http://www.nikkansports.com/battle/news/p-bt-tp0-20140926-1372867.html
米国プロ柔術メタモリスは24日(日本時間25日)、桜庭和志(45)が、11月22日に米カリフォルニア州ロングビーチで開催されるメタモリス5大会のメーンで、ヘンゾ・グレイシー(47=ブラジル)と14年ぶりにレジェンド対決を行うと発表した。桜庭とヘンゾは00年8月のPRIDE10大会で対戦。桜庭がキムラロックでヘンゾのひじを脱臼させ勝利している。(デーブ・レイブル通信員)
予告動画あるで。
聞いた時は本当に感慨深かった。
たしかPRIDEの桜庭戦が決まったあと…だったかな?リングスの田村潔司戦の時じゃないよな。
ヘンゾはこんなふうなことを言ったと記憶している。
いつか私達がおじいさんになった時、日本のどこかのヌードルハウスでサケを飲みながら、いい試合だったねと 語り合えるような、そんな試合をしようじゃないか
と。
そしてPRIDE初期の試合の中でも、屈指の名勝負と言われるようなそんな試合だった。
衝撃のフィニッシュシーンも含めて…
まだ月日は十二支が一回りとちょっとした程度。両者「おじいさん」ではなく40代、片方が新日本プロレスで、片方はチンピラやバーのバウンサーらを相手に(笑)元気いっぱいの武勇伝をしている…とはいえ、MMAでは両者とも近年は手ひどい敗北をファンの前にさらしている。
年齢やキャリアで一概に選手の消耗度ははかれないが、やはり二人は総合格闘技を競技として闘う上では、既にたそがれ、日没を迎えていることは否めない。
いわば、進歩の早い格闘技世界の中では、失礼ながらたしかに「おじいちゃん」世代なのだ。
しかし。
「組み技」の特殊性は、そんな二人に格好の「場」となるのではないか。
もちろん組み技だって、本当にトップレベルでやるなら年齢なども含めた適正な資格というものがあるだろう。
しかし、やはり打撃のないこの競技で、『ともに』日没を迎えた往年の名選手が闘うならば、そこに見るべきものが存在する可能性は相当に高いと思う。「乱どりだと今でも山下先生にかないません」的な物言いはよく聞くじゃないか。
ヘンゾや桜庭が組み技だったら、こっちがハッとするような技術の片鱗を見せてくれるのじゃないか、という気がするのだ。
……と同時に、なんだかんだと負けず嫌いな二人である。ヘンゾは腕を折られた敗戦の復讐でかなりマジにやるかもしれん(笑)。そして桜庭も気の強さでは知られた存在。
案外、勝負論としてはかなりガチンコになるかもしれない。
だから、いっそのことメタモリス名物として、この桜庭vsヘンゾを毎回やればいいと。そんで相撲や将棋のように「通算で桜庭のX勝X敗」みたいな感じにさ(笑)
キン肉マンで、超人オリンピックのたびに、キン肉マンの親父キン肉真弓と、超人オリンピックの委員長がエキシビジョンを行っていて、あまりに古風で馴れ合いじみたクラシカルな攻防に会場が大ブーイング…という光景があったが、そんなふうに桜庭やヘンゾがなってくれたら、それが一つの、格闘技の希望、理想形なんじゃないか・・・そんな風に思うんですよ。
あの挿話には、そういう深い意味があったのか。(ないない)
組み技という形式の格闘技には、そういう可能性がある。
いつか二人がおじいさんになった時、日本のどこかの道場で『こんどは俺が勝つ』とまた取っ組み合うような、そんな試合
……それを、メタモリスで見られたらナア。
「高円寺の人間風車」ビル・ロビンソン逝く。頑固爺の「人生一本勝負」は場外戦へ…http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140305/p1
スタローンvsデ・ニーロのボクシング対決『リベンジ・マッチ』…http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140403/p1