自分はそういう主張を目にしたのを機に、そうか法律の文言だけでなく「スジ論」や「憲政の常道」をめぐる議論も重要なんだな、と思ったのでよく覚えている。
とはいえ、現実にそうなるかといえばそうではない。昭和の「55年体制」時は言わずもがなだし、その55年体制の最後の狂い咲き「連立の組み替えによる村山政権誕生」もそうだが……
最近(…と言えるほどでもなくなってきたねえ)で盛り上がったのは何といっても
小泉純一郎→安倍晋三(第1回登板)→福田康夫→麻生太郎
のときであった。この時は非常に盛り上がった。社説などもたどっていけば、片鱗が残っているのではないか。そして政権党側は、けっきょくこれを無視した。
ところが、
その後の政権交代で
も、同様に、首相交代をしながら、「民意の洗礼のために、就任後すぐに解散を」論を……数年前に、主張していた人たちが!!周辺にいたにも関わらず、これまた無視。
その後は
第二次安倍内閣がずっと続いて、ようやく同一シチュエーションである「選挙抜きで、党内のトップが交代したための新総理誕生」が再現された。
しかし、各種世論調査では、この新内閣の支持が相当に高く、いま衆院解散をすれば、現政権党派に有利っぽい。
しかしだな、そのときの選挙に有利不利とかじゃなく、「首相交代時は、民意の洗礼が必要だから、できるだけ速やかに衆院を解散するのが筋なのである」と言ってた人、いたよね!???(ひとり、やや曖昧な記憶でよければ具体名を挙げられるけど…お前らにんげんじゃねえ叩き切ってやる、なひと)
そこを筋を通して、「いまの政権支持率は好調なので、解散は相手の思うつぼかもしれない。しかしこれはスジの話である。民意の洗礼のために総選挙はおこなうべし。なんなら、不信任案を提出すべきである」と、そう主張するやつはいないのか。
まあ、議会における習慣・慣例・「というのが筋である」という話は、真っ先に犠牲になる。それあがある意味で筋なのかもしれない。
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- 作者:藤本一美
- 発売日: 2011/09/10
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