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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

DREAM−ストライクフォース同盟にMMAの未来を感じた。薔薇色じゃない未来だが

高島学氏が「サンノゼを本拠地に、カリフォルニアという地域性を打ち出し、地味ながら1興行ごとに着実に黒字を出す団体がある」といった報道をしていた時から、ストライクフォースに対しては必要以上に興味を持っていた当ブログとしては、DREAMの兄貴分として(だよなぁ)、兄弟杯を交わしたという今回の報道は感慨深い。


しかしよう、いまさらいう話でもないが専門家がつくるプロのサイト、携帯サイトより、http://omasuki.blog122.fc2.com/ のほうに、今回の提携に対して充実した情報があるというのは何なんだっ。まあ、構造的な問題だし、むしろMMAWEEKLYなどの報道のほうがkamiproよりDREAM-ストライクフォース提携に対し興味深い記事が載る、ということ自体が両団体の力関係を反映したというか。

ストライクフォースに非DEAM日本人があがれないという未来

まずはNHBニュース( http://blog.livedoor.jp/nhbnews/ )とダブルポストです

【海外総合】 ストライクフォース( SF )と DREAM は「独占的関係」?三崎出場などは今後無しか < Gryphon

http://omasuki.blog122.fc2.com/blog-entry-587.html

・・・両団体間の選手交換は独占的な関係だという。

「われわれが日本人選手をほしければ、お願いする相手はDREAMだけだ。DREAMにとっては、われわれだけだ。そしてこれからは、この関係にM-1も加わる。」

原文
http://www.mmaweekly.com/absolutenm/templates/dailynews.asp?articleid=9288&zoneid=13

The talent exchange between the promotions will be exclusive.

“If we want to get Japanese fighters, we would work exclusively with Dream, and Dream would work exclusively with us, and M-1 as well," said Coker. "M-1 will be part of this too.”

ゴン格最新号、代表インタビュー(131P)

ストライクフォースMMA界のスイス、永世中立国なんだよ」

という方針に、例外ができると考えていいのでしょうか?


昨年の三崎和雄参戦に関する記事
http://www.kamipro.com/news/?id=1218428656


というわけで、平成の獄門鬼・三崎和雄がふたたびプレーボーイ・マンションに登場することは、上の報道を前提にするなら無くなったし、ハツ”ジーニアス(天才)”ヒオキの登場もなさそうだ。あのアンデウソンから一本を奪った、ダイジュ”Light and Shadow”タカセの参戦も無い。

どーなんですかねぇ。DREAMと提携しつつ、他団体との良好な関係も保ちドアを開けておくってことは無理だったのか。
このへん、コーカー氏に念をさらに押す追加報道を、日の丸メディアは敢行してほしい。
ある意味最重要な問題ですよ。

提携といいつつ「おまえのものはおれのもの、おれのものはおれのもの」で不平等貿易になる未来

石田光洋が王座挑戦。
そして、ジャカレイがSFと契約。
http://mmaplanet.jp/archives/957714.html

なるほど関係が深まっているのう、といういいニュースならいいんだが、もともとSFもDREAMも、選手と独占契約を結んでいるのかどうか微妙。SFはもともと「他団体にもあがれる」契約の選手が多かったが、ゴン格を読むといろいろ契約で痛い目にあった経験もあるという。
ジャカレイや石田との契約、今回の同盟の一環だったのでしょうか?
それともそれはそれ、これはこれで進めていって、結果的に一致したってことなのでしょうか。

ふたつ、やな前例がある。
◆PRIDEはかつて、UFCと提携してチャック・リデルをGPにあげておきながら「UFCには横井宏考を貸し出したい」というようなどこの悪徳業者かいな、という交換条件を出して、結果的にぼったくったこと。


◆PRIDEはかつて、ミルコ・クロコップを引き抜かれたことを「PRIDE代表としてミルコをUFCに送り込みます!」とかと粉飾したこと。


今回、そういうようなことがなければいいな、と思います。回る因果の糸車。


まず「スター選手の出場」「メインカード」が提案され、そのカードを実現したい団体が手を挙げる未来

これは以前のOMASUKIFIGHTで、ボクシングを引き合いに出された話で、興味をもっていた。「デラホーヤvsパッキャオ」を両ジム、両選手がまず合意し、「このカードを自分の手で実現したいという興行主、放送したいという局は無いかい?」と手を挙げさせる。
いちばんいい条件の団体(プロモーター)でこのカードが決定し、それにふさわしいアンダーカードが順番に決まっていく・・・と、いう話であります。
ヒョードルがそれに近いといえば近いことが出来るかもしれない。
また、これは決して悪い未来ではないかもしれない。特にUFCに対抗する究極形態はこれかもしれない。

