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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

前田日明が民族ルーツを語る(HERO'S韓国大会で)

極めて貴重で、なおかつどれだけ今後、公のメディアで報じられていくかが不透明なので元のところから全文を引かせていただきたい。


http://blog.livedoor.jp/nhbnews/archives/cat_800129.html

2005年10月06日【 FEG/K1 & HERO'S 】 韓国記者会見 < o
http://www.psygram.net/board_view.asp?bbs=bbs_file&board_idx=1724&b_kind=F01&search=&searchstring=
 やっぱり‘一つの個性あり’前田日明(46)だった. 総合格闘技ヒーローズ(HERO'S)のスーパーバイザーである彼は、6日、韓国大会の記者会見で挨拶をするやいきなり「私は在日韓国人」と口火を切った。「第二次大戦以後、敗北感に染まっていた日本人たちに自信感を植えた力道山, 大山倍達は皆韓国人だった。私も在日韓国人3世として、プロレスリングの変革を求め、総合格闘技リングス(RINGS)という団体を作ったし、ロシアのヒョードルやブラジルのノゲイラを含む現在プライドやヒーローズなど日本総合格闘技界で活躍する1流選手の80%以上を私が発掘した」と青山流水のような言葉で日本格闘技に韓国系人物の与えた影響がこの上なく大きかったことを強調した。


 前田日明が韓国系という事実は韓国と日本で、ともによく知られている事実だ。しかし非常に敏感な事柄なので、敢えてその話を持ち出さないことが、前田との面会や記者会見場での雰囲気だった(個人的に面談した際に、直接、追求しようと思ったが躊躇し止めたことがある)。前田日明の立場としても、現在はFEGの影響圏内にある以上、わざわざこんな話を取り出す理由がなかったはずだ。しかし, 彼は自分が韓国係という事実を明らかにしたのみならずひいては敗戦後、日本人の自尊心を立ててくれたのは韓国人であり、これら韓国人がいなかったら、日本格闘技界の発展は難しかったはずだと日本人の神経に触れる発言をも躊躇しないことで、韓国人の鼻っぱしを立ててくれた。


 特に彼は秋山成勲金原弘光など韓国係選手たちの名前をチュ・ソンフン, キム・ワンホンなどにいちいち変えて呼び、日本側資料をそのまま翻訳した報道資料を台無しにさせた。そうであるかと思えば「我が家は朝鮮時代、王宮護衛兵だったし, お爺さんは明成皇后弑害事件の当時、日本人殺害犯を従え、日本に入り込み、そのまま定着するようになったケースだ。だから私が格闘技をすることも当然だ」という小説同様の家の来歴を明らかにして取材陣を驚かせたりした。


 一方こんな前田日明の発言に、近くの席にいた谷川貞治FEG代表の表情は深刻に固まった。しかし、引き続く挨拶の言葉で、彼もギムシンラックという力道山の本名を取り上げ、「日本の格闘技の発展に韓国人の役目が大きかったことは事実です。このように韓日格闘技界は常に緊密な関係を維持して来た。今後とも良い関係であることを期待する」とやんわりと受け流す柔軟な態度を見せた。しかし、前田日明の恒例の爆弾発言、すなわち事前に予期できない突発発言に冷や汗をかいたことだけは明らかであった。


訳しちゃいました。すいません谷川さん

果たしてこれが、どれほど谷川貞治氏にとって「想定外」のものであるかは測りがたい。
谷川貞治FEG代表の表情は深刻に固まった」というのはあくまでも主観だし「人気者が、ルーツに触れるのを喜ばず隠そうとする日本人→その妨害にも負けずルーツを誇る人気者」というのが一種のナショナリズムを高揚させるスパイスにもなるので、そういうストーリーを実際以上に組み立てがちだ。
しかし、こういう場で前田がいかに暴走して、言わんでいい事や予定に無いことをガシガシ喋っていくかを、俺たちは十分に知っている(笑)。総合すると、8:2でやっぱりK-1としては望んでいなかった展開だったろうなと。


