ハンギョレ
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[社説]GSOMIA「条件付き延期」決定、国民に十分な説明せよ
登録:2019-11-23 05:12 修正:2019-11-23 07:49韓日間の最大の争点だった軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了問題に「条件付き延期」との決定がなされた。大統領府は22日、GSOMIAを直ちに終了はせずに「終了決定通報の効力」を一時停止することにしたと発表した。8月22日に日本に伝えたGSOMIA終了決定を猶予することにしたのだ。これと共に政府は、韓日間の対話が進められる間は、日本の輸出規制に対する世界貿易機関(WTO)への提訴も停止することにした。最悪の状況はひとまず回避されたわけだ。しかし、これまでの政府の立場を照らしてみると意外な決定であり、政治的な波紋は少なくないと見られる。いずれにせよGSOMIA問題で条件付き延期との決定がなされただけに、事態を引き起こした根本原因を解決するための韓日間対話はさらに重要になった。
政府が条件付き延期決定をした理由に関して大統領府の関係者は、「日本に対話の意志があり、このように決めた」と述べた。日本政府も、「輸出管理に関した問題を扱う韓日課長級協議および局長級政策対話を開く」と明らかにした。日本がこれまで頑強にGSOMIAと輸出規制を分離し、対話を拒否してきたことから旋回したことは、肯定的に評価する点である。しかし、政府の発表内容が、日本の輸出規制撤回を要求してきた私たち国民の目の高さには達し得ないという指摘は避けがたい。政府は国民に今回の決定の背景を十分に説明して、今後、国民の要求の水準に合う交渉を引き出さなければならないだろう。
韓日両国が妥協点を模索したのには、米国の圧力が一定の役割を果たしたものと見られる。この過程で米政府がGSOMIA問題について韓国政府を一方的に圧迫してきたことに対しては、遺憾を示さざるを得ない。米国はGSOMIA問題の原因を提供した日本より、むしろ韓国にだけ延長を要求する姿勢を示した。終了まで一日を控えて米国上院は、GSOMIA終了撤回を要求する決議案を満場一致で通過させたりした。政府が最後の瞬間に条件付き延期に転じることになったのは、米国のこのような圧力もあったと見るしかない。米国は韓国国民が感じた不快感を深く認識してほしい。
GSOMIAの条件付き延長決定がなされたが、解決されたことは事実上何もない。「GSOIMA対立」の原因を日本政府が提供したという事実にも変わりはない。政府は今回のGSOMIAの議論の過程を冷静に省察して、日本の経済報復と強制動員賠償問題を早期に根本的に解決することに総力を挙げることを望む。
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[社説]日本は韓日「合意」を歪曲せず交渉に誠実に応ぜよ
登録:2019-11-24 21:19 修正:2019-11-24 21:21
주요 20개국(G20) 외교장관회의에 참석한 강경화 외교부 장관이 23일 일본 나고야관광호텔에서 모테기 도시미쓰(茂木敏充) 일본 외무상을 만나 악수하고 있다. 나고야/연합뉴스
政府の「韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)の終了猶予」決定以後、韓日首脳会談予定が進められている。カン・ギョンファ外交部長官は23日、韓日外相会談後「来月末に中国で開かれる韓中日・首脳会議の際に韓日首脳会談が実現するように日本側と調整することにした」と述べた。韓日首脳会談を成功させて、日本の輸出規制や強制徴用賠償問題に対する包括的解決策摸索の転機となることを願う。今回の事態を巡って韓国内では、政府が当初から韓日情報協定終了カードを持ち出したのが無理であり結局日本から勝ち取った具体的なものはないという批判も提起されている。もちろんこれに対しては情報協定のカードが米国の関与を誘導して日本を対話に引き込むことに役立ったと政府が抗弁するだけの分もあるように思える。しかし政府がこのような酷評を落ち着かせるためには何より今回開かれた韓日間の対話の窓口を通じて日本の輸出規制中断などの実質的な成果を得ることが重要なことを忘れてはならない。
しかしながら韓日の両政府が24日に両国間の合意を巡って神経戦を繰り広げたのは残念なことだ。大統領府は同日「日本は合意を意図的に歪曲して牽強付会した」と、強く遺憾を表明した。これに先立って安倍首相ら日本の高官は情報協定終了猶予に関連して「我々は何も譲歩していない」と述べて「日本のパーフェクトゲーム」「韓国の屈服」などと表現して韓日対話も「協議には応じるが妥協はしない」として高圧的な態度を見せたという報道などに対するものだ。このような厳しい対立は今後対話が再開されても交渉が順調でないことを予告する大きな課題だ。安倍政権は自国内の政治的利益のための「言論プレー」をするのではなく、韓日の外交懸案に真剣に対応すべきである。大統領府も正面衝突していっそう事態を大きくするよりは物静かに理性的に対応するのが適切に見える。
