朝生はやはり法哲学っぽい話が出てこなくて個人的には残念。ないものねだりじゃなくて、以前はそういう議論があtったんだけどね。それから電話アンケート結果は改正に賛成45%、反対54%ぐらいだった。
ところで、この中で今井一氏が、「辻元清美さん、貴方は以前この朝生で一条(=天皇制)に反対、皇室を民営化しろっていってたよね?ならその改憲案を訴えるべきじゃん」(大意)とずばり言ってた。それはいいんだが、意外だったのは辻元議員が「議論が必要」とか、笑って誤魔化すとか、とにかくハッキリしなかった事だ。そういえばあのころは議員じゃなかったものな。見事に政治家になられました、ってことだろうか。
この発言について、以前から指摘していた先見の明あるブログが当道場本舗。
再録
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070413#p2
■[時事][政治][法哲学]国民投票法案
昨日、委員会可決したときに、最後に質疑を続けていたのは辻元清美議員だった。で、ご存知の向きもあるが、辻元氏は以前は(今も)「私は憲法改正派。一条から八条(つまり第一章 天皇)を削除し、九条から始めるようにすればいい」と公言しておった(朝まで生テレビなど)。さもあろう。一つの考え方だ。
ただ、それを国会が発議し、実現するにはやっぱり「手続法」が必要となるわけで。
社民党案というのがあって、その案がいい、という反対論ではなく、今回社民党は手続法の議論自体に反対の立場だった。
これは、今「1ー8条削除案」というのを出しても国会で多数派が得られず、世論・有権者の支持も得られず、選挙で自党のダメージになるから、投票法案は他の党に有利だから、今は自分の主張はともかく議論に反対だという情勢論・政局論に基づいているのだろう。
政党が政局、時流に基づいて方針を決めるのは、いいわるいを言う前に自然な現象だ。
しかし、論理の世界ではやっぱり、辻元氏が言ってた「現行憲法から『第一章・皇室』を削除する」という主張が本気だとするなら「じゃあ憲法96条に書いてある手続きを具体化する法律が必要ですね」となるわけで。
今回、自民もプロパガンダするなら『「憲法96条尊重派」と「憲法96条軽視・無視派」の戦いです』とでもいえばいい(笑)。
つーか情勢論でいうなら
「本土決戦」じゃないけど、いっそのこと成立、施行直後に一緒に発議して、「9条改憲案」を実際に国民投票にかけて、そこでの否決を狙ったほうがいいんじゃないか?まだ、世論は拮抗している部分もあるし、今現在いきなり突きつければ・・・・・かろうじて九条護持派が勝利する可能性も、少なくとも社民党らの勢力復活よりはあり得ると思うんだが。一回国民投票にかかれば、「現行憲法押し付け論」も無くなるし、正統性は高まる。
その際の戦術論としてなら、例の「有効投票率」があっても良かった。だから反対のほうも、結果が強行採決ならハードルを敢えてすごく高くした「独自案」を民主党のように出すべきだった。案・議論自体に反対というのより、論理的な筋道はよっぽど立ったはずだ。