内容について。
力道山大山倍達が戦後史を変えるような存在だったことは事実だし、さらに広げると金田正一や張本”喝!”勲や美空ひばり(【補足】異説あり。下コメント欄参照)を含めてその存在感の大きさにはあらためて驚く。
あと、たぶん未公表だった選手の名前も挙がっているけど、もう公知の事実として扱っていいの?私が長州力とそのルーツに関するエントリhttp://d.hatena.ne.jp/gryphon/20040501#p1で少し触れた

シュート系格闘技でも、ある外国の大会に「日本人」選手が出場したところ、主催者はパスポートの表記だけで確認するから、公式には出場してないはずの某国国旗が掲揚されていたなんて話もあり、他人事ではないな。

ってこの人の話なんだけど。



ただ

・・・総合格闘技リングス(RINGS)という団体を作ったし、ロシアのヒョードルやブラジルのノゲイラを含む現在プライドやヒーローズなど日本総合格闘技界で活躍する1流選手の80%以上を私が発掘した・・

これは言い過ぎ(笑)。堀江ガンツさん一言どうぞ(爆笑)。
あと

「我が家は朝鮮時代、王宮護衛兵だったし, お爺さんは明成皇后弑害事件の当時、日本人殺害犯を従え、日本に入り込み、そのまま定着するようになったケースだ。だから私が格闘技をすることも当然だ」

これもちょっと気になるね。
実は前田がルーツについて最初に公言したのは、おそらく引退試合を間近に控えた時期の週刊文春阿川佐和子のこの人に会いたい」であったはず。
で、このときは「爺さんは李朝の軍人(これは合っている)で、敵を知らねばいけないと日本に潜入してそのまま住み着いた」というストーリーだった気が(だれか調べて欲しい)。
「明成皇后弑害事件の当時、日本人殺害犯を従え、日本に入り込み」だと、逆に日本側として働いたんじゃないか?もっとも翻訳自体、ある程度大まかなものらしいが。


それに、韓国においてルーツは族譜という伝統で相当厳密にたどれる(私なんかひいじいさんや爺さんが何をやってたかもよく知らん)一方、微妙に劇的化されることも多い。
事実なら、真面目な歴史研究の対象として面白いのだが。



あとひとつ。
前田はアメリカでもいう「二世の忠誠」なのか、あとは軍人・武士ヒロイズムへの単純な美学的共感なのか、そうとうに”保守”的な発言をしていることは有名でありましょう。
つくる会シンポジウムで「靖国神社参拝は当然」とも発言したことがある。
(もっともその後、「武道通信」での西尾幹二との対談で「朝鮮半島が日本文化に与えた影響」の評価をめぐって大喧嘩となったのだが)

このへんのことを韓国マスコミは聞かなかったのだろうか。
もっとも追及したら、前田はその記者を便所に連れ込んで(以下略


資料。前田日明が1999年に語った在日論(ワンコリア・ニュースより)

こういうときこそ「グリフォン・ファイル」の出番だ。
ニュースサイト「ワンコリア・ニュース」でのインタビューである

1999年 6月15日

                                                                                                  • -

格闘家・前田日明激白
「日本の差別非難しながら、北朝鮮帰国者の惨状にいつまで黙っているのか」

格闘技家、また社会への硬派な発言者として若者を中心に人気を集める前田日明(あきら)。一昨年の引退を契機に在日コリアンの出自を公に語り出した。総合格闘技リングス社長として経営の責任を担いつつ国際的なネットワーク構築に飛び回る一方、「月刊武道通信」編集長として言論活動も盛んだ。「在日」を語り出した真意を聞いたが、意外にも北朝鮮の飢餓と人権状況に多くを割くとともに、「在日」は日本、韓国、北朝鮮それぞれに対して自立して存在価値を発揮すべきだと、時には激して吠えるように語った。(聞き手=宋允復)

──前田さんは「新しい歴史教科書を作る会」のシンポにゲストスピーカーとして参加し、「在日」としての出自に言及しました。後日、小林よしのりさんが、サピオ誌連載の「ゴーマニズム宣言」でそのことを紹介しながら、「日本人の心を持っている者は寛大に受け入れる」と書いていましたね。

