サムライトルーパーが全盛の頃って、BL本のことを「やおい本」と言われていました。
— 部活好(ぶかっこう) (@bukakkou) June 12, 2025
語源は
「山無し オチ無し 意味無し」の頭文字って言われていたけど、本当だったのだろうか?
「やおい」の語源は明確にこちらですhttps://t.co/8ZhJ9lAYnU
— 摩耶薫子@「着物の描き方大全」ホビージャパンより発売中 (@k_maya) June 12, 2025
こちらにも記載がありますが、以前波津彬子先生にも直接確認しています
ただこの言葉が「主に二次創作の男性同士のベッドシーンを含む濡れ場表現」に意味が限定されていくのはもうちょっと変遷があります https://t.co/UIpdXBkKdz
「RAPPORIらっぽり やおい特集号(1979年発行)」ですね
— 摩耶薫子@「着物の描き方大全」ホビージャパンより発売中 (@k_maya) 2025年6月12日
誌名をポストに入れ忘れた💦
「やおい」は意味を微妙に変えながらあっという間に界隈に広がったため、語源を知らない人は当時でも多く、ネタも含めいろんな解釈が当時から生まれてました
— 摩耶薫子@「着物の描き方大全」ホビージャパンより発売中 (@k_maya) 2025年6月12日
「手塚治虫先生が漫画教室でよくない漫画の例として『ヤマなしオチなしイミなし』と言った」という説もありましたがこれはガセです
手塚先生提唱説は初出誌とされるものがコロコロと変遷しました。当方が心当たりの商業出版を全部探しつくした後に「同人誌が初出(らしい)」と提唱されたので苦笑しか浮かびませんでしたが。
— ぶどううり・くすこ【復旧】 (@xqobg) 2025年6月12日
手塚先生起源説は物証がないわりに何故か根強かったですよね💦
— 摩耶薫子@「着物の描き方大全」ホビージャパンより発売中 (@k_maya) 2025年6月12日
もうちょっと前ですが、Twitter上で波津彬子先生から麻留美樹子さんの造語だとはっきり伺いました😀
麻留美樹子さんの造語とのお言葉、過日開催のJUNE展(米沢記念図書館)内でも明確に記載されておられましたね。
— ぶどううり・くすこ【復旧】 (@xqobg) 2025年6月12日
手塚先生起源説は今で言う所のWikipediaによる権威付けに似通った感覚があったのでは、と推測しています。
何か、あまり界隈に詳しくない人が「ちびまる子ちゃん」のような漫画を指してると誤解してた記憶があるのですが…。まぁ額面どおり「山がない、オチがない、意味がない」ならそうかも?(^_^;
— 欧場 豪(おうば ごう) (@overgo) 2025年6月12日
それはだいぶうがった解釈ですねえw
— 摩耶薫子@「着物の描き方大全」ホビージャパンより発売中 (@k_maya) 2025年6月12日
このまんだらけのオークションでどえらい値段がついていたのでもおわかりでしょうが、この「らっぽりやおい特集号」は当時伝説の同人誌で、「やおい」という単語はものすごい勢いで界隈に伝播して、いろんな解釈が生まれましたw
かつて、手塚治虫の造語らしい……と誤って広まったという話、新語の創始者や面白い逸話の主人公が「実際の人より、より知名度や権威の高い人物の名前になる」は変形のまさに一典型なので驚きはない。
当人のまったくあずかりしらぬこともあれば
当人はきちんと「引用」として話してたのに、その前提が忘れ去られるということもある。「たけし・ガンジー問題」と命名したっけ。
そして、オークションの紹介文が詳しいという話。10年前
ekizo.mandarake.co.jp
RAPPORIらっぽり やおい特集号
小シミ現在価格 61,000円 開始価格 6,000円
入札件数 49 終了しました開始日時
2015/06/01 00:00:00終了日時
2015/06/10 22:58:10
商品説明
【商品番号】8501
【商品名】RAPPORIらっぽり やおい特集号
【メーカー】RAPPORIらっぽり
【発行年】1979.12.20
【サイズ】B5
【ページ数】35P
【備考】◇花郁悠紀子 「黄昏に風」
単行本未収録プリンセスコミックス
「カルキのくる日」の後日談、妖しくも美しい短編
【状態詳細】小シミ
【最低落札価格】6,000円【コメント】同人誌の一大ジャンル、今ではBLと呼ばれる事が主流となっている「やおい」
「やおい」という定義が生み出されたのはこの一冊の同人誌からだった。
RAPPORIらっぽり 編集責任者 波津彬子 坂田靖子主催の漫画研究会「ラヴリ」と波津彬子が所属していた漫研「らっぽんぽん」が合体した漫画同人誌。結成は恐らく1970年代後半頃。創刊予告号は青焼き印刷B6サイズ/30P/50部。
購読員制は無くラヴリからの通販案内もしくはダイレクトメールでのお知らせのみ。会員は波津彬子、坂田靖子、花郁悠紀子、橋本多佳子、 麻留美樹子。やおい特集号後に出す「兄弟仁義」シリーズは商業紙での販売もし、青池保子、森川久美、久掛彦見などがゲスト参加している。
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「ティアズマガジン58 特集「兄弟仁義」とその時代」では波津彬子と坂田靖子の対談でさらに詳しく今回出品する「やおい特集号」について語られている。
「もともとは私がつくった言葉じゃなくて、「ラヴリ」の会員さん (麻留美樹子) の漫画のタイトルだったんです。「夜追い」という、意味がよくわからない漫画だったんですけど (笑) 、独特の色気というか、「何だろう、これは」という感じがある作品でした。しかも本人は真面目につけたタイトルだったのに、後から自分で「ヤマもオチも意味もないわー」なんて、タイトルにあてはめて言っていたので、まず「ラヴリ」の仲間内で、本当に「ヤマもオチも意味もない」という意味で流行ったんです。でも、その「夜追い」という作品について、心に残るこれは何?という気持があったので、面白がって追及して、定義付けしてみましょうっていって『やおい特集号』を作ったんです。最初はベッドシーンて意味じゃなかったんですけど、発展しましたねぇ」原文ママ
この言葉はおなじみ「ファンロード」に頻出し、「どういう意味ですか?」「こういう意味です」というやりとりも定期的に出てきた(「ショタコン」etcも以下同文)。さらには「別冊宝島」でも特集があった(「おたくの本」だったかな)
……なので当方も、一応の意味は知っている訳だが、完全にその言葉が生まれた由来とか、その元資料とかは知らなかったので、ここに民俗学的資料として残しておく。

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