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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

謹賀新年。大晦日、まずはひとこと

あけましておめでとうございます。
接続環境が貧弱で、書いたものが滞りなく送信公開できるか不安なので手早く書きます
(まだ「やれんのか」の地上波以外の試合は見ていないし)。

三崎和雄vs秋山成勲

皆様においてはいろいろ悲喜こもごもの結果でしたでしょうが、かなり多くの人が満ち足りた気持ちで新年の初夢と、初日の出を拝んだのではないでしょうか。
その場の会場は、どんな雰囲気になったのかな。


私も普段の二倍、寺社仏閣に賽銭を上げましたよ。20円。
しかしまあ、闘い自体も相当にスリリングなものでしたね。私は一度、三崎がダウン気味に倒れた際には「まあ仕方が無い、あそこまでやったのだから彼は健闘であって、今後は云々…」と、そういう自己納得のための草稿を頭の中で考えてたものね(笑)。


その後の逆転劇はまことに、


ドラマチックチック とめられそうに無い
とめたいと思わない


というものでした。その直後から、PRIDEと違う特別(HERO'S)ルールの中では反則では?というのがネットで議論されていることまではかろうじてつかんでいるが、どちらに理があってどんな結論になりつつあるかはすまぬ、自由にあちこちのサイトをリサーチできる通信環境になるまで待たせてほしい(動画や多数写真のサイトは見るのきついのだ)。

現在のところでは、お茶の間に入ってくる情報においては見事な勧善懲悪劇であります。
あれですね、
神罰の地上代行者」ってやつ。


……すまんこれ、この正月に初めて「ヘルシング」1から3巻まで読んだんでこの言葉、使いたいだけでした。


まじめな話をいうならお仕着せの正義も悪も関係なく、今回の勝敗は拮抗した両者の運命の一瞬の交錯にすぎず、本当にどっちが勝ってもおかしくは無かったとおもう。悪にしても善にしても、あの試合の勝敗に影響を及ぼすものではなかった。


亀田大毅は、それまでの勝ち上がり方が反発を買うと同時に、実力以上の場所に自分の身をおくことになり、その結果ああいう醜態をさらしたという風に因果関係がつながってはいるが、秋山はそうではなかったと思う。
そういう点では、試合はそのまま、ピュアに試合であったといえる。


そんな秋山の今後

負傷が結構重かったとも聞くが、どっちにしても、あの反則事件をきっかけにした「悪役だけど強い!だれが倒すんだこいつを」というのも「悪役がやられた!ばんざーい!」も、どっちにしてもたった二試合で必要以上の水準で消費してしまった。
つき物が落ちたというか、
「ふつーのファイター秋山」だ。
見たいかどうかといえば、まぁ微妙だなあ。ふつーなら、あの問題を理由にもう(少なくともメジャーどころでは)見たくない、と思う部分もある。故意であることを認めているのかとか、未解決の部分は未解決なんだし。

このままHERO'Sの興行にそのまま出るとしたら、どういう風な立ち位置にあるのか。まずはK-1と谷川さんのお手並みを見させてもらうとするか。


「TVガイド」

秋山のスポンサーに1年ぶりについた会社。
こういう無謀な度胸、千万人と雖も我行かん、という心意気はある意味好きだ。
ただ、いまテレビ情報誌ってどんな按配か、何誌出ているのか知らないが、基本的にどれも最低限の部分(番組表)って同じだから乗り換えとか店頭での雑誌選択とかは他のジャンルより頻繁じゃないかな。
少なくとも俺が、仮にテレビ情報誌を一誌店頭にて買うとしたら、「秋山のスポンサーになっていたテレビガイド誌」って、ひとつの選択要因にはなると思うよ。マイナスに(笑)。
まあ、今回にはそのへんの不利益の可能性も十分に覚悟してのことなんだろうな。好意的に見る向きだって、そりゃあるだろうし。


桜庭和志vs船木優勝船木誠勝

こちらはどうか。
「予想した最悪の展開よりはだいぶ良かったが、最良の展開よりは大きく劣った」ということでしょうね。
なるほどテイクダウン後、ヘンゾキックである程度粘ったかもしれないし、すぐに足関節をとりに行くムーブは確かにUWFの名残ではあった。
ただ、足関をとりに行く途中でパウンドを食らうのは、桜庭もやられてきたUの悪夢パターンであったし、そもそも船木は桜庭のテイクダウンを防ぐことも再び立ち上がってスタンドに戻すこともできないでやられてしまった。足を払ってサイドにつく桜庭の動きにも、ちょっと別のパターンを桜庭が試みたら対応できなかったし。
猪木アリ状態で、まだ膠着で無いとみなし、攻防を続けさせたレフェリーはGJだった)


今回はセピア色の試合で、ファンも、何より相手の桜庭も特別の意識を船木に対して持っていたから試合そのものの商品価値も下駄をはかせた状態だけれど、じゃあこれから船木がHERO'S85kgの下位選手として、1から試合を繰り返すこと出来る?ファビオ・シイバやプレイボーイ・キセリオと試合できる?(ANDそんな試合が見たいか?)
やっぱりそのへんは厳しいと言わざるを得ない。


じゃあHERO'Sに船木も勝てそうで、しかも試合の実力とは別の商品価値を持っていて出してもテレビ局が納得するような派手なやられ役がいるか・・・・あー、思いつくのは柴田勝頼さんぐらいなんですけれど(笑)


今回、本当に残念だったのは主たる出稽古先だったGRABAKAじこみのあれを見せてもらえなかったことだ。
下からの攻め?
ポジショニング?


いえいえ、グラバカで修行したのなら、あの後マイクを持って


「喧嘩なら僕の勝ちです」


といえば、いろいろと話がうやむやになったんじゃないかと(笑)


あとひとつ。
船木の実力不足だといえばそれまでだけれども、一応必死に防御している相手の両手のフックを簡単に切る桜庭和志グラップリング技術(それもいったん上など、有利な体勢になってから極めに行くときの技術)って底はどんだけなのか。
桜庭自身はグラップリングの試合にはまったく興味が無いと言っているけど、実際に勝ち星に恵まれなくなってからも、ほとんどの試合は打撃によるKOやTKO。

グラップリング試合、もしくは結果的に組み技での真っ向からの攻防が見られるような試合、そういうのを見てみたいな。こうなると「練習で一本取られることもある」というユン・ドンシクが実質的なチームメイトになったのが惜しまれる。
とはいえ、ユンだっていつかは借りを返したいだろうし、トーナメントに参加すれば戦うこともあるかもしれないけれども。

最後に一句。

『「やれんのか」終わった後は「払えるんか」』
まあ、綺麗に追われるならそれに越したことは無いが、だめならだめでやっちゃったもん勝ちだ。こっちに追い込みが来るで無し、どっちにしてもGJでした。


それでは2008年、宜しくお願いします

とまあ、今年一発目のエントリはこんなもんです。ビデオも見返せないし暫定的感想。
今年も宜しくおねがいします。