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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

高橋義生は何を目指し、何に怒る?

ようやくPRIDE-29のカードについて語れるですな。
さて、実はSportbookが決めた掛け率では
Igor Vovchanchin -1100
Yoshiki Takahashi +700

で、なんと圧倒的に大穴(確率低い)扱いです。マウリシオ・ショーグンと闘う金原弘光セルゲイ・ハリトーノフを闘うチェ・ム・ベより、勝つ可能性が低く見られているわけだ。
なんともかんとも。

とはいえ、かつてイゴール・ボブチャンチンはプロボクサーとしても活動したトレイ・テリグマンに判定負けし、「実は正統派ボクシングと真正面から対峙すると、もろさを見せるのでは?」なんて推測がされたこともあった。あれは何年前でしょうか。
基本的には、高橋に有利な部分を探すとしたらそんなもんかなあ。
高橋がどこまで「本格的なボクシング」の範疇に入るのかも定かでないし、テイクダウンをイゴールと争って倒せるのか、逆に切れるのかも判らない。
でも、何事かを起こしてほしいとは思っている。


もともと「タックルには付き合わず、切りまくってスタンド維持!そこでボクシングで勝負!」のコンボは高橋を元祖とするという説もあります。最近でこそ「チャック・リデル戦法」などと名前を奪われましたが、いわば本家本元だ。



ところで本題。
高橋義生は現在のIsmに不満らしい。その証拠が船木の03年両国でのマイク。
いわゆる、「ismどうしようもない」発言だ。

10周年を迎えて・・・、正直言って、(パンクラス)ismは、どうしようもない。・・・・新しい名前で、新しい方法で、新しいシステムでやってほしい。今、世界に通じる選手はGRABAKAにしかいません。・・・



問題はこの続き。

 今のままでは、僕は道場に行って教える気にはなれない。
高橋(義生)選手も同じ気持ちで、彼は出稽古に行っています。

出稽古自体はいいことです。主に田代トレーナーのもとの、ボクシング練習でありましょうが。今回の独立劇も、NHBニュースでは報告しましたが「合同練習の時間が出稽古の時間と被り、不参加なのに同じチームだとの名乗るのは申し訳ないから」というのが公式の理由だそうです。

しかし、高橋義生が「教える気がしない」と、低評価してさじを投げているのは一体誰なんだろうか。具体的な名前がない中で、こういう設定をされると、10人中●人が「そりゃ、謙吾だろ」と思うであろうが、あにはからんや高橋は「謙吾?やつは弟みたいなもんですよ」と、いくら自分がスカウトしてきたとはいえ、仲良くやっているのです。
ん、じゃあ、だれやろか。
もう辞めた、石井大輔だろうか。 案外素直っぽいと思われる渋谷修身か。
そもそも高橋は、色的には東京派であり、高橋のハイブリッド式ボクシング戦法は。「東京スタイル」とも俗称される。その「最後の継承者」を自認するのがアライケンジ

http://www.pancrase.co.jp/data/news/2002/1029/index.html
●アライ選手は東京道場に入門してデビューしたという経歴では最後の選手になるんですね。
アライ:そうですね。
(略)
●当時は東京と横浜に分かれてましたが、どっちに入りたいっていう希望はありましたか。
アライ:僕はパンクラスのビデオを見てから、高橋さんのファンになったんですよ。高橋さんのスタイルがすごく好きだったんで、高橋さんのいる方(当時東京道場)に行きたいなとは思ってましたね。
(略)
●いま、どういう選手を目指して練習してるんでしょうか。
アライ:そうですね、絶対倒されない。テイクダウンされない。なんでかっていったら、僕、スタンドがすごく好きなんですよ。殴りあったり蹴りあったりするのが好きなんで。殴られたり蹴られたりするのはイヤなんですけど(笑い)。殴ったり蹴ったりするのは好きなんで(笑い)。だから倒れない、倒されない。あと自分がもし倒してグラウンド状態になって上になったら、殴り続けて勝つとか。
(略)
●やっぱり、目標が高橋選手だからですかね。
アライ:そうですね。高橋さんもそうですし、僕の中では「東京スタイル」って呼んでるんですけど、高橋さん、近藤さん、石井さん、謙吾さんって感じですよね。

●倒れずに、殴る。
アライ:そうです。やっぱり僕が最後の東京道場(の選手)なんで、やっぱりそれを受け継ぎたいですし、そういう選手になりたいんですよ。すごい憧れなんですね。
(略)
●やっぱり「東京道場」に対する愛情がある?
アライ:東京道場っていうか、東京スタイルですね。


で、彼も今回高橋チームに、自分から志願して入団した。



このへんから考えると、旧横浜派のほうに苛立ちを感じているのかもしれない。
そういえば、高橋義生鈴木みのるを語ったという記憶があまりないなあ。鈴木みのる主義と船木誠勝主義は、根本の部分で違う。
新日で若き日の時間を共有した二人は、その違いを覆い隠す絆があるけれど、船木の「一の子分」的存在で、藤原組からの新参者である高橋は、横浜道場に実は冷たい目を向けている・・・ということだったりしてね。