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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

UFC解説のジョー・ローガンが週刊文春(町山智浩コラム)で紹介されてる【メモ】~配信メディアの隆盛に驚きました

UFCのジョー・ローガン文春コラムで


メモ代わり。2022年3月3日号町山智浩氏のコラム「言霊USA」で、丸ごと「ジョー・ローガン」氏について語られている。あのUFCの、デイナ・ホワイトと時々混同しそうなスキンヘッドのひと。
もっとも同コラムでは、UFCについては、残念ながら挿絵しか触れられていない…・・というか、ジョー・ローガンって自分は「UFCの人気とともに、そこそこに成り上がった人間」ぐらいだと思っていたけど、そうではなくもともとコメディアンとして独自の人気がある一流タレントで、UFCにはむしろ…少なくとも仕事をし始めた時代は「あの有名人が、マイナースポーツの理解者で、協力してあげた」的な感じだったようなのだ。日本でいえば関根勤とか浅草キッド、といいますか。

格闘技とUFC
14歳で空手、15歳からテコンドーを始める。19歳でテコンドーの全米オープン選手権のライト級で優勝を果たし、マサチューセッツ州でも4度王者になる。アマチュアキックボクシングでも2勝1敗の戦績を残すが、頭痛のため21歳で競技者としては引退した。

ローガンはキックボクサーとしての将来を考えていたが、いつもローガンのジョークに笑わせられていた学校やテコンドー道場の友人達の勧めで、コメディアンの道を歩み始めた。

1997年2月7日、UFC 12でバックステージインタビュアーを務め、これがUFCでの初めての仕事となった。しかし当時のギャラでは各地で開催される大会の旅費をカバー出来なかったことで約2年でUFCの仕事から一旦離れた[5]。

2001年、観客としてUFCの大会へ足を運んでいたローガンは、UFCズッファ体制となり代表のダナ・ホワイトと親しくなると、ローガンの総合格闘技への情熱と知識の豊富さを聞かされたホワイトからコメンテーターの依頼を受けるが、当初は「飲みながら試合を楽しみたいだけなんだ」と仕事の依頼を断っていた。しかし2002年に入るとリングサイドのチケットと引き換えにコメンテーターの仕事を引き受け、15大会ほど無料でコメンテーターをした後に、正式にUFCと契約を交わした[6]。

1994年3月11日に開催されたUFC 2でのホイス・グレイシーの戦いを見て柔術に興味を持つと、1996年からカーウソン・グレイシーの道場でブラジリアン柔術を習い始め、2012年にジャン・ジャック・マチャドの下で黒帯を取得した[7]。同時期にエディ・ブラボーの10thプラネット柔術アカデミーでも、ノーギスタイルの柔術の黒帯を取得しているが、この時に感激のあまり涙を流すローガンの様子がYouTubeで公開されている[8]。

ja.wikipedia.org

で、コラムで語ってるメインテーマは、何か聞いたことある、ローガンがワクチン陰謀論、反ワクチン論者である、という話。
UFC自体が、エンタメ・サブカル領域ではWWEと並んで珍しい、企業を挙げての共和党支持者であり、トランプ大統領が現職時代には”天覧試合”も行われたことがある、ということと関係しているのかどうかはわからぬが…
……で、それ以上に驚いたのが、その論を語るトークショーの場所は「ポッドキャストの独占契約を結んだスポティファイ」で、その契約料がなんと1億ドル(120億円)だったというんだわ!!

内容以上に、そっちのほうに驚いた。
・まず、音楽配信事業と思ってたスポティファイは、トークポッドキャストを独占配信する、なんてビジネスをしてたのか、というのがひとつ。
・そこで、「1億ドルを稼ぐトークパーソナリティ」が爆誕していて、
・それがUFCでおなじみのジョー・ローガンで
・反ワクチンとかが話題で、スポティファイ全体で1位

なんだそうだよ。
ニール・ヤングが「あのローガンのトークショーを配信し続けるなら、俺は降りる」といっても、人気の度合い的に勝負にならなかったとか…

ジョー・ローガンはスポティファイで人気1位

だからいま、ニール・ヤングはスポティファイでは聞けない。調べてみ??

自分はUFCファイトパスや新日本プロレスワールドが、他団体の中継もし始めた時に「そうか、配信プラットフォームってひとたび構築すれば、それは独自の”放送局”なんだよな」と気づいてハッとしたことあったけど、スポティファイだってそういうふうになり得るし現になっていたんだよね。

そしてひとたびそういうところでブレイクすれば、
1億ドルが稼げる時代。

以前「波よ聞いてくれ」を読んだ時に、「地方のラジオ局では毎週のレギュラーDJになれても、とても専業では暮らせない」という場面があり、
「まあ、そうだろうな」と思いつつ
「それだと、しゃべりで世に出たい!稼ぎたい!という人間はまずyoutubeとかの配信に行くよなあ」と思っちゃいました。

m-dojo.hatenadiary.com
まだまだまだ「ユーチューバー」の99.9999%は、この漫画の主人公のような地域ローカル放送局の深夜放送DJよりステータスは下だ。知名度も影響力も、金銭的にも。

DJの才能、そしてそれが持つ社会的な影響力、それを活用して救える人の数も比べ物にならない。
それは最終回の舞台であった災害報道の時には、さらに発揮される。


…ではあるけれど、やはりメディア企業のみが、「放送」が可能で、その舞台に進めたものだけが自分の才を世に問えた時代代と、だれもがやる気さえあれば、全世界に自分のトークの面白さを問える時代では、「ラジオDJ」の持つ重みは異なってくる。0.0001%は、ユーチューバーがそんなDJよりよほど広い知名度や影響力を持つことができるのだ。

というか、そもそもごく初期、DJになりたての時期に、カレー店で働く主人公女性は「じゃあ、声一本で生きてみるか!本気でやるか!!→ DJってどれぐらいもらえるの→ やっぱり二足のわらじでがんばりまーす」というシーンがあってね。

波よ聞いてくれ DJの収入
…きびしいねえ。
(略)
これも何度も紹介した画像

・これまでの既存メディアの優位は「必要なインフラが大規模で、誰でも参入できるものではなかったから」に【すぎない】。
・もしその前提が崩れ「誰でも参入できる」ものになったら、既存側の優位はあっという間に崩れる。


日本人の日本語のトークショーが、スポティファイで配信されるかはともかく…
そして、
ジョー・ローガンの立ち位置や政治的主張が今後どうなるかより、そちらの構造的な事情にウームと感じるところでした。

あ、Spotifyのなかで検索したら、たしかにJoe Rogan のトークがあり、そして同アプリでは「トークショー」も供給されてるんだ、としった。

UFC解説者のジョー・ローガンはspotifyと独占契約でトークショーを配信中(契約金1億ドル!)

おまけメモ この号では「家の履歴書」という記事で緒方恵美氏が語っていた。

幽遊白書の「蔵馬」役をした時は、まだアパート暮らし。だがファンから次々と贈り物がとどき、捨てるわけにもいかないので部屋に積んでいたら「大雪崩」が起きた…とか、実家が借金まみれになっていた時期があったとか、そんな話。

緒方恵美は蔵馬役の時代、贈り物の雪崩で死にそうになったことも 週刊文春2022年3月