれば、スターを倒したその選手が超スターとなり興行を引っ張っていく。それが成功した伝説のトーナメントは数多い。
だがこの後、ハリトーノフやアントニオ”ビッグフット”シウバが、ヒョードルやアルロススキーを倒した男、として大ブレイクを果たすだろうか、どうだろうか。
下手したらスカパーPPVも準々決勝第2回を行う次の大会や、それ以降の放送はPPVをしないレベルなんじゃないか。一般層を気にせず(笑)、この前同様に銀英伝にたとえるなら、イゼルローン共和政府でヤン・ウェンリー閣下が暗殺されたレベルである。
この前も書いた通り、このGPという企画はUFCが完全に世界を制覇するかどうかが決まる瀬戸際である。乞う、真の格闘技ファン(決め付け)のこれからの益々のご支持とPPV購入視聴を。
準決勝第2回はPRIDE以降もK-1、戦極、DREAMに参戦したアリスター・オーフレイム、ジョシュ・バーネットが登場する予定。