「自分たちは本国にいる人間よりも精神的に古いんですよ。李朝のころの儒教的精神環境、精神道徳というか、そこで止まっている。パソコンで言えばOS(基本ソフト)が古いんだ。自分にしても、力道山極真会館の故大山倍達総裁にしても、生まれ育った家族とか家庭とかにあった儒教的な道徳観念、人間倫理に基づいて自分自身の中にある誠意を尽くすと、昔風の日本の道徳観念、道徳精神とぴったり融合しちゃうんですね。そういうものをそのまま出すと、この国では、『日本人らしい』と言われる。ただそれだけの話。何も日本人になろうと思ったとか、日本人よりも日本人らしく振る舞おうと思ったとかではない。大きな違いです。儒教の発祥した中国も多民族国家だったでしょ。多民族にとって共通の精神倫理とは何かを当時の思想家が考えて生み出して、時代の変遷を経て、色あせずに支持されてきた。多民族国家であったとしても、人間が生きていくのに必要な精神倫理として通用するものなんですよ、儒教というのは」

解せない沈黙

──在日との接点は。

「自分が引退を契機に、出自を公にしたら、多くの人が寄ってきました。在日の差別問題をいう人いますよね。今、全員大嫌いですよ。何でかっていうとね、日本から北朝鮮に帰った人たち、ものすごい差別受けてますよ。それに対して何も言わない。それだけじゃなくて北朝鮮にいる人たち、どっかで自分たちと血がつながっている人たちがあんな飢餓状態に陥っている。だれか一人でも俺の耳に届くところで難民救済みたいにやろうじゃないかと、大きなもんでなくても自分たちの所から沸き上がってくるものがあるかといえば、だれもやってないですよ」

消息不明の伯父

──やってる人たちもいますよ。

「人の耳に聞こえてこない運動ではだめなんです。世に聞こえるものにしなけりゃ。それこそ在日コリアンが、朝鮮総聯も韓国民団も結託して、有志募って北朝鮮にクーデター起こさなきゃだめですよ。そうじゃなきゃポンポン死にますよ」


──帰国者問題に関心があるんですか。

「うちにもいるんです、実際。父親のすぐ上のおじさん、当時の日本の新聞のざれ言に乗せられて帰ったんですよ北朝鮮に。消息不明です。聞いてみたら、いろんな人たちがそういうことになってるんでしょ。もう惨たんたるもんですよ。聞いたらゾッとするような。それに対してこっちにいる民団なり総聯なり、日本に対して差別だなんだという。だけど自分たちが北朝鮮に帰ってやられてること、韓国に帰ってやられてること、だれも言わないでしょ、世に聞こえる形で。何ですかそれは! 自分たちの親戚が韓国帰って就職差別受けたり、北朝鮮帰って殺されたり、なんでそういうこと黙ってるんだ。おれそれが信じられないよ、ほんとに。日本や韓国で有志募って、心ある財閥とかお金持ってる人たちに資金援助してもらって、ゲリラでも何でもいいからそういうことしなきゃだめですよ。中朝国境の話も聞くにつけ、胸のつぶれる思いがしますよ。小さな子どもが凍った川を渡ってそれを狙撃するというじゃないですか。最近は中国の取り締まりも厳しくなって、地面に頭すりつけて助けてくださいと哀願している人たちをむりやり北朝鮮に引き渡しているというじゃないですか。もうね、在日1世の財を成した人たちに言いたいんだけど、そういうことに目をつぶって黙ってて、あなたたちがこの世に立ってる存在意義はどこにあるんだ」

華僑、ユダヤ人を見習え

──前田さんは海外での見聞も広いと思いますけど、在日社会はどう映っていますか。

「たとえばね、在外華僑の話、興味をもって読んだり聞いたりしてるんですけど、彼らすごいですよ。ユダヤ人もそう。華僑の世界的な組織に対中同志会というのがあって、何やってるかというと、若い有望な企業家を援助してるんです。神戸で震災ありましたね、彼らチャイナタウン復興に300億円出しましたよ。返せなかったら返さなくてもいいと。じゃ、うちらのてっぺんが何してるかっていったら、わがことで精いっぱいじゃないですか。志がないですよ、志が」