ただ、団体の選手プロテクトを超えて、実績を残した選手は「俺の、俺プロテクト」をやるようになってしまい、結果的に夢のカードは実現しがたくなる、というようなこともありえる。

MMAの本場がロシアや中国に移る未来

昨日のコメント欄より

くりりん 2009/08/05 09:51
「やれんのか!」の時が(※日本とM-1の)共催だった様な気がします。


aayac 2009/08/05 12:05
クレイジーロシアンは共同開催なら負担も折半すると言っていた気がするので、たぶん赤字も。
儲けたいというよりは他にも目的があって、自分達の興行を大きくするために、出来るだけ低予算で大規模大会のノウハウを得たいだけの気もしますが。何より、一番大変な選手との契約を半分してもらえるわけですし
あと数年したら、ヘビー級選手がM-1に集まって世界最強はロシアで決める!みたいになっているかもしれませんね。
日本はWECが本体に吸収されて独占契約になる前に、海外のフェザーの人材を集めてほしい。幸いレッグロックマシーンこと今成がブラウンに勝っているおかげで、まだ最強の座が日本にある気はしますが(あれからブラウンは10連勝と絶好調なので、今戦って勝てるかは別ですが)。

協力しつつノウハウを吸収、独立後に元より大きくなる・・・といえばリングスを”活用”して大きくなった石井館長K-1
それはともかく、ロシアが格闘技の本場になるには、国全体の経済状況がどうなるかにもよりそうだ。
今は石油価格低迷であえいでいるが、ふたたび原油の国際市場は上昇気流に転じることも十分ありえるし、また、中国でそうであるように、一部の貧困者をほっておいても富裕層が一定水準で存在すれば、それが「タニマチ」になることでこの種の興行は成り立つし、一般層にはたとえばテレビを通じて英雄像が宣伝され「這い上がる」手段となればいい選手も格段に増えるだろう。
そしてアメリカや欧州でうるさい「MMAは良識に反する」的な議論もなさそうだ。なにしろプーチンが好きだ(笑)。

ううん「アートオブウォー」が始まり、マカオを舞台にした賭けも成立しそうな中国と、ロシアのMMA大国化。
ちょっと頭の片隅におくべきかも知れない。

ちょっと最後のに関連

日本の家電メーカーがやっと業績回復しだしたが、韓国・台湾家電はV字の超回復。家電で日本の優位は既になくなった・・・てな記事。これが回りまわって全体の国力を低下させ、ほんでMMAの地位も低下する、なんて未来図はあってほしくないものだが。
家電覇権は、理系技術者の才に任せるしかない。

http://d.hatena.ne.jp/elm200/20090805/1249422691
■やっぱりダメか日本の家電メーカー
経由で
http://jp.reuters.com/article/resultsNews/idJPnTK028786520090804 (ロイター記事)

<韓国勢が「V字回復」で日本メーカーを突き放し>


 4―6月決算で日本の電機メーカーが強調したのは、期初計画を上回る業績改善だ。(略)
 しかし、電機大手8社の4―6月期は三菱電機(6503.T: 株価, ニュース, レポート)を除いて全てが営業赤字だ。これに対して、韓国のサムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)の4―6月期の営業利益は2.5兆ウォン(約1900億円)で前年比5%増。1―3月期比では5.3倍で、昨年10―12月期の営業赤字を底に「V字回復」の軌跡を示しつつある。LG電子(066570.KS: 株価, 企業情報, レポート)は4―6月の営業利益が1.4兆ウォン(約1000億円)。2四半期連続の黒字で1―3月比で12倍の水準で急増した。

 特にサムスンの4―6月は、バックライトに発光ダイオード(LED)を採用した液晶テレビの投入などで薄型テレビの出荷が好調なだけではなく、半導体事業が黒字に転換。同じ半導体で依然として赤字に苦しむ東芝エルピーダメモリ(6665.T: 株価, ニュース, レポート)を突き放す格好となった。