まず、スクラップにまつわるちょっと前の話題も、それこそブログ上で「スクラップ」しておこう(ちょっと長い余談です。本題はこのあと)
昭和43年開館時から、郷土資料担当が廃止された平成12年まで、郷土資料担当者が作成していた郷土関連記事のスクラップ(月毎に新聞、雑誌各一冊)計800冊程が、すべて廃棄されてた…。
— NO NAME (@Tan_ToaBun) July 6, 2024
「記事スクラップの閲覧は著作権侵害になる」からだって。
馬鹿か。志摩鯵
@MK0UoB2lzxBtUrg
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7月7日とはいえ問題がある以上、そのままという訳にはいかないのも事実
どこかで上手くやるまで保管できれば良かったのだけど
庁舎内での回覧と、文書館や図書館での保存活用とでは、次元が違う話で、図書館については、法律でも認められている。
ただ、首長部局に反発すると、後々不利益を被る可能性があるので、余程のレベルでなければ受け入れる。
指定管理部局は、管理者に対する命令権があるので、管理者は従うしかない。
図書館の司書で教条的な人がいるともう大変ですよね
こないだは、本のコピーを頼んだら、ページが飛び飛びだからダメって。本当に頭に難がある
司書の問題というより、図書館管理の問題のようで…。
役所内で新聞記事のスクラップを回覧。
→ 記者に見つかり、新聞社から注意。
→ 全部署に確認。
→ 文書館に保存スクラップの廃棄命令。
→ 文書館が図書館でも同様に保存。
→ 図書館に廃棄命令。
→ 指定管理者で抵抗できず。らしい
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どこかの鉄道会社が日本経済新聞から賠償請求されたという最近の記事を読んで嫌な予感はしていたのですが、公立図書館の郷土資料でやらかしましたか。
しかしこのニュース、どこの館とも特定されずに流布してるな。新聞のスクラップはそれじたい編纂物だし、実物の切り抜きなら何ら問題はない。気象庁が富士山測候所の日誌を廃棄したのと同様なアーキビスト不在の日本の悲喜劇。郷土資料関係を指定管理者に任せてはいけない。
既にご承知と思いますが、他の読者のために注記すると、図書館であれば、仮に原本でなくコピー記事のスクラップを閲覧に供する場合でも著作権法31条1項2号と38条4項の組み合わせで、原本切り抜き閲覧なら38条4項単体で、著作権侵害不成立です。
紙面そのものを切り抜く場合は
コピー/複製ではないので自由、みたいな主張も
https://jfpi.or.jp/topics/detail/id=4768
大学図書館の著作権法では、複製(コピー)が不可だけど、現物(新聞)を切って掲示、回覧はOKと習った気がするんですが…図書館以外は法律違うからかな?切らずに新聞を見せていいなら、切るという部分に法律違反があるのかな?資料館で古い新聞、現物見せるよね?それもアウト?
そのスクラップが,原紙の切り抜きから作成した場合か,原資をコピーして作成した場合か,で条件が異なると思うのですが。
ちなみに「図書館だから著作権は他機関より有利に適用される」ことはありません。むしろ,複製物を作る場となりやすいために制御する位置付けですね。
ちなみに大手新聞6社の記事内容の複製から構成される「月間新聞ダイジェスト」という雑誌が刊行されていますが,こちらは記事単位で二次使用料を支払っておりますね。
貴重な文化遺産が…しかも新聞社が発端とは…
とっぽ
「記事スクラップの閲覧は著作権侵害になる」
えええ⁈ 閲覧が著作権侵害ってどういう理屈?
図書館はどうなるの
大学図書館の著作権法では、複製(コピー)が不可だけど、現物(新聞)を切って掲示、回覧はOKと習った気がするんですが…図書館以外は法律違うからかな?切らずに新聞を見せていいなら、切るという部分に法律違反があるのかな?資料館で古い新聞、現物見せるよね?それもアウト?
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そしてこの騒動で、思い出したのがその時読んでいた新書
残念な…かつて、西郷隆盛関連記事のスクラップブックが古本屋で見つかり…それで本が一冊書かれただけでなく、専門家の間でネタを取り合ったり、借りパク未遂があったりと大変な騒動になったほど貴重だったとかhttps://t.co/sJCHbfZj0X pic.twitter.com/KDrDMheICO
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) July 6, 2024
西郷隆盛を中心に幕末から西南戦争までの薩摩士族や、その伴侶らの証言を発掘し、同時代人の肉声から「西郷とその時代」を浮き彫りに。著者は古書店で偶然、明治維新の立役者らの記事を集めた明治の新聞スクラップブックを発見した。その驚きの中身とは。
最近の新書は本当にありがたいことに、前書き部分とかの多くがネットで「試し読み」できる。素晴らしい進歩なのでありがたく紹介させてもらい…

そりゃそうだ。古い時代の記事がデータベース化されてるのなんてほんの一部の新聞であり、専門家が「明治時代の西郷隆盛にまつわる記事をさがしたいなー」と思っても、おいそれとはできない。
おまけにマイクロフィルムも不鮮明だったりするし、一つのテーマに関して明治大正の記事がスクラップされてるなんて、素晴らしい僥倖なのだろう。
実際、本当にスクラップブックで切り抜かないと、歴史に一度は記録されつつ忘却のふちに落ち込むであろう些事、枝葉末節、肉声、無名人の名前…などが残る。特に小浜弥三次の話は面白く、いつかネット上にも記録として残したい。
薩英戦争の体験談とかも非常に貴重だ。
ところが…あとがきで、とても剣呑な話が出てくる。
語り継がれた西郷どん あとがき 本書のもとになった百年前のスクラップブックは、いまとなっては人を狂わせる程の力があるらしい。原本を貸した老作家は歓喜し、返してくれないまま亡くなった。用心の ため二部作っていた (一部は大学の後輩Iさんが作ってくれた) コピーのうちのひとつを貸した別の作家も、やはり返してくれなかった。それどころかこの作家は数年後、ある雑誌 に自分が神田の古書店で見つけたスクラップブックだとして、雑誌に連載を書いていたのには呆れた。
やがて私も大きな図書館に籠もり、古い新聞をマイクロフィルムなどで閲覧するように たが、大体、明治維新の回顧談といった記事になど、なかなか行き当たるものではないことを知った。作家たちを狂わせた理由の一端は、ひょっとしたら、そんなところにあるのかも知れない。 「明治維新」を題材に研究や創作を行おうとする者にとってこの一冊は、まさに「宝庫」だったのである。
よ、よく古書マニアの執着とか、郷土史家の資料争奪戦、発表争いとかはおもしろおかしい、半ばホラ話としては聞くけど、やっぱり実地であるのか・・・・・・ただまあ、そういう観点からも「スクラップブック」はスクラップブックとしての価値があるのだな、とつくづく思いました。
このブログも、ネット上でスクラップブックを作ってるようなもので、いつか、どなたかの役に少しでも立てば幸いです(了)
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