主にtwitterでの感想の再録と補足。
佐藤ルミナ、所英男に秒殺KOさる。
大会前に『所英男vs佐藤ルミナは小さなV・ハンならぬ「小さな桜庭vsメイヘム」になるんじゃないか?』
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121224/p2
と書いたが・・・結果は、皆さんご存知の通りだった・・・。
https://twitter.com/GONG_KAKUTOGI
ゴング格闘技 @GONG_KAKUTOGI
VTJメインイベント、佐藤ルミナをKOで下した所英男の試合後コメント「展開を作る前に終わったので、僕もビックリしている。1R前半に攻めるというのが勝村さんと立てた作戦だった。試合なんでこういうこともあるんだと。頑張ってきてよかったです。(ルミナに勝てて)選手として素直にうれしい」
もちろん逆算しても意味は無い。
所本人も「3R使うつもりだった」、と言っていたぐらいで、今回は、たまたまいいものが入っての秒殺決着であったのかもしれない、
けど、ほろ苦い結果ではある。
さらには、今後のことはどうだろう。
近藤有己や郷野聡寛、桜庭和志。
全盛期との差が単に年齢を重ねたことによる自然の低下・・・には見えない、打たれ弱さを感じたときは、どうあるべきか。選手自体の「格」を落とし、それに見合った相手と戦う・・・というのは競技としての自然の流れであるけど「肉体的な問題かもしれない」という場合は、周囲も適切な判断が出来るようにサポートしてほしい。
日本MMA史は「藤井恵への注釈」にすぎないかもしれない…伝説、現在進行形
以前から思っていたが、藤井恵ともっとも比較できる選手はヒョードルだと思う…そして、ヒョードルはその旅を終えたが…彼女はその伝説を続行させた。(今回の試合が引退試合、という説はさておいて)
50〜100年後もMMAが文化として定着し、その教科書が書かれるようになっていたら・・・21世紀初頭の日本MMAに触れた記述部分は
「当時の日本はいわゆる『藤井恵時代』であり…(藤井について10行ほど記述)、他に、PRIDEなどもあった」と、こう描写されるかもしれない。
一本勝ちにこだわりが強すぎ、最終ラウンド後半に下からの関節取りの体勢を続けて(軽いものながらも)パウンドを浴びる・・・というのはいかにもオールドスクールの感じはした。だけど、それも実際に両ラウンドをすべてのジャッジがフジメグにつけたように、ポイントを十分取ったから最後に一本を狙う、というしたたかな計算もあったのだろう。
仮に再戦しても、はっきり差をつけて勝ちそうな気がするぐらい実力差はあったと思う。
記録上の2敗が、判定で物議をかもすものだったことも含め、「藤井伝説」は見事な完成度を見せている。
大沢ケンジvsリオン武
これが一番、純粋な試合としては面白かった。両方とも図りに謀ったひっかけ、フェイントを見せる選手だが、それを掛け合いながらリオンがローキック、大沢はボディブロー。間合いや空間の取り合いでどんな攻防があったのかは正直分からないが(笑)それでもじりっじりっと、kろえは素人目にも大沢がポイントを奪っていく・・・というところは見ごたえがあった。タックルを結果的にはリオンも防いだりすぐに立ったりしたけど、それも武器にしていたし。
にししてもさらに思ったのは、バンタムが日本格闘技全体で盛り上がり、戦国時代だということである。リオンと言えばフェザーでも減量がしんどかった選手だというし、このままこの階級にいるかは分からないけど・・・たとえばこの両選手が、メインで勝った所英男と差があるとは思えなかったし、大沢とDREAMでは接戦で敗れた前田吉朗は完成度をましてDEEP王者。それに挑戦者決定戦で決勝進出したDJ.taikiと北田俊亮・・・・・どれをバラしても、またパンクラスを含めてもいい試合になりそうでな。