大義に立つ

──最近になって、言論活動も盛んなようですが。

「自分たち在日の考え方とか立場とかはっきり明確にしないと、北朝鮮で起こった問題とか同一視されて一蓮托生で在日が一番被害を受けますよ。中傷の的にもなる。そういうことを自分なりに思ったんで、『武道通信』を通じて発言したり、そういう場があれば、積極的に出ていって発言したりしてるんです。おれたち在日コリアンがもっとしっかりして、日本に対しても韓国に対しても発言できる存在にならなければだめですよね。悪いところは悪い、良いところは良い、と。なんでもかんでも日本寄り、韓国寄り、朝鮮寄りということじゃなくて、もっと大義に立って考えていかなければ。」

後世の審判を恐れる

「繰り返しになりますけど、北朝鮮の現状に関して、在日の地位のある人、名誉のある人、それぞれ黙ってて、その人の人間的評価がどうなるのかを考えるとなんか薄ら寒いですよ。後世の人たちに恥ずかしくないようにしないとね。じゃあ、お前何ができるんだと言われたら分からないですよ。分からないけど、黙ってられないでしょ。何もできないなら言っちゃだめなんだって、そういうことじゃないですよね」
(6月9日、渋谷・「リングス」事務所)


前田日明プロフィール

1959年1月24日、大阪市生まれの在日3世。韓国名、高日明(コウ・イルミョン)。77年7月、新日本プロレスにスカウトされ入門。
83年、24歳で帰化申請、翌年受理される。
84年にユニバーサル・プロレス移籍、85年12月新日本プロレスへのリターンを経て、88年4月、選手6人で第2次UWFを旗揚げ。打撃、スープレックス、関節技を駆使する総合格闘技スタイル、月1回の興行で各地の会場を満員にし、社会的ブームを起こす。89年の東京ドーム興業で5万人以上を動員。
91年3月、「リングス」設立。オランダやロシア、グルジアなどの格闘家を日本に招聘し、総合格闘技のネットワークを構築。
98年7月、引退試合
99年4月、アマレス重量級でオリンピック3連覇のアンドレ・カレリンとスペシャルマッチ。
現在、リングス社長、月刊武道通信編集長。

フジモリ元ペルー大統領、同国大統領選出馬表明

昨日の記者会見を各紙が伝えている。

日本”亡命”中のフジモリが再出馬できるというのは、国籍の存在などが争点となった経緯から難しいかと思ったが、そのへんのフレキシブルさは南米ならでは(笑)。
なにしろフジモリ辞職後の大統領選にも、金銭スキャンダルで亡命していたその前の大統領が再出馬、しかも大善戦した(笑)。

今のトレド大統領もとにかく周辺にスキャンダルが相次ぎ、鉱物資源の価格上昇による経済成長と、小切手を貧困層に直接ばら撒く政策などで支持率はやや持ち直したものの、フジモリと同じ水準(20%前後)だ・・・と各新聞は伝えている。
(ちなみにフジモリと一騎打ちをした選挙戦で、何度もアジア系全体を蔑視する発言をしていた)


彼の政策は、例の「自己クーデター」も含め、大きな部分では正しい方向性を掴んでいたように思う。実は数年前から言われていたことだが、トレド政権はしゃかりきになって、フジモリの「秘密口座」を調査し続けていたが、結局独裁者おきまりの巨額資産を預金した口座は発見されなかったのである(朝日新聞より)。

民主主義者という文脈で語ることはできないだろうが、「開発独裁者列伝」の中では訒小平や朴正煕と比肩しうるような功績を挙げた人物であり、それをこの支持率が証明するのだろう。


この場合、彼を保護する決断を下した日本外務省もなかなかのグッジョブ、と珍しく褒めるべきなのか。

そういえば、なぜかクリントン政権はマハティール、フジモリなど開発独裁系の政府には露骨に対立していた。中国との関係を見ても理念的な人権外交をしていたわけが無いのに、あれはなんだったんだろうか?