いずれにせよ韓日が首脳会談開催に合意したことは両国が関係改善の必要性は共感しているという意味と解釈できる。韓日は輸出規制の問題協議などのために局長級の対話再開に合意したが、麻のごとくもつれた韓日関係の問題を実務者級の次元で解決すると期待するのは難しい。実質的な関係改善のためには首脳会談は絶対必要なものだ。韓日両国は苦労して首脳会談の開催に合意しただけに、真剣で柔軟な実務者協議を経て行き詰った局面を打開する解決策を模索することを期待する。
中央日報
※継続決定前の社説です
【社説】「GSOMIAのない韓国」果たして備えはできているのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.22 07:4977 글자 작게
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韓国政府が韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了を一日前にした21日、国家安全保障会議(NSC)常任会議を開いて事実上終了強行の方針を決めたことが分かった。この日、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官も「日本の態度変化がない限りGSOMIAは明日終了する」と話した。ただし、韓日米間の水面下での接触が続いているため、GSOMIAの終了時点(23日0時)まで残り一日の間最後の折り合いに全力を尽くして破局だけは防いでほしいという気持ちが切実だ。しかし、韓国政府がすでに日本政府にGSOMIA終了の方針を通知したうえに、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が『国民との対話』で「GSOMIAが終了する場合があっても日本と安保上協力していくだろう」とし、「『ポストGSOMIA』を暗示した情況を考えると、終了決定が突然覆される可能性が大きくないようだ。それなら韓国政府はGSOMIAの終了時に予想される軍事・外交的な危機を解消する案を立てて「GSOMIAのない韓国」に備えなければならない。最大の懸念は米国との関係悪化だ。中国と「貿易戦争」を繰り広げている米国はGSOMIAを韓米同盟に対する韓国政府の意志を判断するバロメーターと見なしている。そのため、マーク・エスパー国防長官をはじめ、合同参謀議長やインド・太平洋司令官、国務省東アジア太平洋次官補などが相次ぎ訪韓してGSOMIAの維持を促した。米上院でもジム・リッシュ(共和)外交委院長が「韓日間亀裂は敵国に力を与えるだけ」としながらGSOMIA終了の取り消し要求する決議案を代表発議した。
このように米国が前例なく精魂を込めたにもかかわらず韓国政府が終了を押し切る場合、ワシントン官民は「韓国が直接的に米国の要求を断った」という裏切りの中で「韓国が韓米同盟から離脱して中国に密着している」という「中国傾斜論」が広まる恐れがある。
直ちに21日にワシントンから在韓米軍4000人縮小説が流れ出たことをみると、米国は今後在韓米軍縮小の検討を本格化し、対中けん制の意味合いが強いミサイル防御体系(MD)の参加を圧迫するなど韓国の同盟からの「離脱」に対して報復とけん制に出る可能性がある。通商でも自動車の輸入拡大を要求し、南北関係にもブレーキをかける可能性も排除できない。
GSOMIAの終了によって北朝鮮に対する安保に穴が開くことも懸念される。韓国政府は2016年GSOMIAの発効以前にも安保には問題がなかったと主張しているが、北朝鮮の核・ミサイル威嚇が3年前とは比べものにならないほど大きくなった現実を見逃したことだ。情報当局の推算によると、北朝鮮の核弾頭は少なくとも60個に達し、2000キロメートル以上飛行する潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の試験発射も成功して米本土に直接ミサイルの攻撃に出ることができるものとみられる。このような状況で北朝鮮のミサイルの性能を立体的に把握するには韓日の情報交流は欠かせない。米国も両同盟国の総合的な情報に基づいて韓日米軍事協力の構図を描いてきた。だが、GSOMIAが破棄されれば韓日間情報交換は途切れ、米国も韓日両国からそれぞれ情報を受けて合わせる作業の負担が大きい。韓米の対北安保網に少なくない穴をあけられるわけだ。
安保リスクが激しくなれば韓国経済の信頼も揺れるのが火を見るよりも明らかだ。韓国政府はこのすべての問題点を総合的に把握し、効率的な対応策をたてなければならない。もちろん、最善はGSOMIA終了の撤回だ。それが難しければGSOMIAの枠組みは残して情報交流だけを停止する案を検討する必要がある。
japanese.joins.com
【社説】GSOMIA破局を避けたのは幸い、問題はこれから
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2019.11.23 10:16149 글자 작게
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韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了期限(23日0時)を目前にして韓国政府が猶予決定を下した。韓日対立局面の中、政府が8月に出した終了決定を自ら保留した。「終了通知効力停止」という表現を使用しながら、いつでもGSOMIAを終了させることができるという前提を付けたが、破局はひとまず避けたということだ。GSOMIA終了による韓米同盟の深刻な亀裂と韓日米安保協力への支障を防ぎ、問題解決のための時間を持つことになった点では幸いだ。韓国政府は2日連続で国家安保会議(NSC)を開き、海外出張中だった鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防長官まで呼び戻すなど最後まで慌ただしく動いた。3日前に文在寅(ムン・ジェイン)大統領が国民を相手に「GSOMIA終了問題は日本が原因を提供した。軍事情報共有は矛盾する」と述べたが、一歩後退した。それだけGSOMIA終了がもたらす影響に対して政府の負担が大きかったのだろう。その背景にはGSOMIAを韓日米安保協力の必要条件と見る米国の強力な圧力があったとみられる。
この時点で過去数カ月間の混乱を冷静に振り返り、教訓にしなければいけない。8月に実務部処の慎重論と専門家の強い懸念にもかかわらず、GSOMIA破棄を決めた政府が今になって一歩引き下がる姿になった。政府の強硬姿勢で何を得たのかという声が出てくるしかない。日本の不当な輸出規制に対抗する措置だとしても、現実はGSOMIAを対応カードとして取り出した政府の意図通りにはならなかった。強硬一辺倒の未熟な対応策が表した限界だ。
日本の立場の変化を引き出した部分もそれほど大きくない。日本は輸出規制(日本の表現では輸出管理)を正当だと主張して2国間協議を拒否してきたが、今後、局長級の協議を実施することにした程度だ。それも韓国が日本の措置を世界貿易機関(WTO)に提訴するのを中断したからだ。
半面、韓国がこれまで支払った費用は決して少なくなかった。特に韓米同盟の信頼に傷を残したのはあまりにも大きい。韓米防衛費分担交渉など目の前の難題を、今回のGSOMIA波紋を教訓にして賢く解決する必要がある。GSOMIA破棄をめぐる賛否で分裂した国民世論をまとめるのも課題だ。
破局は防いだが、問題が終わったわけではない。輸出規制問題めぐる両国の隔たりを狭め、韓日葛藤の根本原因となった強制徴用問題の解決策を見いだすという宿題が残っている。もう相手の立場の変化だけを待つのではなく、速やかに解決することが求められる。日本側は文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が訪日中に提示した韓日企業の自発的出捐と国民の寄付による基金設立の中に関心を見せているという。訴訟を起こした強制動員被害者と国民世論を共に満足させることができる案を急いで用意し、これに基づいて日本と協議して妥協点を見いだすのがよい。
日本政府も強硬な立場を続けるのではなく誠意を見せるべきだ。「輸出規制と強制徴用解決法は別」というような主張では、韓国世論の反感を招いて問題の解決をさらに難しくするしかない。「韓国は約束を守らない国」という非難も交渉の進展のために自制することを促す。12月下旬に中国で開かれる予定の韓日中首脳会談で解決策を出し、これに基づいて両国首脳が会って合意することを期待する。
政府は今、我々の外交安保政策の根幹について深く省察して悩まなければいけない時だ。GSOMIA混乱に責任がある人に対する問責を含め、外交安保ラインの刷新を要求する声がいつよりも高まっている。
日本語で韓国主要紙の社説が読めるのは本当にありがたい。逆はあるのだろうか?
日本メディアで、韓国語版の公式サイトでも、twitterでも、カカオトークでも、何かを出しているところってあるのだろうか?
そういうものがあれば、やはりなにがしかのプラスになるのでは、と思う。
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